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第6話「禁断の惑星」

今回のタイトルはご存知古典名作SF映画の

タイトルオマージュですが内容に関係は

ありません。

5話で深まった2人?の距離感でストーリーは

進んで行きUマンの出自も少しずつ明らかに

なって行きます

※物語はもう少しで折り返し地点になります

お付き合い頂ければ幸いです。

「禁断の惑星」




#プロローグ 



 噴煙を上げながら森林地帯の縁に着陸するペンシル型ロケット。


 防衛隊が科学班の開発した最新型ロケットで到着したのは太陽系から最も近いプロキシマケンタウリ恒星系の第2惑星、通称テラ2と呼ばれる星だった。


 調査任務に訪れたのは、小竹小隊長を始め幾人かの戦闘班員と経験を積むために帯同した神ユキ子そのひとであった



#緑なす星


「ははあ、ここが<テラ2>確かに前世紀の地球にそっくりだな」


 呑気なセリフを口にする小竹隊員。


 無理もない、吹き抜ける風、そよぐ草原とそこかしこに咲く花々


 植相が異ならなければ、まるで地球にいるのではと錯覚する程美しい<景色>だった。



 「事前調査では大気成分は地球のものと一致している


 とはいえ安全重視だ、吐きたくなってもヘルメットは脱ぐなよ」


「大丈夫ですよ小隊長じゃあるまいし」「何を!」



「ねえマン、貴方の身体は大丈夫?」


 腰に携帯した銀の小箱の声は今日はヘルメットのバイザー裏のスピーカーから響いてくる。


「無論さペイロード内では有ったんだけど無理な姿勢で固定されているんで、ちょっと腰が痛いくらいかな」



「もう、冗談ばかりなんだから」


少女の顔は異星にいるとは思えないほどリラックスしていた。


「⋯」



「どうかして?」



「いや、僕のセンサーで得られる情報では、聞こえて来る皆の会話ほどここ星の環境が地球に似ているように感じられなくてね


ユキコは何か感じないか?」



「私は⋯」



「あ、悪い」



「うん、強いていえば皆さん草原って言っているんだけど、足の感じはもう少しブヨっとしてるような気がするかも。


慣れないブーツのせいかしら」



「いずれにせよ、初めての星なんだ十分気を付けて、姫様」



「うん了解」



歩を進める調査隊の一人が声を上げる。



「小隊長何かありまーす」



#碑文

挿絵(By みてみん)


「なんだこれ」



「岩石ですかね?埋まっちゃっててよく分からないですが、人工的に加工されてません、これ


まさか文明の痕跡?石碑とか?」



 少女のバイザー裏から声がする


「ユキコ、僕のデバイスをその石板の方に向けてくれ。」


「はい」


ピントを合わせるような音の後


「摩耗しててよく見えないな


どうやら東銀河標準文字の様


だけど」


「⋯これ⋯警⋯⋯⋯見かけ⋯違⋯⋯だま⋯」


「後は完全に消えてしまっている」


「なんだか警告文みたい」



辺りを探っていた隊員が声を上げる


「どうしたんですか?小隊長」



「いや、何でもない慣れない環境のせいかなちょっとめまいがしてな」


「そう言えばさっき小島も同じような事言ってませんでした?」



「なんか悪いものでも食べたんじゃないですか?2人とも」



「「笑い声」」



バイザーから小さく響く声


「周囲に十分気を付けてユキコ、回線は常に開放にしておくこと バッテリーのことはひとまず気にしないで」




#拉致 前編



 日も落ちたテラ2の森の中少し開けた広場に、防衛隊員達が電気ランタンの揺らめく光をを囲み円座を作っていた。



 円座の端に身体を横たえる


数人の防衛隊員に付き添うように座っている少女。


「大丈夫かしら、小竹さん、皆さん」


側にいた隊員、彼自身も少し冷や汗をかきながら口を開く



「大丈夫ですよ神さん、小隊長も皆も慣れない環境で少し疲れちゃったんじゃあないでしょうか?」



「かく言う僕も時々視界が歪んじゃってるしね?あはは」



 突然獣の声のような大きな音声が響く、それは寝ているはずの小竹隊員のヘルメット内で鳴り響いていた。



「ウギイイ、ゴルグアァァァ」


「ご、ごの星は危険だ!ユギゴさんは俺が守るぅゔヴヴヴヴィィ」



「こ、小竹さん」



「「小隊長?」」



 小竹隊員が中に入ったスーツは重力を感じさせない動きで起き上がり、ましらの如き速さであっという間も無くユキ子を引き寄せ横抱きにすると、走り出し猛然と暗闇の森に消えて行った。


