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カラクリ人生

目に視えた話

「これじゃ、ダメにゃ………救いたい人を救えてない…にゃ!!」


【 カラクリ人生 】



「……。」


空は夕焼け 時は夏


「……ここは…?」


1人の娘が目を覚ました。

どこか見覚えのない公園で横たわっていた。

起き上がると、目の前には公園の柵があり

その向こうには大きな海が広がっていた。


公園の入口を背中側に右には森

後ろには都心のような街並みが広がっており

空は晴れ、天の川のようなものが見える。


公園には、左斜め前にはブランコ

後ろに滑り台、右に行くと砂場

その目の前には一本の大きな木

平均男性の身長でもすっぽりおいかぶるほどの高さ


「…私は一体ここで何をしていたの?

…なんでここにいるんだろう…?」


娘は立ち上がり、周囲を歩いて回り街のある方へと向かった

街の中を少し探索すると、東京と対して変わらない町並みだった


「ここって東京…?でもだれもいない…」

「とりあえず公園に戻ろう…」


そう公園へと戻ると、歩き疲れたのもあってか

ブランコへ座り込んだ。


しばらくすると、ふと公園の大きな木の後ろから

赤白い六角形の光がふわふわとでてきた。


「なんだろう」


そう言うと、立ち上がり木の方へ行ってみる。

どうやら、その後ろにある森に入る入口の

周辺の草むらから出ているものだった


「誰かいるの?」


そう声をかけると 勢いよく黒い物体が飛び出してきた


「わぁぁ!!びっくりしたぁ!」


あまりにも突然のことだったため、その場で尻餅をつくと

目の前には、凡そ1m半ばはある黒い蛇が舌をチョロチョロと出しながら

こちらの様子を伺っているようだった。

しばらく2人は見つめ合っていると蛇は話しだした



「ここでなにしているの」


「え?」


アザミ「俺はアザミ君の名前は」


「名前……名前……」


アザミ「思い出せないのか じゃあとりあえず君って呼ぶよ」


   「うん、てか蛇が話してる」


アザミ「今更かって、ん?」



アザミは娘の目をじっと見つめると


アザミ「お前…人間なのか、尚更なんでこんなところにいる」


   「え、そもそもここはどこなの?」


アザミ「それは後で説明する」


   「わかった」


アザミ「ただ、ここは本来人間が来れない場所なんだよな…

   あ、てか君1人なのか」


   「うん、そうなんだよね。

   でも1人なのは、なんだかずっと昔からな気がするんだ」


アザミ「そうか、俺も独りぼっちなんだ」


   「そうなの?」


アザミ「うん、独りぼっち、なんだか独りぼっちだと心が冷え切っちまうよな」


   「わかる、そうだよね。

   私なんだかたくさん辛い思いした気がするの

   思い出せないけど、とても酷くて目も当てられないような事とか

   たくさん…たくさん。

   でね、世界を作り変えたいって思ってるの、どこかでそう思ってるの。

   私わからない、私が何者かも。

   ここがなんなのか正直まだわかってない

   でも、この世界を作り変えたいって思ってる」


アザミ「俺もこの世界を作り変えられたらいいのにな」


   「どうして?」



アザミ「まぁそれは多分、君と近い内容だと思うよ。

そうだ、どうせ俺も君も独りぼっちなら一緒にいないか?

1人より2人のが楽しいだろ」


   「一緒に?」


アザミ「そうだ、俺と一緒に2人で過ごさないか

   君と俺なら、住んでる世界が違うから契約をすることもできる。

   だから俺と契約をしてくれないか?

