表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に転生した元ゲーマーだけど娯楽がないのでゲーム作ります!  作者: なすちー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/15

12 魔導基盤ゲットだぜ

 やはり、ゴーレム専門の道具売り場も、さっきの娯楽品コーナーと同じで規模はかなり小さい。


 棚の隅のほうに、ひっそりと部品なりパーツなりが並んでいる程度だ。


「あ、これ魔導基盤じゃない。学園にあるのと同じね」

 フラムが棚の一角を指さして声をあげた。


「おや、珍しいね。……その制服、王立学園の子たちかい」


 カウンターの奥で手入れをしていた店主が、振り向き顔を上げて俺たちに声をかけてきた。


「はい、そうです。このカイトが魔導基盤を見たいって言うんで、寄ってみたんですよ」

 フラムが人当たりのいい笑顔で受け答えをする。


「へえ、ゴーレムを専攻する子は少ないからねえ。……よし、彼女さんも可愛いし、買ってくれるなら少し安くしてあげるよ」

 店主がニカッと笑いながら、景気のいいことを言ってくる。


「ありがとうございます、助かります」


 俺はひとまず店主にお礼を言った。


 ……それにしても、なぜか行く先々で彼女だと間違われるな。

フラムも訂正すればいいのに、当たり前みたいな顔をして聞き流している。


 まあいいか。俺は気を取りなおして、あらためて魔導基盤に目を向ける。


 うぐ……。魔導基盤一枚で、銀貨五枚か。


 前世の感覚でいうと、だいたい五千円くらい。


 買えないこともないが、失敗したときのリスクを考えると、十五歳の身には少し勇気がいる金額だ。


「ふーん。思ったよりするのね。カイトが研修ダンジョンで叩き割ってたのに、クレイマン先生が全然怒ってなかったから、もっと安いのかと思ってたわ」


 フラムが横からひょいと覗きこんで、そんなことをつぶやく。


 ……正直、忘れたかった記憶だ。

やはりあれは、ちゃんと謝っておいたほうがいいんだろうな。今度先生のところへ、頭を下げにいこう。


「そうかい。やっぱり学生さんには高く感じるかねえ。……そうだ、これは全然売れないし、ここにある四枚を全部まとめて買ってくれるなら、特別に銀貨五枚でいいよ」

 店主が棚の奥から、埃をかぶった基盤をさらに三枚引っ張りだしてきた。


 お、フラム、ナイスつぶやきだ!


 一枚の値段で四枚手に入るなら、一枚あたりの単価は一気に四分の一だ。これなら試作で多少失敗しても痛くない。


 俺は迷わず、腰の財布へと手を伸ばした。


「はい、買います! 四枚全部買わせてください!」

俺は食い気味に即答した。


「……あはは、そうかい。まいどあり」

 あまりの勢いに店主は少し引いていたが、そんなことは気にしない。


 魔導基盤四枚で銀貨五枚。

一枚あたり銀貨一枚と大銅貨三枚くらいだ、千円ちょっとだ。これは本当にお買い得だと思う。


 俺はすぐさま代金を支払い、魔導基盤を受け取った。そして、ついでに気になっていた『導魔盤(どうまばん)』についても聞いてみた。

「あの、導魔盤は置いてないんですか?」


「んー? ああ、そっちか。そっちは置いてないね。使う素材が希少だし、めったに売れないからさ。基本的には注文を受けてから作る『受注生産』なんだよ。だから、どこの店にも置いてないと思うよ」

店主はあっさりとそう教えてくれた。


「そうなんですね。ちなみに……おいくらくらいするんですか?」

「そうだね。俺が知ってるのだと、この前は白金貨三枚でやり取りされてたかな」


 ……は? 白金貨三枚?


 三百万だぞ!? 高い!高すぎる!!


 そんなバカ高いものを、授業でさらっと使わせてくれているクレイマン先生、最高すぎるだろ。


 もちろん学園の備品なんだろうけど、もし壊しでもしたら……。


 俺はさっきの基盤を叩き割った件を思い出し、今度先生に会ったら絶対に、頭を下げにいこうと心に誓った。


 俺とフラムは店主にお礼を言ってその場を去り、最後に商業ギルドの総合受付に向かったのだった。


引き続き毎日朝9時更新になります。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