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93. 剣術大会


「「「わー!!!!」」」


ん?


「おいレオ、始まったぞ。起きろ。」


「ん、ああ。」


レオは部員に引っ張られながら、観客席に行く。


俺は寝ていたのか。

流石にリラックスしすぎだな。


真ん中らへんの階段が一番見やすいな。

だが、人が多い。

どの場所も多いか。


「ふんっ、俺たちの方が強いな。」


部員の人が鼻で笑っている。

まるで大貴族様のようだ。


ガキンッ

ガキンッ


真ん中では凄い白熱した戦闘が行われている。

だから盛り上がっていたのか。

一対一で戦っており、その近くには審判がいた。

そして砂の地面の隅っこの方にも人がいる。

おそらくチームの人だろう。


トン


「そこまで!」


「「「わー!!!!」」」


勝敗が決まった。

皆うるさいな。

俺はさっきの部屋に戻ろう。


「レオ、行くのか?」


「ああ、集中しないといけないからな。」


「なるほどな、分かった。」


レオはそれっぽい理由を行って、休憩室に戻ってきた。 


おや、俺だけのようだ。

皆は観戦に勤しんでいるみたいだな。

耳は大丈夫だろうか。

まあいい、パンでも食べよう。


少し経つと、部長を含めた全員が部屋に入ってきた。

もう少しで出番のようだな。

みんな真剣な顔をしている。

会話もないし、緊張しているのか?


「お前達、出番だ。」


部長の一声で全員が立ち上がり、砂の場所に来た。

正面には対戦相手が見える。


「先鋒、前へ。」


部員の1人が前に進む。


「頑張れ。」


「全員倒せ。」


「いけるぞ。」


部長から順に声をかける。


「逃げろ。」


レオは早口で声をかけた。


「始め!」


ガキンッ


トン


「「「おー!!!!」」」


部員がすぐに勝負を決めてしまった。

意外と強いようだ。


この部員は副大将まで倒し、大将に敗れたが、2番手が相手の大将を倒した。


「勝者、ルベル剣術魔法学校!」


「「「わー!!!」」」


俺はここまで歩いて来ただけだ。

何もしていない。

つまらないな。


「よくやった、お前達!」


「やったな!」


「おー!」


ワイワイガヤガヤ


休憩室では勝利したことで盛り上がっている。

俺も笑顔は作っている。


次の試合でも、我らが一番手は三番手の人まで倒してしまった。


「次鋒、前へ。」


そして、二番手の人は相手の副大将に敗れた。


これは...ある。

俺の出番がやって来たようだ。


俺は華麗に準備運動を始めた。


「中堅、前へ。」


コイツが負けたら俺の番だ。


「頑張れよ?」


レオは爽やかな表情で、三番手の肩に手を置いた。


負けてもいいんだよ。

誰も責めはしない。

笑顔で迎え入れてやる。


「勝者、...ルベル剣術魔法学校!」


「「「わー!!!」」」


俺に出番は来なかった。

部長はこんなので楽しいのか?

あと、審判の人は学校名が長くて少しムカついていたな。

略せばいいのに。


その後も、レオの出番がないまま勝ちは続いた。


「お前達、本当に良くやった。しばらく俺達の出番は

ないから好きにしていてくれ。昼ご飯でも食べているといい。」


「はい!」


皆は部屋の外に行ってしまった。

本当に仲がいいな。

俺、お金持ってきてないんだよな。

その代わり、パンはたくさんある。

パンは持って来すぎた。


ここはうるさいから俺も外に行こう。

一旦コロシアムから出ていこうかな。

外の空気を吸って、スッキリしよう。


外に出る人も結構いるな。

入る人も多いけど。


ワイワイガヤガヤ


なんだこれは!?

外に人が沢山いる。

俺が来たときは人なんて全然いなかったじゃないか。


外にいる人達は帰ることなく、喋ったりコロシアムに入ったりしている。


沢山コロシアムに入って来る人達はコイツらだったのか。

みんな食べ物を持っているな。

美味しそうだ。

皆も昼休憩をしていると言うことか。


ん?