   その代わり、してくれたら俺の力を貸すよ」


   「え、どういうこと?」


アザミ「ん~、難しく言ってもわからないか…

   独りぼっちじゃ寂しいだろ?だから俺が一緒にいてやるってことだ

   ほら手を貸してみろ」


そう言うとアザミは娘の手を握ると

赤い光に包まれ目が赤色へと変わっていった


   「え、なに!?どういうこと!?」


アザミ「契約完了だ、ほら首かしな」


アザミの姿は光に包まれ、マフラーへと姿を変えると

娘の首に巻き付いた


アザミ「これから俺が暖めてやるよ、その冷え切った心

   俺には解る、その冷え切った心…さぞ辛かっただろう。」


そう言うと視界にノイズが走り、パっと暗闇へ変わると

虚無空間のような空間の中に

青白い光がひとつ浮かんでいるのが見えた

手を伸ばしてみると、モヤっと人影が見え

手を伸ばした時だった、パっと意識は覚醒した。



……


   「……あ」


そういって目を覚ますと、部屋に置かれたベットで寝ていた。


   「あれ、あ、夢か」


そう言って頭元に置いてある携帯に手を伸ばすと

時刻は6時30分を指していた。


   「やっべ遅刻する!」



彼女の名前は、赤羽優花 布団を蹴り上げて学校へ向かう小学生。

今は2011年7月15日 本日は夏休みになる前の最後の登校日


優花 「やばいって遅刻する!!!」


そう言って優花は走っていると、普段通る踏切が閉じていた


優花 「あぁ、多分人身事故か…」


群がる人の中に入り、掻き分けていくと

そこには警察や救急車が止まっていた。


優花 「やっぱ人身事故か……やっぱなにしてもあたんだなぁ


そう言ってその場を後にすると、優花は普段とは違う道で登校することにした

それからしばらくして 学校へ到着し教室へ行くと


クラスメイト「おはよう~」

クラスメイト「おは~」


とクラスメイト達が登校してくる人たちへ、挨拶を交わしていた。


優花はそっと後ろから入り席に座ると、目の前にスッと顔をのぞかせる影があった


優花 「うわぁびっくりした~、なんだよ川俣」


短髪の黒髪をした彼女の名前は、川俣ユイナ

言葉を話すことができないため、ノートに書いた文字を見せる

それを優花は読み上げていく


優花 「ん、なに?」

   「優花おはよう今日も茶髪が目立ちますね、ところで元気ですか?」

優花 「何で片言なんだよ、お前こそ元気かよ」


ユイナはニコっと笑い、数回うなずくとページをめくって読んだ


優花 「えーっと…」

   「学校に来たら話そうと思ってたんだけど、今日は新聞部行くの?」

優花 「ですか…まぁ今日くらいは行こうと思う親もいないし、お前は?」


ユイナはグッドサインを見せると優花はニヤっと笑った


優花 「OK~、じゃっ」


と言いかけた時だった、チャイムが鳴り優花はハっとした顔をして


優花 「お、ほらユイナ~席つけ」


そういうとユイナは笑顔で優花に手を振り、一番前の席へと戻っていった

クラスも続々と着席していき、ガラガラ~っと教室のドアが開くと


担任 「ほら席につけ~」

そういって担任が入ってくる


担任 「朝の会始めるぞ~、隣の地区でな。

   昨日行方不明者が出て……」



優花はぼーと中庭を眺め、話半分にしていた

携帯を広げ、日々の日課でもある日記を書き始めた


優花 「8時15分っと…。」



それから授業を進め、放課後を迎えた時だった

ユイナが、また帰りの支度をしている優花の机に顔をのぞかせ


優花 「ん……」

   「先に部室にいってるね」

優花 「了解、んじゃまたな」


ユイナは手を振りその場を後にした

その後優花は、机の中を整理し係の仕事を終え教室を後に

げた箱へと向かうと、そこには女の子5人グループのいじめっ子たちがいた


優花 「はぁ……今日は何、この後用事あんだけど」


そういうと、先頭を歩くリーダーの女の子は優花の前に出てきた


いじめリーダー「優花お前、昨日来いって言ったのに来なかったやろ

       化物のクセに生意気な」


優花 「まぁ行く価値ないからな、お前らからの誘いなんて

   つか明日から学校休みだぞ、夏休みの宿題でもやったらどうよ」


いじめリーダー「はぁ?おまこっちこい」


優花の襟首を半ば強引につかみ寄せると、そのまま引きずって行き

しばらく来なかった理由などを問いただされ

