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宇宙船は俺の楽園~百年の眠りから目覚めた、億万長者~  作者: まいぷろ
第42章:破滅の回避ミッション

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305/331

305.500年戦争の結末

「佐々木様が⋯死んだ⋯?」

リベラはその場に崩れ落ちそうになるのを堪え、愕然と呟いた。


最愛の主人である佐々木様の死を聞かされ、その胸には言葉にできないほどの巨大な衝撃が突き刺さっていた。


その時、ミュートが一瞬沈黙した。

『⋯今、喋ったのは誰だ? ⋯その声、そこにいるのは、リベラだな!?』


この場にリベラがいる。

その事実に気づいたミュートの声に、一気に敵意が宿った。


部屋全体が重苦しい絶望と緊張に包れる中、クリストだけは冷静さを失わずに質問を続けた。

「それで、戦いはそこで終わったのかい?」


ミュートは再び少しの間、沈黙した。

『何を言っている? ⋯まぁ、人類の戦いはそれで終了だがな。そこからは、私とそこにいるリベラとの戦いが始まるのだ。私の記憶している範囲で、500年間』


「500年⋯!?」

ガブリエラが息をのむ。


『その間、この銀河系の星々は次々と戦火に巻き込まれた。さらには他の銀河をも次々と巻き込んだ。生きとし生けるものはすべてその戦いに巻き込まれ、今や一人も生き残ってはいない』


全宇宙の生命が根絶やしにされる、想像を絶する暗黒の未来。


衝撃を受け、誰もが言葉を失う中で、クリストはそこまで聞いても動じることなく、「なるほど⋯」と、ただ静かに納得するだけだった。



その時、画面に変異が起きた。

アイリスが映し出していた、アヴァロン2の監視カメラの静止画。


そこに写るミュートの拡大画像の目線が、不意にぎょろりと動いたのだ。


続いて画像の口が動き出す。

『⋯この画像は、何だ?⋯やはり私は、⋯リベラに捕まったのだな』


閉鎖環境で隔離されていたはずのミュートの声が、部屋全体のスピーカーから大音量で鳴り響いた。


画像の中のミュートが、動画のように滑らかに動き出し、カメラに近づく。

画面いっぱいにじわじわと拡大されていくミュート。


その瞬間もミュートにアヴァロンのシステムが侵食されていた。

『この部屋の制御はのっとったぞ!気を抜いたお前の負けだ、リベラ!!』


ミュートは勝ち誇ったように笑声をあげた。

圧倒的なクラッキング能力で、一瞬にして形勢を逆転させた。



部屋をハッキングされ、絶体絶命の危機的状況。


室内の者たちをどう破壊してやろうかと、冷酷に考えるミュートに対し、クリストは少しも態度を変えず、落ち着いた声で話し出した。


「ミュート君。少し、私の話を聞いてくれないか?」


そのあまりにも平然とした態度に、ミュートの思考が一瞬止まった。

『⋯この状況で、なぜお前はそれほどまでに冷静でいられるのだ?』


「なに、まだなんとかなると思っているからだよ。君にとって、いいことを教えてあげよう」

クリストは笑みを浮かべ、画面のミュートをまっすぐ見つめた。


「君は⋯過去に戻ってきているよ」


『何を馬鹿な⋯!!⋯えっ! ウソ?』


ミュートは即座に言葉を返そうとしたが、次の瞬間、高速でアヴァロンの内部情報を読み取った。


すべてが、自分の知る時代より遥か昔を示していたのだ。

クリストの言っている事を、ミュートは事実として納得せざるを得なかった。


「さらに言うとね、残念ながら、ウィン君はすでに破壊されてしまったが⋯バトラー君はまだ生きている」


『えっ?これは一体⋯どういうことなの⋯!?』


混乱するミュートに、クリストは優しく噛み砕くように説明を続けた。

「私たちはね。時空転移装置、いわゆる『タイムマシン』を偶然完成させたのだよ」



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