表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宇宙船は俺の楽園~百年の眠りから目覚めた、億万長者~  作者: まいぷろ
第41章:アヴァロン2の崩壊

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

292/350

292.アヴァロン2の病巣

ドックに控えていた宙賊たちは、入港してきた資源運搬船のまわりを完全に囲み、搭乗口に銃口を向けて声を上げた。


「お前たちは包囲されている! 大人しく船からおりろ!」


しかし、船内からの返事はない。


不審に思った宙賊たちが扉の近くへと警戒しながら近づくと、電子ロックがかかっており、びくともしなかった。


先頭の男が「おい!」と後ろに控える男たちに声をかけると、大型の回転ノコギリを持ってきた。

激しい火花と不快な金属音を響かせながら、扉を無理やりこじ開けようと躍起になる。


ようやく扉が開いたのは、それから10分後の事だった。


勢いよく内部になだれ込んだ宙賊たちは、ここにいたり、エドワードたちが船に乗っていないという事実に気づく。


「アニキ! エドワードのやつが乗っていません!」

「くそ! ドコに消えたんだ!」



その頃、緊急用ハッチから内部へ侵入したアイリスたちは、一番近くにあった空き倉庫を拠点とし、現在の状況を確認しはじめていた。


「うーん⋯」

アイリスが端末を睨みながら、難しそうな顔で小さく唸る。


「どうかしましたか?」

後ろに控えていたエドワードが心配そうに声をかける。


すると、ミネルヴァが静かに前に進み出た。

「アイリスさん。私が皆さんに状況を説明してもよろしいですか?」


「⋯まかせる」


アイリスの調査経路を電脳経由でトレースしていたミネルヴァは、アイリスに代わって手際よく説明をはじめた。


ミネルヴァが端末を操作すると、中央の空中にアヴァロン2の精巧なホログラムが表示された。

「現在、私たちがいるのがこのあたりです」


ミネルヴァが指し示すと、巨大な球状の下方の小さな倉庫が赤い色で浮かび上がった。


「このような倉庫が、アヴァロン2には数万箇所存在しています。⋯これはココを管理するわれわれの落ち度かもしれませんが、⋯宙賊たちが根城に使っている倉庫がこちらです」


ミネルヴァの言葉に合わせて、今度は青色の光が1つ、また1つとホログラム上に点灯していく。

「およそ100箇所の倉庫に、宙賊たちが勝手に居座っているようです」


球体の右上辺りにある倉庫群が、点々と青色に染まっていく。


「えっ、こんなに!?」

アナウンサーが驚きの声を上げ、カメラマンもその緊迫感を伝えるためにホログラムを熱心に撮影する。


「なぜ、これほど潜り込まれている事をご知らなかったのですか?」

アナウンサーがマイクをミネルヴァに向けた。


「あちらにも、それなりに優秀なハッカーがいるようですね。アヴァロン2は高度なセキュリティ機能を有していますが、それを突破できる人物は、こちらのアイリスさんのような一握りの天才だけですので」

ミネルヴァはそれとなくアイリスの有能さを褒めた。


しかし、当のアイリスは考え事の最中らしく、そのおべっかには全く反応しなかった。


視線は中空を見たままで、何かをずっと考えているように見えた。


周囲に張り詰めたような静寂が流れ、数十秒が経過した。


エドワードや取材班が固唾をのんで見守る中、アイリスがふっと小さく息を吐いた。

その瞳には、すでに何かを決めた光が宿っていた。


アイリスの視線を受け止めたミネルヴァが、その意図を察して深く頷いた。

「なるほど、そうされるのですね」


「うん」


2人はアイコンタクトだけで今後の作戦方針を語り合っていた。


「ここからが見ものですよ!」

そう言うとミネルヴァは、不敵な笑みを浮かべて1つの青い倉庫の監視カメラ映像をモニターに映し出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