無視をし続けた優花に腹が立った5人は、殴る蹴るなどの暴行を加えた





いじめリーダー「じゃあもう今日はいいわ、明日はぜってぇ来いよな。

   後、財布の中から金貰ってくから」


とリーダーがいうとそれに続き1人が


いじめっ子「ほれ、暑いんだからこれでも飲んだら?じゃあねぇ」


そういって飲み終えた空き缶を投げつけ、嘲笑うようにその場を後にすると

優花はしばらくその場に座り込んでいた



「ご主人様」


頭の中に語り掛ける声


優花 「なんだ、天蒼羽(うめ)か」


天蒼羽「はい、大丈夫ですか」


優花 「大丈夫もクソもあっか、お前また言った通りになったな」


天蒼羽「そうですよね~わかります」


優花 「わかりますじゃねぇよ」


優花は深い溜息をつくと、立ち上がりおいて行かれた空き缶を勢いよく蹴り上げた


優花 「クソ野郎、ふざけんな!」


天蒼羽「でもご主人様、先のことがわかってるのにどうして怒っているのですか

   そもそも変えようとしなかったのは

   あなたですよね?今日学校休めば良かったのに。」


優花 「うるせぇ、どうせ何したって変わんねぇんだから一緒だろ」



天蒼羽「そんなことないですよ、ご主人様は何も分かっていない

   やる前から全部諦めています」


優花 「やったってどうせ無駄だ、

   未来は変わるだなんだどうにかなるだ言ってるけど

   どうにかなるんだったら、うち親のこともどうにかしてくれよ」


天蒼羽「そうは行きません」


優花 「じゃあしるか」


天蒼羽「自暴自棄ですね」


優花 「やかましいわ」


天蒼羽「そうですか、まぁあなたも

   人を愛したりすれば、また変わるのかもしれませんね」


優花 「人を?愛する?はぁ笑わせんな、そんなことあんのかよ」


天蒼羽「どうしてそう思うのですか」


優花 「もう初めてなんてものもないのにさ」


天蒼羽「それでもいいんじゃないですか、新しいことだけが全てじゃありませんし

   未経験だから価値があるとも言えません」


優花 「はいはい、わかったわかったようん

   じゃあとりまなんでもいいわ、つか胸痛いなぁ……ん~」


そう言いながら胸を触っていると


天蒼羽「また胸大きくなるんですかね」


優花 「まぁ一応成長期だからなぁつか、天蒼羽、思ったんだがひとついいか」


天蒼羽「はい」


優花 「なんだか今日という日もどこか知ってる気がする

   これって前世の記憶か何かなんかいな」


天蒼羽「ご主人様それよく言いますよね、じゃあもしものお話しませんか」


優花 「もしも?」


天蒼羽「はい、例えば前世ではなく世界がループしているとしたら」


優花 「世界ループねぇ、それってつまり時が巻き戻ってるとか?」


天蒼羽「そうそう」


優花 「あ~面白そうだなぁ、てかそろそろ時間だから話しながら向かうか」


天蒼羽「そうですね」


優花は相槌をもらうと部室へと歩き出した



天蒼羽「まぁ話はちょっと複雑かも知れないんですが

   時間が戻っていて、世界を回ってパラレルワールドを行き来しているとか

   そんなことがあったらどうですか」


優花 「いやぁ、そんな話があるかなぁ」


天蒼羽「私の事宿していてそんなことよく言えますね

   あなたでさえただの人間ではないのに

   人間ではない自分に対して、人間だって言ってるみたいで面白いですね」


優花 「いや、化物とか信じられるか」


天蒼羽「自分の存在くらい認めましょ」


優花 「無理だね価値がない」


天蒼羽「そんなこと言わ……あ、ご主人様次降りてください」


優花 「なんでだよ」


天蒼羽「このバス事故ります」


優花 「はぁわかったじゃあ降りるわどうすんだよこのあと」


天蒼羽「電車に乗りましょう」


優花 「金かかんなぁはいはい」


バス停につくとバスを後にし駅へと向かった



それから山を登り終え、部室の玄関を開けた途端だった


「ゆーちゃん!!!心配したんだよ!」


そう言って優花に飛びついてきたのは月歩だった

そのまま1回転をした


月歩 「ゆーちゃん!さっきゆーちゃんが乗ったであろうバスが事故ったって!」


優花 「うちが死ぬわけないやろ、未来見えてんだから」


月歩 「そうだよね」


月歩は半泣きしていた


月歩 「メールもらった時間と一致してたから!

