深雪の姿
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【深雪の姿】
あれから数日が経ち1人部室のリビングにいた
優花「部長が亡くなってから気が動転していたメンバーも
徐々に正気を取り戻してきたしみんなが言ってた日記でもみようかと
探しに来たけどどこだ………って あ、あったこれか………」
手に取り表紙を見ているとそこには
【幸せダイアリー】と記載された深雪の日記を見つけるのだった
優花 「つまり深雪の幸せダイアリーってことか………
本音のところどう思われたか怖くなってきたなぁ、
えっと、最初のページは
【2007年8月15日(水曜日) 天気 晴天 気温 25℃ 】うん
【今日は若葉の誕生日、何もない寂しい朝が今日も始まる、
だけど今日はいつもとはちょっと違う
なぜなら愛する君の誕生日だから】………」
深雪 「若葉~朝よそろそろ起きなさい」
時刻は朝の6時半を指していた
若葉 「お姉ちゃん、おはよう、今日は誕生日だね!ねえまた本読んで!」
深雪 「OKじゃあ何にしようか」
若葉 「やった!今日はコレがいい!」
深雪 「分かった、蛇の恩返しね」
それからしばらく本を読んでいるとそっと横から寝息が聞こえてきた
深雪 「あら、若葉もう寝てしまったのまだ全部読み終えていないのに、
まぁいいか、続きはまた明日読みましょうね」
部屋を後にしてリビングに行くと玉ねぎスープを注ぎ日記を書き始めた
深雪 「昨日は眠れないと泣いていた若葉だけどどうやらあの後ちゃんと眠れたみたい
今日も本を読んでいたら寝息をたててしまった、まったくかわいい子
でも、外に出たいという若葉の事を許してあげられないのは
胸がいつも痛くて仕方がない、
まだこの世界のいろいろな事教えていない、「ごめんね」って言っても
多分あの子にはわからないんだろうな………
縛り付けているけど、本当はこの世界を愛してほしい
この世界は案外素敵なことに溢れている、きっとあの子も未来は
両親みたいに誰かと出会い私たちがいるように
家族を作り幸せを築くのだろうね………
夜は静けさがましてなんだか不安になるけど
あの子もいつまた誰に攻撃されるかわからないそんな日々に怯えてる
私も私が幼い頃みたいに夜中に攻撃されるかもしれない
そんな気持ちから眠れない夜が続く、毎日が寝不足で正直倒れそうだけど
あの子も同じ気持ち、おねえちゃんとしてここは頑張らないとね、
私が1人だった頃同じように怯えて世界を恨んでいた
でも今は君がいるから、君が笑っているだけで私もこの世界を愛していける
そういえば月日が巡って季節がすぎてその中で沢山君を傷つけたけど
でもその度抱きしめてあげることしかできないでもいつか
この生活が変わることがあるなら「大丈夫だよ」って言ってあげたいな
忌み嫌われてきてばかりいたけどきっといつかは私たちも幸せになれるとそう信じてる
私が信じることをやめてしまったらあの子はきっと変わるきっかけをつかめない
私が頑張らなきゃ………」
そう言いながら日記を書き記した
深雪「よし、昨日かけなかった分と今日の朝の分っと、とりあえずのんびりするか
っていってぇ………こないだの殴られた怪我が痛むな薬塗ろ」
棚から薬草の入ったツボを取り出し痛む箇所へと塗っていく
深雪 「あ、もうそろそろ12時になるなぁお昼ご飯どうしようかなぁとりあえず
若葉が起きてくるまでここで待ってるか」
その時ドアをノックする音が聞こえた
「ごめんください」
深雪 「誰、誰!?」
「あの道に迷ってしまってしまって」
深雪 「道に?誰!?」
「あ、美花って言います。」
深雪 「美花?」
日記を読み返している時だった
「よ、何見てんだよ」
と優花の背中を叩いたのは夏鈴だった
優花 「いやあの、その日記をな、こないだお前も言ってたし
いつも何考えてたんかと思って、つかせっかく今読みながら感情移入して
頭の中で情景を膨らましてたのにお前に邪魔されてみんなとんだわ
てか何してんのここで」
夏鈴 「ん、今きたとこ。てか、あぁういうことそれなら、
ここのページとかどうだ?」
