22.
夫人「ちいメダの景品として、今回はこちらの武器を差し上げますわ!」
▼勇者たちは『いばらのムチ』を手に入れた!
勇者「トゲトゲだ、痛そうな見た目……」
魔法使い「攻撃力は高そうね」
夫人「ぜひとも冒険に役立ててちょうだい! オーホホ」
戦士「――それで? 誰が装備するんだ」
勇者「え、戦士じゃないの」
戦士「アホ、ムチなんか使えるか」
魔法使い「そこは使えなさいよ、使えないわね」
戦士「よーしクソガキ表出ろ。お望み通りムチでしばいてやる」
魔法使い「望むところよ。そっちこそ覚悟しなさい」
僧侶「け、ケンカはお止め下さい……!」
戦士「そんなこと言うんだったら魔法使い、お前が使ってみろよ」
魔法使い「はあ? アタシにこんな武器使えって言うワケ?」
勇者「難しい?」
魔法使い「魔法使いといえば、杖でしょ。それ以外はお断りよ」
戦士「僧侶はどうだ」
僧侶「わ、私ですか⁉ ちょっと考えさせてください……」
勇者「戦士、やめた方が良いよ」
戦士「なんでだ?」
勇者「こんなトゲトゲの武器で回復魔法なんか唱えたら、どうなると思う?」
戦士「……もっとチクチクになるな、よし僧侶考えなくていいぞ」
僧侶「最近皆さんの私に対する扱いが本当に酷い」
魔法使い「じゃあどうするのよ、貰っちゃったけど」
勇者「……転職すれば、あるいは」
魔法使い「誰が?」
勇者「えーっと……戦士とか」
戦士「戦士の誇りを捨てろってのか⁉」
魔法使い「アンタのは誇りってよりただの埃でしょ」
戦士「ストレートにひでぇ!」
僧侶「旅芸人なら、ムチを使えるそうですよ」
魔法使い「じゃあ決定ね。よろしく旅芸人さん」
戦士「いいのか、俺が旅芸人になったらガルゴン音頭しか出来ねぇぞ?」
勇者「えー? つまんない旅芸人が一番いらなくない?」
戦士「ガキ……手心を覚えてください……」
魔法使い「――ホントにこのムチ、どうすんのよ」
勇者「うーん。売る?」
戦士「そうだな。宝の持ち腐れだし」
魔法使い「路銀の足しにしましょうか」
僧侶「ふふ、今日は宴会ですね!」
夫人「……その会話をアタクシの前でしないでほしかったわ……」
死まで、あと79日




