ゴミガチャ
「わっ、ガチャガチャだ!」ふと目に入ったのは大量のガチャマシン。並ぶマシンの前を、まるでそこには何も無いかのように通り過ぎる大人達にはこの童心を擽られる素敵な世界が見えていないと思うと、些か残念に思った。子供だけがこの世界を見ている。それはまるで子供だけの国のように思えてならない。「どれか回そう」興味を引くガチャを探し始める。「……ゴミガチャ?」これだ、と直感で思った。本で喩えるなら表紙の部分には黒地に白文字で『引かない方がいいです』とある。カリギュラ効果というヤツか僕の性質に因るのかは知る由も無いが、僕の手は硬貨を専用の投入口に通していた。つまみを一回回す度、がたがたと中に入っているカプセルがかき混ぜられる度、僕は胸を高鳴らせる。到頭現れたカプセルをドキドキしながら捻ると、力を入れるほどカプセルも応えた。だが人間の前では無力であり、少しして開いた。中に入っていたのは紙のみ。拍子抜けして思わず声を出してしまったが、別に周囲の人は気にしていないようだったので安心した。困惑しながら紙を開くと、僕のそれは払拭された。バリエーションが幾つかあるようで、この紙によるとこれは──。「塵か……!」因みに他には、埃・糸屑・パン屑・毛玉があり、更にはシークレットもあるようだ。ゴミのシークレットって何だろう……と思いつつも、僕は出尽くすまで回してから帰宅した。どうやらシークレットは既に出ていたようで、今もシークレットが何だったのかは分からないままだ。
ガチャは磁石や恐竜と同じグループにある気がする。
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