71. 入学式
いよいよ学校へ行くときが来た。
冒険者のように世界中を回るのも面白そうだが、学校は学校で面白そうだ。
「リリ、俺は神級剣士になる。」
「はい。頑張ってください。」
「リリ、お前を、世界で一番の奴隷にしてみせる。」
「!?...ありがとうごさいます。レオ様。」
「ふっ。」
リリもノリノリだな。
こうやって俺に合わせてくれる人で助かる。
ロイとかもノリが合っていたな。
学校でも同じ感じの人、いるかな。
きっといるよな。
ギィ
いい音だ。
この扉の音、やはりルベリア王国の扉は音から違うね。
新居はワクワクしていいね。
引っ越す前はシドにある家じゃなきゃ嫌だと思っていた。
だが、引っ越してからは、この綺麗な雰囲気が素晴らしい。
まあ、シドの家もリリが綺麗にしていたから全然汚くなかったけど。
そしてリリがずっと掃除をしてくれたおかげで、意外と高く売れた。
リリには感謝しかないな。
給料を増やすしかお礼は出来ないと分かっているのだが、学校に行くせいで高難易度のクエストを受けられないと思う。
だから、今までの給料で我慢してもらっている。
給料増やすって言ってないけど。
ルベル学校は新居から遠い。
なので、走る必要がある。
それも普通に走ってはいけない。
凄い速度で、だ。
だが、凄い速度で走ると兵士に怪しまれてしまう。
そうなると、学校に遅れてしまうのだ。
だから、隠れながら素早く走る必要がある。
あっ、兵士だ。
国民たちと一緒に道を歩いている。
屋根の上で警備するのは隊長だけなのか?
だが、屋根の上にいないのなら俺がのる。
タタタタタタタタタタッ
やはり屋根を使った移動は楽だな。
特に心が。
ずっと走るのは慣れているのだが、ずっと人目を気にして走ったりはしないからな。
隠れながら走っていると疲れてしまう。
まあ、別に学校に遅れてもいいんだけどね。
次の家との距離が離れていたら注意が必要だ。
いつも通りに適当にジャンプすると、音が鳴る。
だから、着地の際には音を吸収するんだ。
ダッ
屋根の上からジャンプした。
スッ
遠くの屋根に着地した。
つま先からヌルっと行くんだ。
そしたら、音は気づかれない程度にしか鳴らない。
これを意識していたら、スカート隊長が警備をしていない限り見つけられることはない。
スタッ
「遂に着いた。」
ワイワイガヤガヤ
たくさんの人がいるな。
ギルドで盛り上がっている時とは訳が違う。
膨大な人数だ。
数える気にならない。
コイツらだったら、オークキング余裕で倒せるんじゃないか?
オーク達も自分達よりよっぽど多くて驚く事だろう。
俺もこの人数で戦えたら安心出来る。
みんな倒された時の絶望は凄いけどな。
みんながあの大きな建物に入って行く。
どうやら、あの建物の中で入学式を執り行うらしい。
こんな人数なのに、余裕で全員入れそうな建物だ。
だが、今は入れそうにないな。
人が入り口に密集しすぎている。
お尻とか触っても誰か分からないだろう。
俺は触る気ないけど。
しばらくすると人が空いてきたので、俺も入る。
体育館と書かれているな。
運動でもするのか?
でも、外で良くないか?
この学校には大きな庭がある。
そこでやればいいのに。
あっ!そうか。
この人数でも全員ではなかった。
この人達はほとんどが1年生だ。
まだ上がたくさんいる。
つまり庭だけじゃ収まらないのか。
並ぶことは出来るだろうが、動くとなるとキツイだろうな。
理解した。
気持ちい。
体育館の中では、ほとんどの人が座っていた。
立っている人は移動している。
移動した先には、もちろん人がいて、その人と仲良く喋っている。
つまり適当に座っていいと言うことだろう。
みんな子供ではあるようだが、俺よりは大人だ。
俺より身長高いし。
そしてみんな剣や杖を持っている。
持っていない人は見当たらない。
見当たらないだけで、いるとは思うが。
俺は端っこに座ろう。
この人数が少し怖い。
おっ。
端っこに移動すると、見るからに内気そうな人達がいた。
あと、目茶苦茶に強そうな雰囲気のある人。
まあ、みんな合わせて目立ちたくない人たちだろう。
「あっ。隣、失礼しまーす。」
「あっ、...す。」
なんか言ったらしいが、聞き取れなかった。
声が小さい奴だな。
まだまだ人は入って来る。
そんなにみんな、体育館に入りたいのか。
「これから入学式を始める。まずは校長先生の挨拶だ。」
入学式が始まった。
内容を聞いた限り、面白い話はしていないようだ。
周りの様子もそれを分かっている。
近くの人と話す人や寝ている人がいる。
寝ている人にお尻を触ってもバレないだろう。
俺は触りたくないけど。
「次は、生徒会長の話だ。」
その生徒会長とやらが出てきた。
これも聞く必要のない話だ。
せめてふざけてほしい。
一回でもふざけたら聞こうと思うのに。
「お前、何歳だ?」
「...16。」
ということは、普通は16歳から入学なのだろう。
俺は13歳だ。
だからみんなからは身長が小さい奴という印象だろう。
くそっ!年が違うだけなのに。
「最後、1年生代表。」
司会の人も言い方が雑になっているな。
疲れたのか?
「皆さん、ごきげんよう。女王候補が一人、ヘレナ・キングです。」
ざわざわ
空気が変わったな。
みんなが静かになった。
有名人なのか?
でも、キング...
クイーンと関係があるのだろう。
アルシアがなんか話してたっけ。
忘れてしまった。
話してないかも知れん。
アルシアと同じ白髪だ。
綺麗な顔も持っている。
絶対王族だよな。
あれ?
というか、女王候補って言ってたわ。
それから、みんなはヘレナの話を集中して聞いていた。
話の内容は俺からしたら普通と言わざるお得ない。
生徒会長や校長先生と変わりないのだが、みんなは近くの人と喋ったりもぜずに聴いている。
寝ている人はずっと寝てるけど。
もしかしたら、俺が批判的に捉えているだけで、凄い面白い話をしているのかも知れない。
大体、俺は王族ってだけで批判的に見てしまうと思う。
アルシア以外は本能的に嫌いなのかも知れないな。
王族のせいで村の人が殺されたし。
まあ、いずれ治ると思うが。
う〜ん。でも、治ったら村の人達の悲しみを忘れたみたいに思えてヤダな。
そう考えたら治したくないと思えてくる。
とにかく、俺は王族が笑顔で話していて少しムカついてるんだ。
「じゃあ、入学式を終わる。外に出て紙を見ろ。
同じ紙が4つの場所に置いてある。そこにクラス分けが書かれてある。A、B組は体育館。C、D組は庭。他の組はその場にいろ。では解散。」
他って...きっと司会の人も疲れてたんだろうな。
ずっと立っていたし。
解散の言葉の後、全員がそれぞれのペースで立ち上がった。
1000pvでした。僕としてはとても嬉しいです。
読んでくださりありがとうございました。
始めはランキングを舐めていて、そこに載るのはとても凄いことだと実感しました。
今はもうランキングに入るのは諦めていますが、
感想は諦めていないので、是非書いて欲しいです。
この話は200話前後で終わると思います。
長いですね。