違うぞ。

みんな同じような食べ物を持っている。


人混みを注意深く見ると、チラッと屋台が見えた。


そういうことか。

コロシアムの人気を狙って商店街にある店の人達も押し寄せて来たのか。

理解した。


でも俺、お金持ってないんだよ。

屋台の食べ物を見ることしか出来ない。

お金落ちてないかな?


レオは地面を注意深く見たが、ゴミしか見えなかった。 


屋台付近にお金が落ちているかも知れん。

俺もパン以外の食べ物を食べたい。


レオは必死に人混みの中を進んだ。


前が、よく見えない。

身体強化を使うしかないようだ。


レオは身体強化を使い、隙間を縫って凄い速度で前に進んだ。


「美味いよ!ウィンドレックスのソーセージ!

美味いよ!安いよ!」


「1本!」

「俺にも!」

「私は2本!」


「まいどあり!」


「さあ美味よ!買った買った!1本たった銀貨1枚!」


「!?」


この変なソーセージが銀貨1枚だと!?

舐めているのか?

そんなに高いんじゃ、買う人が貴族とかだけになってしまうぞ。


「1本!」

「こっちも!」


「まいど!」


買う人っているんだな。

しかも思っていたよりずっといた。

恐ろしき、コロシアム効果。


あっちの屋台はどうだ?


レオは別の屋台に進んだ。


このよく分かんないパイが銀貨1枚と銅貨6枚だと?

しかも皆は沢山買っている。

この客たちは今日死ぬのか?

お金は大切に使った方がいいだろうに。


ほかの屋台も調べたが、そう変わる値段ではなかった。 

大変恐ろしい事だ。

全ての屋台が同じ値段だったら、高くても食欲に負けて買ってしまうだろう。


屋台の人にとっては凄いいい機会というわけだ。

みんながニコニコしながら食べているせいで、俺も段々食べたくなってきた。


お金は落ちていなかった。

くそっ、こういう時だけお金を大切に扱いやがって。

ムカつく奴らだ。


そうだ、お金を貰おう。

剣技でも披露しようか。

可哀想な人を演じようか。

あっ、パンを売ろう。

あんなにもいらないし。

家にいっぱいある。


俺はすぐさま休憩室からパンを持ってきた。

そして、屋台の近くに布を敷き、その後ろに座った。


「さあ、買った買った!安いパンだよ!お値段なんと

破格の銅貨2枚!硬さやみつき間違いなし!

食べるだけで歯も強くなる!」


レオはなるべく大きな声を出し、前を通る人の注目を集める。


「ソーセージとかの味の濃いものと一緒に食べるとさらに美味しいかも知れないよ!銅貨2枚だよ!」


このパンは鉄貨数枚で一個買うことが出来る。

俺は相当得をしていると言うわけだ。


「じゃあ、一個貰おうかな。」


「あいよ!」


買ってくれた。

マジか、成功するもんだな。


「安いよ!破格の銅貨2枚!ソーセージと一緒に食べるのがオススメだよ!」


「こっちに1個!」


「俺にも1個!」


「銅貨2枚!?安っ!」


ウケケケッ、馬鹿どもが沢山釣れるな。

美味しそうな顔しやがって、このパンの本当の価値も知らないで。


「さあ!買った買った!」


「レオ、何してるんだ?」


部長が寄って来た。


「見たら分かるだろ?パンを売っているんだ。」


部長はゆっくりとパンに指を指す。


「それは...店で買ったパンだろ?」


「ああ。」


「お前それ...まあいいや、来てくれ。始まるぞ。」


「分かった。」


もう始まるのか、意外と速いな。


俺はパンを布に包んで急いで休憩室に置き、砂の所に行った。

剣士部の人達はもう全員来ていた。


「おそいぞ」


「う〜、大丈夫かな。」


「悪い悪い。」


緊張している人もいれば、余裕そうな人もいる。

昼休みを挟まなければ、こうはならなかっただろう。


「では、決勝戦を始める!」


「「「わー!!!」」」


え?

もう決勝戦なの?

初めて知った。












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