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鹿乃子の日常奇譚  作者: みゆki
星暦二千百十一年三月
103/252

三月一日 クロネコ

六二日目 三分の二です

「この子、小百合(さゆり)ちゃんが改造しちゃったらしいよー」


 ユリカがツイッギーを指差して。


「はあ!!?」


 ユリアが固まった。


 さつきとメグとかおりが又々大爆笑。


 ユリカが久しぶりに毛玉になった。


 ユリアを指差すと、又(しか)られるぞ?


 それに、制服が汚れるぞ?


 で、誰? その小百合さんって。


 しばらく待ってたらユリアが復活。


 ユリカの人差し指を(つか)みながら、溜息(ためいき)をつきつつわたしと相談して(まと)まった事は…


 今、此所(ここ)で話すのも色々差し(さわ)りがあるんで、クラスの女子が帰宅した後お話ししてくれる。って事になったよ。


 ユリカはでっかい涙を目にためて、指を掴むユリアの腕をタップしてる所。


 とりあえず、次行ってみようか。次。


 絶対、ウイーも大変な事になってる気がする。


 このての予感は的中率高いぞ。わたし。


 お家に到着。


 玄関を(くぐ)る。


「ただ今」×十一人


「こんにちは。お邪魔(じやま)します」×十人


「オカエリナサイマセ ソシテ イラッシャイマセ ダンタイサマ」


 猫が居た。


 クロネコ。


 胸の辺りにちょっと白。


 其処(そこ)にはいつも愉快な表情を映し出していた端末画面。


 手足の先も白。


 尻尾が二本に別れてる。


 ちょっとでっぷり。でっかい頭の三頭身。


 もちろん全身もっふもふ。


 物語に出てくる猫妖精みたいな黒猫さん。


「ケットシーだね」


 冷静なお答えを有り難う。ミュウ。


「ショウショウ カイリョウ シテ イタダキ マシタ」


「少々じゃ無いよ!??」


 思いっきり叫んじゃったよ。


 瞬間。わたしとウイー以外が大決壊。


 なんてこったい。


 取り合えず、ウイーにお客さんのお茶とお菓子を用意するようお願いした。


 決壊が収まるのを待ってリビングに移動。


 人数に合わせてテーブルや椅子(いす)を増やす様子には、さすがに()れた。


 ウイーが運んでくれたお茶とお菓子でやっと一息。


 ウイーのお茶とお菓子はやっぱり高評価でした。


 それを待っていたように、


「オーナー、オーナー」


 ユリカの制服の(すそ)を引っ張りながら、紙片を手渡すウイー


「コレ セイキュウショ。ワタクシ ノ カイリョウ ヒヨウ。ハラットイテ」


「ええーーー!!?」


 ウイーの台詞(せりふ)に叫ぶユリカ。


 もちろん他十九人は大爆笑。


 熟々(つくづく)自由だな。ウイー。


 そして、渡された紙片を見たユリカは、


鹿乃子(かのこ)ー…コレ。家が建つー…」


 ユリカのお目々には滂沱(ぼうだ)の涙。


 ユリカの手から紙片を受け取る。


 確かに凄いお値段が…


 やれやれ。


 まあ、今まで貰ったお給料なら問題なく払えるな。


 わたしが払うよ。原因、わたしみたいだし。


 貰ったお金、使い道ないし。


 携帯端末使って振り込む方法を教わりながら、支払いを済ませる。


「有り難うー」


 うわ! その顔で抱き付くな!


 わたしの制服に顔を埋めるんじゃ無い!


 ヤメロー! 其処で鼻水を拭くんじゃ無いよ。おい!!


 ユリカー!


