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68. 君に決めた


連れて行ってもらった場所はルベリア王国の防壁すれすれの所だ。

そのくせ、門に近いわけでもない。

つまりは角の所だ。


学校からもギルドからも遠く、走って移動しなければいけないと思う。

家は目茶苦茶に小さいわけでもなく、大きいと言えるものでもない。

いい家だ。


笑顔の男は少し自信がなさそうだな。


「こんな感じの家なんですが、どうですかね〜。」


「ここにする。」


「え!?...いいんですか?」


「ここにする。」


「...ありがとうごさいます。」


困惑しているな。

だが、俺は足が速いんだ。

リリも剣士みたいな感じだと思うから、多分速いだろう。

つまり、なんの欠点もないルベリア王国では安い家と言う訳だ。

前は兵士に見つかって怪しまれる可能性があった。

だが、今の俺は兵士に見つかるとこなく移動が出来ると勝手に思っている。

何も問題はない。


「金はまだ持ってないから明日渡すよ。」


「分かりました。では、今日は解散と言うことで。」


「分かった。ありがとう。」


俺達は家の前で解散した。


俺は学校にも行きたい。

チラッとは見えたがデカかった。

有名な学校と言うのは事実だろう。

あのチラッと見えたのが学校で合ってるよな?

周りと違う建物だったから目立っていたぞ。


立派だったが、あんな家には住みたくないな。

広い家だとリリがどっかに行ってしまう可能性がある。 

人族は思春期になるとムカムカとするらしい。

その時に家が広いと部屋に籠もられてしまう。

そしたら悲しいから物理的に逃げられないようにして、ムカムカする余裕すら無くそうという作戦だ。

ざまあみろ、リリ。

俺の方が1枚上手なんだよ。


ダッ


周囲を警戒しながら走る。


学校は聞かなくても目立つから分かるな。

まあ、ここからじゃ全然目立ってないけど。


あっ、兵士だ。


タタタタタタタタタッ


これだけ速く目立たない道を走っているんだ。

気づかれるわけがない。

周囲にいるのが、隊長のスカートみたいな名前の奴だった場合だけバレる危険性がある。

その時は、潔く歩こう。


「ふ〜、着いた。」


俺は今、屋根の上にいる。

頑張ってみたら、バレなかった。

地上だと、走っていたらどうしても住民にバレてしまう。

城壁近くだと人が全然いないからバレないんだけどな。 

やはり栄えているところに行くと駄目だ。


それよりこの学校だ。

近くで見ると凄いデカさだ。

迷子になるんじゃないか?

俺は道を覚えるのに興味がないからな。

おそらく迷子になりやすい人だろう。

しっかり者の人と友人になるしかないな。


今は昼か、昼過ぎぐらいだろう。

中に人がいるから、何か習っているのだろう。

剣術か魔術か。


とりあえず、教頭に会いに行こう。

あいつどこにいるんだ?

中って入ってもいいのだろうか。

分からないことだらけだ。


「........」


まあいい、バレても逃げれるはずだ。


「おー。」


中も広いな。

絶対に迷う気がする。


!?


ダッ


すごい速さで柱の裏に隠れる。


今、人がいた。

大人だよな。

見回りをしているというのか、兵士みたいだ。


どっかに行くのを確認して、奥に進む。


「......」


俺はどこを目指しているんだっけ?

そうだ。教頭に会うんだ。


教頭って自分で紹介したと言うことは、誇れる...話し合いで有利に働く地位だということだ。

つまり、他のここにいる大人達より特別な役割の人。

何かを教えるのが仕事だと言うのなら、もはや教えることはしていないだろう。

だから教えられている人がたくさんいる部屋にはいないと思う。


おそらく、もっと地味で人が少ない所にいるんだろう。

変な考え方に至っているのかも知れないが、関係ない。 

見つかるまで探すだけだ。


階段を見つけたので、とりあえず上がった。


あそこは、人が多い。つまりいない。

ここらへんは全て人だらけだな。

そっか。教える場所をなるべく近くにした方が分かりやすいもんな。


ということは、極端に最上階か1階にいる可能性が高いな。

じゃあ、1階に行くしかないよな。


来た道を戻って階段を降りた。


「あっ。」


階段を登ろうとしている教頭がおり、目が合った。


「あなたは...レオ様!来てくれたんですか!?ありがとうごさいます!」


「お...おう。」


こそこそとしていたのが恥ずかしい。

俺はなんのために隠れて移動していたんだ。

勝手に入って良かったんだ。

さっきいた大人に教頭の場所を堂々と聞いても良かったんだ。


「もうすぐ13歳ですもんね。どうぞこちらへ来てください。質問にお答えさせて頂きます。」


教頭は笑顔で来客用の部屋に案内した。


コイツ...こんな流暢に喋っていたっけ?

なんか印象と違うな。

自分のテリトリーだから強気になっているのだろうか。 

だが、俺は飲まれないぞ。

いざとなったら全てを壊す思いでいるからな。


前からそうだったが、最近は舐められたら凄くムカついてしまう。

多分これが思春期と言うやつなのだろう。

つまりあと1年したらリリもこうなってしまう。

リリをあまり舐めないようにしよう。

あとパンツを見ていることがバレたらブチギレられるはずだ。

もう少し上手いこと見れるように、今のうちに練習を積んでおこう。


「レオ様、なんでもお答えします。どうぞ分からない所を教えてください。」


「ああ、そうだな。」


前に家に来てくれた時に聞いた情報は学費が無料の特別生として迎え入れるということだけだったな。


「...なんで頭に布を巻いているんだ?」


まずは挨拶代わりのジャブだ。


「...ハゲているからです。」


「特別生というのは学費が無料なだけなのか?」


「いえ、そんな事はありません。ある程度は授業を受けなくても許されます。なので、自分のやりたいことを研究出来ます。そのための支援もさせて頂きます。

もちろん、ある程度は授業に参加していただきますよ。」


「俺は試験とかなしで入学できていいのか?」


「形だけの試験を行ってもいいですが、別にいいでしょう。13歳で超級冒険者ですからね。」


「名前を借りたいと言ったが、俺は有名人なのか?」


「はい、もちろんです。」


「結婚はしているのか?」


「していません。」


「モテないのか。」


「はい。」


「...理由はなんだと思う。」


「...ハゲてるからです。」


ノリノリだなこの人。

大丈夫かな?

俺、もしかして嫌われてるんじゃないか?


「だいぶ分かった。ありがとう。」


「はい、こちらこそ。4月1日に来てください。

入学式を行います。来なくても罰はありません。」


「ああ、ありがとう。」


俺達は熱い握手を交わした。


「布を巻いていて暑くはないのか?」


「暑くないです。」


「なんでだ?」


「ハゲているからです。」


「ふふっ。」


それはかんけいあるのか?

ハゲていても暑いと思うのだが。


外に出ると、ほぼ夜みたいな空をしていたので慌ててシドに帰った。


生徒の人達、ぱっと見た感じ俺より年上だな。

特別生だから入学してもいい年齢より下でも関係ないのだろう。

まあ、年上なんてロイやマイクで慣れているからいいんだけどな。


その日はなるべくリリのパンツを見ないようにして過ごした。

チラッとは見た。








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