優花 「そんなにめくって、てかマジでこれ分厚いな」
夏鈴 「あったここ」
優花 「どれ」
日記には優花のが来た日のことが綴られていた
優花 「7月28日?誕生日の日だっけうち来たの」
夏鈴 「そうそう、お前来たの誕生日の時さ
あの頃は姉ちゃん夜泣いてたんやで、あ、見てからのお楽しみやな
じゃあ俺風呂して部屋帰る」
優花 「あいよって、これところどころ滲んで読めないな………」
【2008年7月28日………晴れ
今日は新しいメンバーがやってきた、若葉も珍しく怖がっていなかった。
不思議なことに彼女の名前は優花 動物と少し心を通わせているのかそれとも
会話をしているのか、不思議な子本当に不思議な子
人慣れしていない犬にもすぐになつかれるし
若葉も唯一怯えない相手………
でもなんだか心を閉ざしているみたいだけど………
仕方ないね、心を開いてくれるまで待ちましょう、
大丈夫きっといつかお話してくれる今日から私の大切な家族………】
優花 「ふむ、まぁそうだよあ」
優花はほかのページもペラペラと捲ってみる事にした
【優花大丈夫かしら】【いつか話してくれるからと夏鈴に言い聞かせてみたけど】
【可憐たちも心配しているから心配しないように話してみたわ】
【皐月が今日は怒ってしまったけどなだめたわ、優花もきっと辛いんだわ】
【優花今日は出席ないわね、どうしたのかしら】
【また親になにかされたのかしら】【あの痣は何でできたのかなぁ】
【もう少しお話できると思ったけど…まだ難しそうね、ゆっくり待つことにするわ】
優花 「部長………いつもいつもこんなに気にかけてくれてたんか
申し訳ないことしたな………逆に 部活が出来る前なんかどうだったんやろ
こっちのやつかなぁ………」
その時だった優花の目に衝撃的な1行が目に入った
優花 「え...屋根に上っていた、落ちたかった?」
その言葉に思わずその日の日記を読み返したそこにはただただ羅列された文字が残っていた
【夢の中でも夢を見ていた、みんなが笑っているそんな夢だった
今日は屋根に上ってみることにした
月がとても綺麗だったこのまま落ちてしまわないかなぁ
そしたらこの苦しみからも解放されるのになぁ………
危ないなんてわかってるでも落ちた方が楽だよね
私が白いからいけないんだ、
あの子がいつもいじめられる、このことの割り切り方も教えて欲しい
もう神様なんて信じない、許せない...許せるわけがない
どうしてこんな目にあわなきゃいけないんだ………
この私の赤い目もどうして 許せない、
幸せなんてどこにあるんだ、若葉のことを抱きしめる腕も
親とつなぐ手さえ震えているというのに
はぁ、もう今日は書くのをやめよう 空でも見に行こう
そして今日も宇宙と交信でもしようきっと誰か聞いてくれるだろう】
優花 「相変わらず最後の文がなければ完璧にかわいそうな人なのにな
なんで痛いこと言うんだよ、まぁダブルに部長は元々痛いからなぁ今さらか
にしても衝撃的すぎるな、こんな………こんなこと考えてる時期もあったのか
あ、そだ、なら部活ができてまもない頃の一年後とかどうなんだ?」
【………君のメロディーそう名付けよう、私の声が世界に響いた森の中
そしてそれから少しずつ美花のおかげもあってか変われてきた気がする。
彩香の家に今日は遊びに来た、布団で結ばれ合う私たち、
不思議だろうけどいいんだ、私が強くなきゃいけない
私は決めたんだ、強くなるって。そして笑わせたい人が増えたんだ
若葉だけじゃなくなった、美花もいる月歩も夏鈴もいる、みんなのために
彩香にプラスチックみたいな表情と言われた、もっともっと………
腰まで伸びた白い髪の毛短く切ることにした、明日切りにいく
そして黒く染めるんだ、そうすればこれからもうきっといじめられることもないだろう
大丈夫だ、大丈夫怖いけど大丈夫だ、私はきっとうまくやれるうまく………】
優花 「………ここまででページが切れてんな………にしても何を瞑想してるんだ、
それになんだろううん、辛かった苦しかった多分誰よりも苦しくて
強くなろうと………彩香先輩が死んだあとはこれをひとりで抱えてたんだよな、
そう考えると相当辛かったよな、辛かったのにうちのこともこんなに見ててくれて、
