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宇宙船は俺の楽園~百年の眠りから目覚めた、億万長者~  作者: まいぷろ
第44章:

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330/333

330.捨て身の自白

「お前たちに協力しよう。⋯だが、1つお願いがある」

レイナードは悲痛な声でリベラたちに懇願した。


「私と一緒に助けた者たちの命は助けてくれ!」


それを聞いて、昔からこの男を知るウィンとミュリアは目を合わせ、少し微笑んだ。


「彼らは元艦隊の優秀な隊員たちなんだ。生かしてくれれば、傭兵として必ず君たちの役に立つ! どうか、命だけは助けてくれ!」

「はい。もとよりそのつもりです。みなさんに期待していますので」

リベラは事も無く答えた。


「だが、本当にいいのか?」

「⋯それは、どういう意味ですか?」


リベラはレイナードが何に引っかかっているのか、まったくわからなかった。


「お前たちはこれまでの遺恨を、本当に洗い流せるのか?」


ミュリアとリベラは顔を見合わせた。

「なるほど」

リベラは納得したように頷いた。


「レイナードさん。私たちは争ってどれくらいになりますか?」

「さあな? 1年か2年といったところかな」



リベラが急に話を変えた。

「ところで、レイナードさんは昨日私に言いましたよね。なぜ貴様が生きている⋯と。あれはどういうことですか?」


レイナードは「やっぱりな」と言いたげな顔でリベラを見た。

遺恨なんて、そうそう消えるものではない。

やはりコイツは俺を許す気なんか元からなかったのだと、レイナードは胸の中で吐き捨てた。


自暴自棄になったレイナードは、ここまで来れば嘘をつく必要もないと、正直に語り出した。


「以前、セレノグラフィアの近くでお前の乗る豪華客船が破壊されたろう。あれを計画したのは私さ」

レイナードはあとはどうにでもなれと、皮肉っぽい顔ですべてを話し出した。


「人工ブラックホールを船の進路に設置して、豪華客船を消失させたんだ」


自白にも似た言葉を吐き捨てると、レイナードはリベラの反応を窺うように視線を向けた。

だが、リベラは怒るでも動揺するでもなく、ただ小さく首を横に振るだけだった。


「ああ、あれはバトラーさんの仕業でしたね。しかし、消失したのではありませんよ」


まるで明日の天気でも話すかのような平静な答えに、レイナードの眉間に深いシワが刻まれる。


「嘘をつけ! 消失してないとしても船は無傷ではあるまい」


真実を隠そうと苦しい誤魔化しをしているのだと思い込み、レイナードは詰問するように声を荒げた。

そんな彼の激昂を受け止めながらも、リベラはどこか遠くを見るような瞳で穏やかに答えた。


「ええ、結果的に船は失いましたが、私達にとってそれ以上に大きなメリットを得ることができました」


リベラとのまったく噛み合わない問答に、いよいよレイナードがキレた。


「フン。どんなメリットがあったというのだ。ブラックホールの中で時空を超える術でも手に入れたというのか?」


レイナード以外の3人がビクッと肩を揺らし、レイナードの顔をまじまじと覗き込む。


「当てずっぽうでも、さすがね⋯そのとおりよ」


ミュリアがレイナードに説明した。


レイナードは顔をひきつらせる。


「はっ? お前たちはさっきから一体何を言ってるんだ?」


リベラが静かに答えた。


「つまり、私たちはあなたが設置した人工ブラックホールを使い、偶然にも時空を超える(すべ)を手に入れたのです」

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