   でも本当無事で良かった」


優花 「あったりまえだろまったく」


月歩 「よかったぁよかったよぉ……」


リビングの方をみると夏鈴と可憐、そして深雪がテーブルを囲っていた


深雪は椅子から立ち上がり、優花の方へ近寄ると


深雪 「お帰りなさい、待ってたよ

   って、あれ、怪我してるじゃないどうしたのまたやられたの?」


優花は不愉快極まりない表情をしながら答えた


優花 「まぁね」


深雪 「ゆーちゃん、手当してあげるからこっちおいで」


と言いながら、深雪が優花の手を掴むと


優花 「うるさいな!」


そう手を振り払った


深雪 「ゆーちゃん、そんなこと言わないで」


深雪の言葉に優花は舌打ちをひとつ

外へ出てしまった


深雪 「ゆーちゃん……」


悲しそうな表情を浮かべる深雪に

思わず立ち上がった夏鈴が肩を叩き、首を横に振った。

また月歩も優花は追いかけた


しばらくして、優花は近くの丘のような所に座り込んでいるのを見つけると



月歩 「ゆーちゃん」


と月歩は声をかけた


優花 「なに」


不服そうな表情 会った時には腫れていなかったが頬が少し腫れていた


月歩 「お疲れ様」


月歩はひとつ言葉をこぼすと優花の横に座り込んだ


優花 「座っていいなんて言ってないけど」


月歩 「いいじゃん座ったって、ねえゆーちゃん。僕はわかってるよ」


優花 「なにが」


月歩 「辛いんだよね、わかるよゆーちゃん、

ゆーちゃんの痛み教えて欲しい」


優花 「は?」


月歩 「ゆーちゃんはなんでも知ってる、でも僕は知らない

   だから僕にも、ゆーちゃんがどんな風にどう辛いのか教えてほしんだ」


優花 「あっそ」


そう言うと優花は月歩にビンタをした


月歩 「え、なんで僕何かいった?」


それを聞いた優花は少しクスっと笑いながら


優花 「いやぁだって、こうなると思ってたしお前はついてくるって思ったからな」


そう言うと優花は目を赤く輝かせた



優花 「たしかに私はなんでも知ってるように見えるのかもな

   でもなんでも知ってるわけじゃないからな」


月歩 「そうなの?」


優花 「うん、知ってたら驚くこともないだろ」


月歩 「たしかにたまに驚くもんね!」


優花 「まぁ決められた人生なんてつまらないからな、たまにはこう違うことしたいじゃん」


月歩 「って言っててもいつもどうせって言ってるじゃん」


優花 「なんかふとさっき思ったんだよ」


月歩 「なに?」


優花 「部長が心配してくれたじゃん?いつもと同じように振り払った

   でも、もし振り払わなかったらどうなってたんだろうって」


月歩 「そりゃ治療されるんでしょ」


優花 「まぁそうだろうけどな、あっそうだ月歩」


月歩 「なに」


優花 「明日テレビ見とけよ?あの政府の犬は死ぬからな」


月歩 「え、あぁいつも言ってる」


優花 「そそ、次は誰がこの場を統治するのかね」


月歩 「さぁ?ねぇ日が暮れちゃうしそろそろ帰ろうよ」


優花 「だな。あっそうそう、月歩うちからもちょっといいか」


月歩 「え?なに?」


優花 「なぁうちさ、どういう人に見える」


月歩 「え…どういう人ってそりゃ冷たい、関わりにくい人かなぁ……」


優花 「そうか、自分が死ぬかも知れない道も変えられるじゃん

   まぁ変えてばかりいるから、どうせうちはろくな死に方しないだろうし