 だが、追おうとした隊員達の動きは総じて重かった。



「どうしたユキコ、何が有った?状況を伝えてくれ!」



 その時無情にも銀の箱の表示灯の色がバッテリー切れを示す赤の点滅に変わった




#拉致 後編



「バッテリー切れだと⋯あんな事言わなければトレーサだけでも作動したのに」



「クソ、ユキコ何処にいったんだ?僕がいながら」



突然F01の機内スピーカーから


トゥルルル、トゥルルルという


妙な音が鳴る



「はい先輩、何かお困りごとはありますか?貴方の素敵な相棒***ですよぉ。口真似電話音!」



「お、お前、どうやってここが分かった?」



「え〜貴方の大好き411号ですよ。やだなあ先輩、僕の得意技忘れちゃったんですか?普段の先輩ならこんなちゃちなイタズラ引っ掛らないでしょ?よほどあのソルの小さなお姫様に、う、ええとそう、うつつか、うつつをぬかしてるんですね。


 はい、では前方Siパネルの方をよーくご覧あれ」



キャノピーのガラスの隅が一部歪んでいた



「インビジステッカー!?


お前U族の僕にステッカーを付けやがったのか?この二次元***」


「やだなあ、その言い方差別ですよ。それに※濃い赤の湿り布です


僕は今***の奴の命令で本部のラボに張り付け中、直接そっちに行ってあげられないんですよ。」



「それよりも***お前ラボの走査機でユキコの行方は分からないか?」


「この距離じゃ無理ですよ、姫にはステッカー付けてないんですから。それにやだなあこの人すっかりボケちゃって


先輩って今どうやって僕の不可視ステッカー見つけたんです」


「どうって超感覚⋯⋯あ!」


「ね、場所さえ分かっちゃえばイドみたいな小物、先輩なら一発でしょ?本当に地球の原始機械に頼り過ぎ。


では頑張って来て下さい、私だって、あの小さな光は結構気に入ってるんです。助けて上げてね。



そうそう今回の借りは200ヨルク以内くらいにギムレーの001を一杯奢って貰えば、ではsee y⋯」


「おいお前あれ一杯何ゴルすると思ってるんだ!」



またしてもプツっという音と共に消える二次元人。




「そうか、ここはイドの惑星か」



「ふむ⋯全天球走査⋯⋯いた」



「だが追うにししても?、ここからどうすれば」



Uマンは脳裏に離陸直前の神博士の言伝を思い出していた。



『良いかユキコがピンチの時は


コード01と呟くんだ頼んだぞUマン君』



「何が起きる?


 ⋯コード01⋯」



にわかにロケット全体が振動し


ゴウンゴウンと言う音を響かせながらロケット側面の格納ハッチが開いていく。



「全くあの人にはかなわないな。博士感謝します」



「ユキコ、今行く」


ブーストした赤い機体は、限界速度マッハ2を軽くオーバーし、テラ2の空に舞い上がった。



※真っ赤な濡れ衣の411流丁寧語




#禁断の惑星



「こ、こ小竹さん、


 一体どうしちゃったの」



 攫った少女を、森の奥の広場に横たえると怪物に成り果てた小竹は叫ぶ。



「うううううぃいいいいいい」



 次の瞬間、見よ<彼>が真っ赤に血走る目でユキ子に伸ばそうとした右手を<彼>は左手で<止めよう>とした。



「ユギゴざんは俺が守る」「彼女に手を、手出しをするな」


「俺が」


「僕が」「ごの野郎」「やめろ」


 突然小竹が身に着けていたバイザーの内側が鮮血に染まった。


 果たして<どちら>が抵抗したのだろう


 防衛隊小隊長小竹進は内なる狂気に抗い、唇が千切れるほど歯を食いしばっていたのだった。


 一人の人間が内側で繰り広げる激しく血みどろの格闘を見ていた少女は叫びを上げる。



「もう、やめてぇ!