 …


 あーあ。


 ウイー、ごめん。後でお洗濯(せんたく)、お願いね…


「オマカセアレ」


 ユリカが泣き止んだ所で、(ひど)い事になった制服を着替えるために一度自室へ。


 ユリカもいっぺん顔を洗いに引っ込んだ。


 着替えて戻ったら、誰も居ないし。


 テーブルの上に書き置きが。


『シューティングゲームやってます』


 あれか。


 ユリカが戻るのを待って地下のトレーニングルームへ。


 思った通りに、阿鼻叫喚(あびきようかん)の大混乱。


 メグとユリア、クラスメイトズがマシンの上で大暴れしていたよ。


 泣き叫んでいるのは新規(しんき)組の四人。


 なばちゃんズは、静香(しずか)とジーナは嬉々(きき)として、それ以外はまだ叫んでる。


 メグとユリアは爆笑しながらゾンビの撃破中。


 やがて一ゲームが終了した。


「これなら商品化出来るね。ミュウ。バッチリだよ」


 ユリアが言い笑顔。


「ぼく、絶対やらない」


 アルファはでっかい涙が(こぼ)れそうなお目々でぽつりと(つぶや)く。


 前回も絶対見ないって嫌がってたもんなー。


 誰だよ。無理矢理連れてきたの。って、ミュラ姫か。


 アルファの前で土下座してたよ。


「面白かった」×四人


 大騒ぎしてた新規組! 楽しんでたんかい! 紛らわしいな!


「怖いけどスカッとした」


 美玲(みれい)の感想はまあ判る。


「ひたすらキモいけど吹っ飛ばすのが快感」


 快感は無いだろ? 桂那(けいな)


「「怖いの! 怖くてキモいの!! みーんな吹っ飛ばすのー!!!」」


 ユリカー。ツムギとミユがちょっと混乱中。


 要治療(ちりよう)


「大丈夫ー。その二人遊園地のホラーハウス大好きなくせに出てくるといつもそんな感じー」


 おーい。それ、本当に大丈夫なんだろうな!?


「ミュウちゃん、ハードモードでやりたいです」


「ジーナ、本気!?」


 昨日のジーナを見てないメグが吃驚(びつくり)してる。


「わたしもやりたいです」


「静香も!?」


「「「「ハードモード有るの? やる!」」」」


 って新規組もかい!


 ああ、ミュウが嬉々としてセットし始めた。


「メグ、アルファ連れて退避」


「そーする」


 メグとアルファが急いで部屋の外へ逃げていく。


 それを追いかけてユリカとNINJAペアも避難。


 ミュラ姫も逃げてった。


 そして始まる大混乱。


 六人とも、早々に残弾を撃ち尽くし肉弾戦。


 嬉々として散弾銃を振り回す四人と泣き叫びながら(なぐ)りまくる二人。


 ホントに大丈夫なのかなあ? ツムギとミユ。


 それより、ジーナと静香、(わざ)と銃の残弾、無駄に消費してた気がするぞ。


 そんなに肉弾戦やりたかったのか?


 ミュウ、銃だけじゃ無くて、刀とか鉄パイプの選択肢(せんたくし)も有りなんじゃない?


「良いかも。修正してみる」


 物好きって、居るとこには居るんだな。


「此のレベルなら上級者専用でいけるわね」


 ユリアの目は経営者のそれになってます。


 さつきは両手で顔を覆ってる…いや、ゴーグル掛けたまんまじゃ意味ないじゃん!


 外せよ。VRゴーグルをさ。


「あ!そうだった!気が付かなかった!」


 叫びながら慌ててゴーグルを外すさつき。


 おーい… 其処まで混乱してるのか。


 隣でそれを見たサリーとなばちゃんが爆笑してるし。


 大騒ぎの内に規定数討伐が完了してクリア。


 ハアハアと息を荒げた六人がマシンから降りてくる。


 汗が酷いぞ? 風邪(かぜ)引くぞ?


「大丈夫。着替え持って来た」


「ユリちゃん。シャワー貸して」


 静香とジーナ。用意の良い事で。


 桂那達は?


「「「「シャワー貸して? お着替えも出来たらお願い」」」」


 だよなぁ。

三分の三に続きます

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