表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宇宙船は俺の楽園~百年の眠りから目覚めた、億万長者~  作者: まいぷろ
第43章:未来のための歴史改変

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

313/331

313.鋼鉄の反省文

先生が鋭い視線で病室の中を見回し、何があったのかを分析しはじめた。

「…3人の黒焦げの死体が転がっていますね。この身長からして、襲撃側の大人だとみて間違いないでしょう。室内には激しく争った形跡があり、壁が一面崩落している」


先生の的確な見立てを聞いたリベラは、ガレキから這い出てきたロボットに向き直った。

「…まずは何があったのか教えてもらえますか?」

そう優しく質問する。


ロボットはコクりと小さくうなずくと、病院へついてからの事を説明しはじめた。


ロボットはカイトが正式なオーナーではないため、病院の入口で止められてしまった。

そのため、外の木に登り、窓からカイトの姿を見ていたらしい。


暫くすると入口に武装した集団がやってきて、銃を乱射しだした。


カイトに危機が迫っていると感じ、一番近くの窓から部屋に侵入した。


説明が少し気になったようで、リベラが質問する。

「窓から? どうやって?」


『ガンってしたら、バリンって⋯』

と事もなげに返すロボット。


リベラはため息をつきつつ、話の先を促した。

室内に銃を持った男が入ってきたので応戦した。


「応戦って?」

今度はミュリアが質問する。


『ガン…』

「もういいです…」とリベラが止め、さらに先を促す。


3人目を倒した所で、背中から衝撃を受け、壁に激突して機能停止した。

そして、さっき再起動したらみんながいた、と説明を終えた。


話を聞き終えた先生は、ロボットの傷ついたボディと崩れた壁を見比べながら、静かに状況を組み立てた。

「なるほど。あなたは侵入者を倒すのに夢中になり過ぎ、背後から強力な衝撃弾を食らってあの壁に激突し、機能停止に追い込まれたのですね。そして…カイト君はおそらく、その隙に連れ去られた」


先生はさらに黒焦げの室内を見渡し、顎に手を当てた。

「誘拐犯はカイト君を連れ去る際、証拠隠滅のために爆弾を使ったのでしょう。衝撃弾で飛ばされ、崩れたガレキのお陰で黒焦げにならずに済んだのは幸運でしたね」


「あなた。追跡装置の類いは持っていなかったのですか?」

リベラの質問に「ある」とうなずくロボット。


「じゃあソレで追跡しましょう」

とリベラが言うと、ロボットは『あっ』と声を上げ、その場に固まった。


自分に内蔵されている追跡装置の存在は知っていた。

しかし、侵入者たちとまず、戦闘をはじめたため、それを利用するタイミングがなかった。


自分の行動のまずさに、ロボットは今さらながら肩を落とす。


『…使ってない』

ロボットは気まずそうに、ぽつりと短く返した。


4人は盛大にため息をつき、別の方法を探す。


ふと、ロボットが『何とかなるかも⋯』と言いだした。


近くのモニターに接続し映像を映した。

病院のカメラをハッキングし、入口に止められたバンの車体番号を確認した。

続いて、逃走ルートのカメラを次々とハッキングしながら一本のルートを導き出した。


その先にあったのは⋯宇宙港だった。


「マズイですね⋯すぐに追いかけましょう!」

リベラがそう言って動き出そうとした時、先生がそれを片手で制し、静かに提案した。


「リベラさん、追跡はあなた方にお任せします。ミラさんと私は、ココに残り被害の対応にあたります」

「分かりました。ではお願いします」



「待ちなさい!」

病室を出ようとするロボットに向け、先生は鋭く話しかけた。

そのただならぬ気配に、ロボットはビシッと直立する。


「あなたのうかつな行動でカイト君はさらわれました。そして、敵は仲間を平気で見殺しにする輩が混じっているようです。何が一番大切か、目的を失わず行動しなさい!」


先生からの言葉を受け止めるように、『はい!』とロボットは力強く返事をして、病室を出ていった。


外に出た所で、ロボットが『コッチ』と車から離れた空き地へ2人を誘導した。


「急がないと逃げられてしまいます!」

リベラが言うと、『わかってる』と応えるロボット。


次の瞬間、上空から1台のドローンタクシーが空き地に停車した。

『呼んでおいた』とロボットは言葉少なに告げると、一番に乗り込んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