なんで、なんでうちはあんなふうにあたってしまったんだ………
時が戻ればいいのに、なんで なんでだよ!」
優花は泣きながら膝から崩れ落ち床を叩き始めた
優花 「なんで!………クソ………ふざけんな」
涙を流していると優花の肩を誰かが叩いたそれに振り向くとそこには月歩がいた
月歩 「僕は知ってたずっと知ってた、だけど知らないふりしてた理由は
深雪おねえちゃんが自分で解決させないといけないって思ったから
でも僕はそれに甘えてた今なら言える、言えることがある」
その月歩の表情はいつもとは違い強い決心のようなものを感じるような
引き締まった表情をしていた
優花 「月歩?どうしたの」
月歩 「僕、僕がみんなのリーダーになって俺っこキャラになる!」
優花 「は?!」
月歩 「そのほうがいい気がしてる」
優花 「………あ、はぁまた夏鈴に何か言われたか」
月歩 「うん、俺って言ったほうがって」
優花 「あぁ、おもいっきりお前のその発言からシリアス展開がぶち壊しになったな」
月歩 「え」
優花 「なんでもない、うん何でもないよ、まぁいいや心が落ちまくるよっか、
そうね、そうね~そうね………でも月歩がリーダーっていうより
みんながリーダーになればええんやないかなぁ」
月歩 「みんなが?」
優花 「うん、部長は日記見てる感じみんなに強くなって欲しかっただろうし
それにみんなが笑っていられる場所を作りたかった感じに感じる」
月歩 「うん」
優花 「だから、みんなが笑えるようにすぐ誰がこうだあぁだ決めるんではなくて
成り行きでもええんやないかなぁ」
月歩 「そっか、じゃあ僕もゆーちゃんもリーダーみんなリーダー
僕、リーダーらしく強くなる」
優花 「うん、お互いにこれからの部室任せたぞ!」
月歩 「うん!」
それからしばらく月歩と優花は話していると部室にはメンバーが次々に集まってきた
皐月 「ところで、詳細はわかったが、月歩はなにがしたいの」
月歩 「よくぞ聞いてくれた!僕はみんなのために考えたんだ
みんなで深雪さんになろうって」
皐月 「うん、ゲームでもやりすぎたか分身できる忍法使う金髪じゃないんだから」
月歩 「違う違う、あのね、この世界は希望がないと思うの、だから
この世界に希望を持たせたい」
可憐 「はい質問、希望があると赤ちゃんはできますか?」
月歩 「できる!」
優花 「希望がなくても子供を作ること自体は出来る」
夏鈴 「てか話戻して、そうねそれで何するんだ」
月歩 「ネットで活動しよう」
優花 「ってことに決めたんだ」
夏鈴 「は?」
皐月 「まさかネット活動を始めると」
真亜 「なるほど、インターネットで小説を作ったりってこと?」
優花 「そうそう、そうやって自分たちの居場所を作っていこうって話になったんだ」
真亜 「いいと思う」
月歩 「うん、そしてこれをするのはただ居場所を増やすだけじゃない、
お姉ちゃんが、部長がやろうとしていた、差別のないいじめのない世界を創る
1歩なると思うんだ、だって考えてみて欲しい
僕たちみたいにちょっと変わった人がいたっていいよね!って
発信していけたらそれってどれだけ素敵なことだと思う、
作品名はまだ決めてないけど」
優花 「まぁそういうことだ、これでいいなら深雪の死を、部長の死を無駄にしないために
生きている間に何かしらやろうと思うのだが」
月歩「うん、そうしようと思うのだが」
それにメンバーは次々と頷き始めた
可憐 「賛成!自分たちの居場所を作っていく、それってグループ名は?」
優花 「ドリームロイドプロジェクト」だ
可憐 「え?」
優花 「夢をつなぐアンドロイドプロジェクト」
可憐 「どういうこと」
優花 「うちのオリジナルキャラクターにレイグロってのがいるだろ」
可憐 「いるね」
優花 「フリーで作れるボーカルソフトがある、それのソフトで作れるように声を作るよ」
可憐 「え!?まじ!?」
優花 「うん、それで楽曲を私は投稿する」
可憐 「まじか」
皐月 「なるほどそれはいい提案だ」
優花 「そして、フリーソフトだから配布もそのうちやるただこれは親の目を潜らんと」
