体育大会の裏事情⑥
ついに体育大会当日。天気は快晴である。
私と月城は端の方の応援席に座る。
「体育大会日和って快晴じゃないよね。」
「だよな。くもりが1番いい。」
このジリジリと肌を焼く太陽に殺意がわく。
早くもテンションは下がりつつあった。
「そういえば……さっきから、みやびたち、いなくない?どこいったの?」
「着替えをするらしい。そろそろ来るんじゃ、、、ほら来た。」
「おーい!茉莉花ちゃーん!誠也ー!」
「……うわーお。」
声のする方を見ると、チアの衣装を来たみやびとノノの姿。私たちは青ブロックだから青のリボンをつけている。
そして、その後ろには長い学ランと青のハチマキをつけた潤とナギがいた。
周りの人はこの一味に視線が釘付けとなっている。
まあ、あの集団の顔面偏差値が衣装の効果もあり、えげつないことになっているからなあ。
「すごーい。みんな衣装似合ってるね。」
「でしょ?応援合戦の優勝は間違いなしや!」
「確かにこれなら……いけるかも…?」
しかし、体育大会の開会式の後、とんでもない事実が発覚した。
「……足の速い人が全滅した?」
実行委員のショーコは少し慌てている。
「そうなの…。なんか、主戦力の人達が階段でこけたり、自転車で事故を起こしたりしてて、学校を休む連絡がどんどん来てて…。」
……。私はキョロキョロと周りを見て、あの人の姿を探す。
そして、グラウンドのちょうど反対側の方にはチャラい見た目のブロック長、成瀬先輩の姿。
向こうも私の視線に気づき、悪そうな笑みでこちらを見た。
「……あいつの仕業か。」
気づいたら隣で潤が私と同じ方向を見ていた。
「あんな約束したからだ……。怪我したみんなに申し訳ない…。」
私は頭を抱える。
なんであの時適当にあんなこと言っちゃったんだろう。
「…いや、悪いのは正々堂々戦わないアイツだ。茉莉花は関係ないだろ。」
潤は私の背中をポンと叩いた。なんか、潤の優しさに少しだけ心がドキッとする。
「…………ありがと。ちょっと成瀬先輩に文句言ってくる。」
とりあえず、このままモヤモヤするのも嫌なので、成瀬先輩に1回キレようかな…。
「俺もついて……」
「おーい!次の種目出るやつ、入場門に行けー!」
青ブロック長の声がする。潤はため息をつく。
「はあ。そういえば、俺、次の種目の選手だった。……すまない。」
「あー。いいよ、いいよ。私ひとりで行けるから!」
そうして私はひとりで敵の応援席へと向かった。




