表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宇宙船は俺の楽園~百年の眠りから目覚めた、億万長者~  作者: まいぷろ
第35章:500年の渇望

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

242/248

242.戦後審判

『ん。ここは?⋯どこだ』

それが意識の混濁から浮上したギルバートが、最初に発した言葉だった。


「ここは惑星エデンの近隣宙域です」

リベラの声が、すぐそばで返ってきた。


『リベラ?お前、なんで⋯というか、何があった?』

リベラと話を続けようとしたその瞬間、視界が急激に回転し、体ごと宙に浮かび上がった。


「ギルゥー! よかった、無事でえええ!!」


『うおっ!? ちょ、リラ! お前、大げさだぞ。っていうか、なんだ⋯お前ら、なんかデカくないか?』


ギルバートは自分を抱き上げるリラが、巨大に見えることに違和感を覚えた。


続いて、視界の端に入った自分の手に視線向け、絶叫した。

「んんん!? なんじゃこりゃあぁぁーっ!!」


それは、人間の手ではなく、ロボットの手だった。



降伏を宣言したガブリエラは単身で小型艇に乗り、リベラたちの豪華客船に乗り込んだ。


ガブリエラが脇に抱えたアタッシュケースを開くと、黒い玉が大切に保管されていた。


リベラはイヤがるアイリスに頼み込み、アイリスが普段から大切にしている身長1メートルほどの小型ロボットに黒い玉を格納し、ギルバートを再起動した。



リベラはガブリエラに依頼をした。

「では、これまでの経緯を、説明してもらえますか?」


ガブリエラは、苦々しい表情で語り始めた。

「エイドスでアヴァロン商事を出たギルバートを呼び止め、静かな店で、2人きりで話をしようという提案をしたの」


「へぇ⋯。静かな店で、2人きり、ねぇ⋯」


リラの声のトーンが数度下がった。


ギルバートを抱く腕の形は変わらないが、その指先がロボットの外装に食い込み、ミシミシと不吉な音を立て始める。


『ちょ、待てリラ! フレームが歪む!首があらぬ方向に曲がってるって!!』


「やめてぇ! リラ、それ私の宝物なの!壊れるぅ!」


アイリスがリラの腰にしがみつき、涙をポロポロ流しながら必死に抗議する。


しかし、嫉妬の炎に包まれたリラの耳にその声は届かない。

リラの腕の中で、小型ロボットは「ギギギ⋯」と、断末魔のような音を立てていた。


リラの静かな圧に押されながらも、ガブリエラは話を続けた。


ガブリエラはギルバートと会話を重ねる中で、ある強烈な違和感に囚われた。


それは、AIアンドロイドだと思っていたギルバートが、実は「本物の人間」なのではないか、という疑念だ。


「私の目的のためには、どうしてもそれを確かめたかった。だから、ギルバートさんが後ろを向いた瞬間に、首の後ろの接続デバイスへシステム停止モジュールを繋いだの」


ガブリエラの調査の結果、ギルバートはハードウェアとしては完全なアンドロイドであることが判明した。


つまり、「本物の人間」に見える理由はソフトウェアにあると言える。


より本格的にソフトウェアを解析するため、エデンへ持ち帰ったのだと説明した。


一通りの説明が終わると、リベラが「なるほど」と短く応じた。



「事情は理解しました。では、ここまでの話を聞き、かつ我々が完全勝利した事実を受け、ギルバートさんとリラさんで、『落とし前の付け方』を決めていただけますか?」


リラと小型ロボットのギルバートを見つめ、リベラは淡々と続けた。


「私たちは少し別の話をしたいと思いますので、一時退席させてください」

リベラはそう言うと、ガブリエラを連れ、リベラは部屋を出ていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