「マン貴方、助けて!」



と、同時に小竹の身体が青白く発光し、電撃に撃たれたように倒れ込む。彼はわずかに煙を吹き痙攣していた。



遅れて上空から回り込む様にしてホバリングして来たUマンが広場に着地する。



「遅い、遅い、遅いよ、怖かったよあああああ」



泣き叫ぶ少女を慰めるように、



優しい言葉で機外スピーカーで話しかける。


「遅くなったユキコ、もう大丈夫だ」


泣き顔のまま


「小竹さんが、小竹さん、死んじゃった?」



「大丈夫テーザーで気絶させただけだ、5分もすれば気が付くよ」


「その前に彼らにかかった幻惑を解かないと」




#決着



「まず上空に上がろう」


「ええ」


手のひらに意識のない小竹とユキ子乗せたUマンは今度はそっと舞い上がり十分上空に舞い上がった所で下方に向かって特殊な言語混じりで話し出す。



「聞いてるな、イド********分かっているぞ」


「今から僕はプラズマガンで君の核を壊す。


いいか3ミルの間に、この妙な空間操作を解かなければ、U族の***の名のもとに本当に実行するぞ」赤いロボットの右手が鈍い燐光を帯びる



 言葉が終わるか終わらない間に視る間に美しかったあの緑の星は見る影もなく、紫と灰色の混じった粘液の塊の様な星に変容していた。



「それでいい、我々がここを離れる間手を出すことは私の名で絶対に禁じる」



 ユキ子には、どこかでチッチッと言う音が聞こえた気がした。



「行こう、もう済んだ」


「そして帰ろう僕らが住む本当の緑なす青き星に」



 ユキ子の膝下に横わる小竹隊員の身体が少しずつ動き出していた


挿絵(By みてみん)


#エピローグ ユキ子サイド



 帰路のロケットの中ではユキ子は彼女が一番落ち着ける場所、F01のコクピット内にいた。



「結局あの星って何だったの?」



「彼らはイド族という惑星型怪獣の一種でね。視覚情報を通じて対象の生物に都合のいい幻覚を見せ、眠らせた挙句に捕食する狡猾な奴さ」



「で私達は」



「そう我々は元々視力に頼らない個なので奴の幻惑には掛からなかった訳さ」



「あの碑文は」



「あくまで推測だがあの星に迷い込んだ先遣の人達が警告を残そうとしたんだろうね」



「小竹さんはどうして?」



「イドの幻覚には何か強い思いがあるものへの執着を強くする効果があるとされているんだ」


「彼なりに君を守ろうとしたんだろうね」


「ただイドの幻惑に完全に落ちてあそこまで抵抗できた人を僕らの星でも見た事が無かった、彼は凄いヤツだよ」



「うん、最高の小隊長」



 少し口調を変える黒髪の少女


「ところであのバッテリーの件だけど⋯」



「え?僕のデータベースでは地球語辞典の野球用語のページに出てくるやつかな⋯」



 ポカポカ計器パネルを叩き始めた少女は尽きぬ愚痴を繰り返す


「あの時私貴方と通信が出来なくなって、どんなに怖かったか、分かる?分からないでしょうね。ああ超人様には、絶対に」



「痛い痛いよ、ユキコ、ユキコさん」



唇を尖らせながら叩き続けていた少女はいつか表情を崩し微笑みながら呟いていた。



「ばか」




#エピローグ 小竹サイド



「ふうん、そんな事があったんだ」


「おいおい、衛生班長〜


もっとそおっとやってくれよ


そおっと」


「はい」


「染みるって〜」



 綿球鉗子を持ちながら、意地悪い笑顔で標的を見る目をする葵衛生班長


「で、しでかしちゃった小竹小隊長への罰ねえ、ふふうん」


「じゃあこんなのはどう?」


「1週間だけ戦闘班の上司である小竹小隊長様を全員で「小竹」って


呼び捨てていい罰とかね」



「はあ?」



「ほれ小竹ジュース買ってこい」



「おいおい、早速かよ葵⋯さん」



「仕方ないすよ小隊、、小竹」



当事者の少女も精一杯


「頑張ってください、こ、小竹」



銀の箱から「あきらめてしまえ、小竹、、くくっ、、、、」



「え〜箱の人まで?」


「とほほ、これが後7日も続くのか⋯」



「あ~ あとトイレ掃除もやっとく?」


「覚えてろよ! あ、葵さん⋯」



FIN



蛇足 葵さんってもしかして元ヤ?



3話4話で描いた、防衛隊小隊長 小竹進を

フィーチャーした回でした


次話はちょっと特殊な侵略の話です

出てくる星人はMラス… w

タイトルは第7話「決戦、海底要塞!」

明日18時公開、お付き合い頂ければ幸いです

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