41.
魔法使い「ただの薬草採取のつもりだったのに、迷っちゃった」
魔法使い「森は深いし一人だし、魔法で帰るのが良さそうね」
アラウネ「キシャシャシャ! 待てい」
魔法使い「あっ、魔物」
アラウネ「勇者一行の魔法使いだな? お前はここで殺す」
魔法使い「んもーこんな時に……ファイア!」
アラウネ「おっと杖を構えようたってそうは行かないぞ! フン!」
魔法使い「……あれ、ファイアが出ない?」
アラウネ「どうだ。お前の魔法は封じてやったぞ」
魔法使い「はぁ。厄介な魔物に会ったものね」
アラウネ「キシャシャシャシャ、このまま嬲り殺してやる!」
魔法使い「……こればっかりはやりたくなかったけど、仕方ないわね」
アラウネ「何だ杖を振り回して。自棄になったか?」
魔法使い「そう、ただのやけっぱちよ。気にしないで頂戴」
アラウネ「フン、このツタの養分になりやがれっ!」
魔法使い「――棒術、一突!」
アラウネ「ギャッ⁉ お、お前魔法使いだろ⁉」
魔法使い「ええ。ババア世代とは一線を画す、新時代の魔法使いよ」
アラウネ「魔法を使え! せっかく魔法を封じた意味がないだろ!」
魔法使い「元はと言えばアンタが使えなくしたんじゃない!」
アラウネ「クソ、どうして棒術に長けてるんだコイツ……!」
魔法使い「ウチのパーティに武器オヤジがいてね。無理やり植え付けられたのよ」
アラウネ「……繁殖行為か⁉」
魔法使い「どう聞き違えたらそうなるのよ」
アラウネ「ともかく誤算だった、ここは一度逃げて――」
魔法使い「平和の為に死んで。棒術、一突!」
アラウネ「キシュァアアアアアッ!!!」
魔法使い「……たまには戦士の教えも役に立つのね」
死まで、あと60日




