呪いの村⑳
「…な、なんで成瀬先輩がここにいるんですか。」
茉莉花はあんぐりと口を開ける。
「いやぁ、まさかとは思ったけど最終的にたどり着く場所は同じだったとはな。ってか、遅かったな!意外と俺たちの方が近道だったりして〜」
こちら側に何があったかなんて、微塵も知らない先輩が呑気に言う。
「ほんとだな、ルイの通った道が正解なんじゃないか。」
天女さんも待ち疲れたといいたげに、大きく伸びをする。
「ははは…いろいろあってですねぇ……あれ?その腕の印、どうした?」
大山先生は成瀬先輩の右腕に注目した。
「あー。俺たち友好契約を結んだんですよ。あ、友好契約ってのは…………」
成瀬先輩は一通り契約について説明した。途中途中、天女さんも説明に加わる。
というか、先輩と天女さん、すごく距離が縮まっているような……?契約まで結んでいるし、確かさっき、名前呼びしてたし。道中何があったのやら。
「へーぇ。そんな契約もあるんやね。」
「そうだね。そんなのあるなんて知らなかった。」
みやびは茉莉花を見る。
「茉莉花ちゃん、ほんまに妖魔師のこと何も知らんよなぁ。」
「えへへ……」
「まあ、友好契約って珍しいみたいだぞ。俺も知らなかったし。」
「…ってか、そんな話してる場合じゃないでしょ。水晶玉はあったんです?」
月城が本題に戻す。
「あー。それはもう俺が壊しといたよ。ほら。」
成瀬先輩が指さした先には粉々になった水晶玉があった。
「あ、ああ。じゃあ、任務完了……だ、なぁ。」
大山先生は頭をポリポリかく。
なんだか、道中色々あった割にはぼんやりした感じでこの任務は終わったのだった。
村に戻ると、消えた村人がどうやら戻ってきたみたいで、前よりも活気がでていた。
村人には大山先生が今回の原因を千代ばあさんの供養をきちんとしていないからだ、と嘘の説明をした。
千代ばあさんは今回の村人が消える原因とは直接的な関係は無かったものの、供養がきちんとされていなかったのが可哀想だったため、そう説明することにしたそうだ。
そしてやっと家に帰れる!となったとき、ひとつ問題が発生した。