   それに未来を変えたって変えたツケはいつか自分に回って帰ってくるしな」


月歩 「誰に」


優花 「うち以外誰がおんねん」


月歩 「うん。」


優花 「なんかつまんないんだよね、解る?」


月歩 「つまんないとは?」


優花 「先のことが分かりすぎて」


月歩 「あぁ、まぁいつ死ぬかもわからないから明日こうしよう!とか思うわけで」


優花 「そうだなぁ、もしかしたら明日こうかも!みたいな」


月歩 「うんわかるよ、そう考えるとすごくわかる。たしかにつまらないよね

   ただ僕はちょっと憧れちゃうな、でも……でもでも……

   未来予知なんて羨ましいなぁって思うけど本当はすごく辛そう」


優花 「うん辛い、あと羨ましい憧れる言うなら手に入れるために

   魂でも売ったらどうだイギリス大好きだろうそういうの」



月歩 「あ、さらっと言うのねそこは

   てかひどくない?!そんなこと言うなんて!」

   


優花 「うんまあね、結局うちらも一回どっかで死んでんだから

   まぁ話戻してさ…明日どうなるかも、天気も

   たとえば誰が誰の事好きとか、そういうのもわかるし

   おおよそどこで誰と何してたとかもわかるから

   感情ってそのうちわかなくなるよね」


月歩 「うんうん」


優花 「でも、うち1個だけ言えることある」


月歩 「なに」


優花 「もしみんなに何かあったとしたら、うちはすぐに駆けつけるか

   駆けつけられなかったとしても、ものすごいブチギレるんだろうなって」


月歩 「そうなの?」


優花 「うん、そうだと思ってるだってみんなのこと大事に思ってるからな」


月歩 「そっか、じゃあ帰ろっか」


優花 「だな」


2人は立ち上がると、手をつなぎ部室により挨拶をした後

山を下り暗くなる頃、2人は宇都宮にいた


月歩 「ふう、夏なのにちょっと肌寒いね。さすが夜だ」


そう言いながら月歩は腕を摩ると、優花は上着を脱いで月歩に着せた


月歩 「え、僕パーカー着てるからいいよ」


優花 「風邪引くから」


月歩 「うんありがとう」


優花 「じゃあ月歩、上着はまたいつか返してくれればいいから」


月歩 「うんわかった、あっねえまた聞いちゃうけど明日」


優花 「明日楽しみにしとけ、あと部活休む」


月歩 「どうして」


優花 「まぁわかるんだよ明日いけねぇって」


月歩 「…わかった、どこに行くの」


優花 「さぁ?どこでもいいだろ、んじゃまたな!気ぃつけて帰りや」


月歩 「う…うんわかった、またねゆーちゃん」


月歩は胸元を握り締め、優花のことを心配そうな表情で見送った



あれから月日が流れ、結局優花はいじめられっ子にいじめられ

その日は来なかった事を後から知った月歩は

優花にしっかりと話すよう言うが、答えることはなかった

その間優花は趣味に没頭したりとしながら

あっという間に月日が流れ、現在8月5日。


優花 「天蒼羽~」


天蒼羽「ご主人様どうしました」


優花は自室で頬杖をつきながら、パソコンに向かい動画のチェックをしていた



優花 「やっぱりお前の言う通り、今回も伸びなかった」


天蒼羽「でしょうね、圧倒的技量不足です。」


優花 「わかっとるわいなぁ、天蒼羽」


天蒼羽「どうしました?」


優花 「最近家から出てないせいもあってか暇だなぁ何もなくて」


天蒼羽「部室に行ってみてはいかがですか?」


優花 「そうねぇ、ところでテスト夏休み明けでしょ?

