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宇宙船は俺の楽園~百年の眠りから目覚めた、億万長者~  作者: まいぷろ
第33章:支配者の交代と王子の帰還

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202/233

202.襲撃者への鉄槌

佐々木たちが喫茶店でグレイソンの話を聞いていたその頃。


滞在している高級ホテルのロビーに、大きなバッグを担いだ3人の男たちが現れた。


彼らはフロントからキーカードを受け取ると、エレベーターに乗り込んだ。

エレベーターにカードをかざすと、指定された宿泊階が表示された。


扉が閉まった瞬間、男の1人が小型端末を操作パネルに押し当てた。

その瞬間、エレベーターの表示階層が最上階に変わった。


1フロアを独占している、佐々木たちが借りたペントハウスだ。


エレベーターの扉が開くと同時に、男たちはバッグから大型の銃を取り出し、漆黒のタクティカルマスクを装着した。


しかし、彼らは知らなかった。

エレベーターを降りたその瞬間から、アイリスが物陰に配置していた昆虫型ロボットによって、その全挙動が筒抜けになっていたことを。


すぐにアイリスがリベラに侵入者を知らせると『排除』の指示が届いた。


客室内で待機していたアイリスは、楽しげに準備をはじめた。


ベッドで眠るサラの耳元に、ノイズキャンセリング装置を設置する。

これで多少の音がしても、サラが起きることはない。


廊下では、男の一人が威嚇のために発煙筒に火を付けた。

スプリンクラーが作動してパニックが起きる、⋯はずが、何も起こらない。


代わりに、廊下の照明がブレーカーを落としたように一斉に消え、完全な闇が訪れた。


直後、発煙筒を掲げていた男のそばで「ドスッ」という重い音が響いた。

短いうめき声とともに、発煙筒の火が床に落ちて消える。


生き残った男たちは即座に暗視ゴーグルを起動した。


緑色の視界の中で彼らが見たのは、倒れた仲間を物色している、身長1メートルほどのロボットだった。


カチッ、と安全装置を外す音を鳴らした。


ロボットは男たちの方を見たかと思うと、高速で物陰へと消えた。


残った男の1人がロボットに近づこうと移動した瞬間、壁際から何かが飛来し、胸部を直撃した。

うめき声とともに男が崩れ落ちる。


しかし、最後の男は何が起こったのかを理解した。

エレベーター付近の壁にいる小型ドローンが、ゴム弾を放ったのだ。


「この野郎!」

最後の男が壁に向けて銃を乱射し、小型ドローンを破壊した。


その瞬間、客室の奥から「あー!」という、叫び声が響いた。



ドローンとの通信が途絶した瞬間に、アイリスは大声を出してしまった。


「アイツ……絶対に許さない!」


佐々木たちの荷物が置かれた一角に、大きめのトランクケースがあった。


アイリスがそのトランクケースを見ていると、トランクケースは人型へと変形した。

それはリーナから譲り受けた運搬ロボットだった。


運搬ロボットは、飛び蹴りの姿勢でスイートルームの頑強な扉を粉砕し、廊下へと突き抜けた。


「なっ…!?」

男が飛んできた何かをとっさに身をかわし、銃口を向けようとした。


しかし、飛び出してきた何かは銃の先に一瞬触れた。


その一瞬で、銃身は飴細工のようにへし曲げられ、上を向いていた。


暴発を恐れた男は銃を投げ捨てた。

その瞬間、廊下の照明が一斉に点灯した。


強烈な光を浴びた暗視ゴーグルが男の視界を真っ白に染めた。


「がっ……!」

横から叩き込まれた強烈な一撃が男の意識を深い闇へと沈めた。


静まり返った廊下で、アイリスは満足げに通信を開いた。

「排除完了! 全員捕まえておく」


そう言ってアイリスは通信を切った。

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