皐月 「そうだねそれがあるからね、録れ次第僕も手伝えることあれば手伝うよ」
優花 「ありがとう」
月歩 「うん、こうしてみんなひとりじゃないって思ってくれる人がひとりでも増えればと」
真亜 「つまりそれっちゃ深雪さんがやろうしとったことをネットの活動にするってことか」
優花 「そういうことだ、そしてもっと沢山若葉みたいな病気を持ってる子のこと
うちも病気もってるしうちみたいなメニエル、そういう理解されにくいもの、障害とかなぁ
そういうのを発信して言って自分を出せる場所にして
誰かにとっての帰る場所にできたらって思う」
真亜 「いいね」
皐月 「いいと思う、たしかに僕たちだけじゃ歳も歳だしできることは少ない、
その辺優花のほうが動きやすいってのはあるよね」
優花 「だな」
月歩 「うん、深雪さんの姿残していこ!」
夏鈴 「姉ちゃんが残したものがこんな大きなことしようとしてるなんてな」
月歩 「だよね」
夏鈴 「さて、じゃあ俺は何すればいい」
月歩 「わからん!そこは少しずつ決めていこ
ただ僕たちがこれからやることは決めた」
可憐 「だね!楽しそうだ!」
優花 「よし、なら 共に寄り添い 共に支え合い 共に家族である そんな場所を作ろう」
それに合わせてメンバーはオーと声を上げたが よくみるとこの中には若葉はいなかった
しかし部屋の中でひとり若葉もまた
若葉 「オー………!」
と小さくつぶやいていたのだった
美花 「深雪さんが残したものがこんな大きくなるなんてね、
もしかしたら成仏できずにここらへんにいるかも知れないし」
可憐 「安心していってほいしいよね!私たちは大丈夫だよ!って」
夏鈴 「だな」
優花 「よし、ならいまは解散して部長こと深雪のため
皆のため自分のため世界のため やってくぞ!」
こうして新聞部メンバーは月歩と優花を筆頭に
新聞部という名前でグループ活動を始めた
その後メンバーは各自帰宅すると
優花 「天蒼羽!」
天蒼羽「はい、ご主人様」
優花 「お前のもしも話信じる」
天蒼羽「どうしたんですか」
優花 「もしも世界がループしているならだろなら、それをここで終わらせる」
天蒼羽「またどうしたんですかって」
優花 「思ったんだ、たぶん今までのうちは日記を見ることはなかった
パラレルワールドにいるうちはな」
天蒼羽「なぜそう思うのですか」
優花 「見た気がするってのがなかった」
天蒼羽「なるほど」
優花 「だからだ、だからたぶんこれは初めてのことなんだ、
そしてちょっと非科学的なこと信じてみたって楽しいかも知れない」
天蒼羽「なるほど」
優花 「なぁ天蒼羽、若葉がこないだ言ってたんだが」
「何度もみんなが死んでしまって世界が壊れる夢を見る」
「ってな、これってさ何を意味してるんだと思う」
天蒼羽「さぁ、私の口から言えませんね」
優花「それでもいいや、うちはな思ったんだ
若葉がそんなこと言うなら
もしかしたらお前の言うように世界は回ってんじゃないか
時間が戻ってんじゃないかってだから、だからこの世界を変える
たぶんこう思って行動しているうちはいないんだろう」
天蒼羽「はい、それにまだ何か言いたそうですね」
優花 「さすがわかってるじゃん、お前昔出会った時にうちに言ったよな」
「貴方は12干支の中の它赤い力だ」って
ってことは他にもいろんな色の能力者がこの世にいるわけだ
そしてそいつらもまたうちらみたいに苦しみもがき生きている」
そう言うと優花は意識の世界へと飛ぶと今日はいつもと違いまた青の世界
優花の目の前には2mほど距離を取った天蒼羽が立っていた
天蒼羽「そうですねご主人様」
優花 「またここか、ってあれ」
そういう優花の目の前には自分が胸から血を流し倒れていたのが
優花「これはなんだよ」
天蒼羽「今までのあなたです」
優花 「………まさか、なら面白いじゃん、ここからが本番ってことか、天蒼羽ごめんな
今まで待たせたわ、世界は回っていて時間も繰り返してるなら、ここで全て終わらせる」
天蒼羽 「期待していますご主人様、そして とても嬉しいです。」
あんたの周りには自然と人は集まりますか?
それってもしかすると……