   範囲教えてくれる?」


天蒼羽「数学50~60ページ 国語45~50」


優花 「あぁいやそういうのじゃなくて単元」


天蒼羽「単元ですか、単元なら、あっでもご主人様

   たまには自分の力でときましょう」


優花 「はいはい、…なぁ」


天蒼羽「どうしました」



優花は布団から起き上がり、棚の中からタロットカードを取り出した



天蒼羽「ご主人様~」


天蒼羽が顔を出す


優花 「部長はうちのことどう思ってんやろって思ってな」


天蒼羽「人の事を許可なく見ようとするのはある意味非常識ですよ」


優花 「別に本人にバレなきゃええやん」


天蒼羽「そういうところが問題かと」


優花 「あ、でた…ハーミット……うん、心配されてんだな」


天蒼羽「そうですね、お互いにうまく言えないんでしょうね」


優花 「よし、とりま予定変えて明日か明後日部室に謝り行くわ」


天蒼羽「行きますか」


優花 「行く行く、よし今日は早く寝るか」


そう言うと電気を消し優花は眠りについた





8月6日


優花は部室に向かうため移動していると

道路の向こう側に、信号待ちをしている不思議な女の子を見つけた



優花 「あ、なんだあの子おさげに黒タイツこんな真夏に珍しいなぁ」


そう考えてると、青信号になり歩き出した

しかし、曲がり角から勢いよくワゴン車が飛び出してきた


優花 「え、まってこんなの聞いてない!」


唖然としたまま動けずにいるとワゴン車は勢いよく

反対路線の女の子を轢き上げると、共に転げ横転した

途端に、青い光とともにカラスが飛び立ち


優花 「ふざけんな!」


そう言うと優花の目は覚めた

息が上がる中、天井を見つめ携帯を取り出し確認すると


優花 「あれ8月6日……夢か……」


そう言ってしばらくの沈黙のあと天蒼羽に話しかけた


優花 「なぁいつものだよなこの夢も」


天蒼羽「そうですねご主人様」


優花 「あの子を救いたい。どうすればいい」


天蒼羽「どうしたんですか急に」


優花 「あの子を助けたい」


天蒼羽「どうせ救えないですよ」


優花 「なんで」


天蒼羽「だって、未来なんて変わらないんじゃないんですか?

   行動したってツケが回るだけだなんて、いつかのご主人様が言ったのですよ」


優花 「見てられないよあんなの」


天蒼羽「でもご主人様」


優花 「うるせぇ!人が死ぬってのにしのごの言うな!

   今なら助けられるかもしれないんだぞ!?わかってんのか?!」


優花は声を荒らげ天蒼羽に怒鳴りつけると天蒼羽はクスっと笑い


天蒼羽「その心が大切ですよ」


そう言うと優花の意識を虚無空間へ引きずり出した

ここは潜在意識の真っ白な虚無空間、優花の意識の世界

天蒼羽は黒蛇の姿で現れたが、赤白く光るとともに人の姿へを変わると


天蒼羽「もう一度言いますご主人様、その心が大切ですよ

   さあこれ見てください」


そう言って天蒼羽はタロットを2枚取り出した


天蒼羽「現状はスターの逆です そして対策は運命の逆

   チャンスを待ちましょう、もしかしたら変えられるかもしれません」


優花 「ほんとか」


天蒼羽「さぁ?どうでしょうね、あくまで占いですから。やってみましょう

   でも嬉しいですご主人様、なんだかこの世界なら私成功する気がしてきました」


優花 「この世界?」


天蒼羽「いえ、なんでもありません。さて」


天蒼羽が手を叩くと景色は青空が広がり、電柱が立つ道の真ん中に立っていた

そして叩いた音に驚いたカラスが飛び立つと、ゆっくり天蒼羽は口を開く


天蒼羽「ここに来るのは初めてですよね、ここは神界しんかいと言います。

   さあ作られた人生、カラクリまみれの隠し事動きますよ」



このストーリーは実際の話に基づいてフィクションを交えて作られています。

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