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出発

翌日。俺は母さんが用意してくれた服を装着し、銀貨50枚が入った袋を手に、俺は両親に見送りをして貰っていた。

「いい?ルバス、寂しくなったり困った事になったら何時でも戻って来てもいいからね」

「怖かったら父さんが守ってやるから、父さんと母さんを頼りにするんだぞ」

「ありがとう、父さん、母さん。じゃあ、行ってくるよ」

「あ、待って!」

「ん?」

母さんが近ずいてきて、俺の頬に優しくキスをした。

「待たせてごめんね。じゃあ、行ってらっしゃい」

そして母さんはゆっくり俺から離れ、父さんとまた並んだ。

「うん」

俺はそう短く言い残すと故郷から離れて行った。


さて、まずは王都に行って武器を揃えよう。

俺の住んでいた村ではいい装備は買えないからな。

何、そんな魔王を倒そうと焦っていても今は仕方が無い。

ゆっくり準備を整えれば良い話だからな。

父さんから聞いた話だと王都までは徒歩で二日だと言っていた。

馬車を使うのもありだが、移動費などを考えると徒歩で途中の宿屋を経由していくのが良いらしい。

と言う事なので、徒歩で移動中なのだが...とてつもなく暇だ。

武器がない以上、迂闊に狩りも出来ないし、かと言って馬車で移動するのは金がかかるしで、全くやる事がないのだ。

今は色の良い果実や草を採取しているが、それでも暇潰しになるかと言うと、それは否だ。

草を採った所で、それ以上やる事は無いし、特に宿屋で売っても高く売れない。

父さん調べでは、この辺の果実は1個で銅貨二枚行ったら良いそうなのだ。

そのまま当てもなく歩いているといつの間にか宿屋に着き、安い物を売っても誤差にしかならないだろうという事で果実と草はそのまま部屋に持って行った。

部屋に着いて一休みした所で、今最も重要な課題について考えていた。

それは目の前に大量にあるこの草と果実の山の処理方法についてだ。

あれから数時間考えていたのだが全く思いつかない。

クッ、あんな暇つぶしさえしなければ今頃呑気に過ごせてたのに...

結局思いつかないまま明日の朝を迎えた俺は駄目元でホテルの受付嬢に聞いてみる事にした。

「なあ、大量に収集した果実と草の処理方法で困ってるんだが、良い処理方法を知らないか?」

「なら、ここの宿屋の買取屋をご使用して頂ければ良いと思います」

「その買取屋が草とかを売った後は何に使っていたか分かるか?」

「えっ?あっ、はい!聞いて来ます!」

受付嬢はいそいそと店の奥の方へ駆けて行った。

そして暫く経った後、受付嬢が戻って来て説明を開始した。

「はい、えーと、草や果実類などは薬品などの主な材料品になるそうです」

「で、薬品とやらはどの程度の値段で売れるんだ?」

「品質にもよるそうですが、大体銀貨5枚から二十枚ぐらいだそうです!」

マジかよ。というか、そんな情報をそう易々と答えて良いのか?

まあ良い。 言ったら損しそうだからな。

「薬品に興味が出来た。何か此処でその薬品を作れる物は無いのか?」

「えーと、はい!薬品調合キットと言うものがあります!」

そう言って、受付嬢は何やら少し神秘的な機材を持って来た。

「薬品調合キット、お値段銀貨二十枚となります!」

高っか。これ買うと一気に所持金が五分の二とられる事になるんだが...

まあ背に腹は変えられない。

狩り以外の稼ぐ方法を見つけたという事にしよう。

「分かった。買おう」

「はい!ご購入有難うございます!」

そうして俺は薬品調合キットを購入し、旅を再開するのであった。

主人公と同じように行き当たりバッタリで製作中。

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