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宇宙船は俺の楽園~百年の眠りから目覚めた、億万長者~  作者: まいぷろ
第44章:ふたたびのアヴァロン2

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338/343

338.それぞれの役割

リベラは3人に素早く現状を説明した。


「なるほどね。だったら私は人探しが得意だから地上に行くよ」

メイリンが真っ先に名乗りを上げた。


『私がアイリスの代わりに頑張る!』

ロボットが名乗りを上げ、アイリスの代理でハッキング作業を引き受けることになった。


「じゃあ、俺は⋯何をすればいいんだ?」

ギルバートが自分の役割を決めきれず、みんなに困り顔で尋ねる。


「宙賊が宇宙に出てきた時に対応をお願いします」

「宙賊の対応?お⋯おう、わかった」


返事をしたギルバートだったが、商人である彼にとって、その役割はあまり得意分野とは言えなかった。


「では、私はメイリンさんと地上に降ります」

リベラが自身の行動方針を告げた。



軌道エレベーターにメイリンと共に乗り込むリベラに、ミュリアが声をかける。


「私はミュートと連絡が取れる可能性があるから、ここに残るわ」


その意見にリベラも賛同し、ここで二手に分かれることとなった。


軌道エレベーター内で、メイリンがリベラに尋ねた。

「⋯それで、その『バレル』ってヤツが裏で糸を引いている可能性があるんだ?」


「ええ。前回の歴史では未知の人物ですが、明らかに私たちへ敵対行動を取っています。その能力から、私たちよりも未来から来たのかもしれません」

リベラが持論を説明した。


やがて地上へ到着すると、さっそく聞き込みに向かおうとするメイリンだったが、少し歩いたところでリベラのもとへ戻ってきた。

「ごめん。佐々木にお小遣いをもらってくるの忘れちゃった」


メイリンはテヘッと舌を出してみせた。

リベラは自身の端末から、500万クレジットをメイリンへ送金した。


「ありがと!いい情報を持ち帰るよ。期待してて!」

メイリンはそう言うと、元気よく雑踏の中へ消えていった。



リベラは、ウィンたちが身を寄せている病院へと向かった。


アヴァロン商事が手配した病院の静かな廊下を進むと、レイナードが静養している病室の外で、ウィンが壁に背をあずけて待機していた。


リベラの足音に気づいて顔を上げたウィンへ、声をかけた。

「ウィンさん。⋯少しお話を聞かせてもらえませんか?」


リベラはそう切り出し、ウィンからバレルの詳しい情報を聞き出すことにした。


ウィンの話によれば、バレルという男は一年前ほど前からバトラーへ合流してきた宙賊で、あっという間にバトラーの信用を勝ち取り、側近へ上り詰めたのだという。


彼自身はあまり表舞台へ姿を見せず、後方支援やバトラーの参謀的な立ち位置で行動を共にしていた。


その代わり、レイナードやウィン、ミュートといった古株の部下たちはバトラーから直接指示を受ける機会が減り、バレルを経由して仕事を頼まれるようになっていったとのことだった。


「どうですか、ミュリアさん?」

ウィンとの会話を同時通信で聞いていたミュリアへ、リベラが問いかける。


『私の知る歴史とも違っているわね。私たちとバトラー様との間に、そんな遠回りな関係は存在しなかったもの⋯』

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