表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/15

13話 巡先輩が壊れた

「115系はね、DF200形になれるんだよ」

 正直、私はこの言葉を聞いた時、『巡先輩が壊れた』と思った。

 そもそも車両の構造が違う。115系みたいな普通の車両は人を乗せるために乗車スペースがある。それに対してDF200形のような機関車はそのスペースに界磁カム軸やコンプレッサーなどが搭載されている。だから私は言ってやった。

「スパナで斜めから叩けば治ります? 昔のテレビみたいに」

「おお、怖いねえ」

「いや、本気で言ってますけど。頭のネジが数十本くらいはなくなってるんじゃないですか?」

「……もう少し、目上の人に対する敬意を示してくれないかな?」

「というか、そもそもなんでそんなことを言い出したんですか?」

 巡先輩がそんなことを言ったということは、何かきっかけがあったはずだ。すぐそこにある資料とか…? もしくは図書館から借りた本?

「いやあ、実は昨日、ネットの海で泳いでいたら見つけてしまったんだよ……アニメの予告編を」

 そう言って巡先輩はスマホの画面を見せてくれた。数年前に放送されていたアニメの予告編で、湘南色の115系が走行中にDF200形7000番台に変化していた。カラーリングは『ななつ星 in 九州』とは違っていたけど、車体前面の真ん中に施されている金色のダミーグリルの装飾が7000番台とそっくりですぐに見分けがついた。

「どうだい? 軌間は1,067ミリで在来線と同じ線路幅だ。ありえない話では」

「……巡先輩が愛してやまない115系をDF200形7000番台の見た目に変えるんですか?」

「ウグッ」

「それにしても、子供の頃を思い出しましたよ……昔は『こうなれるんじゃないか』って淡い期待を抱いていましたけど、気付いてみれば大学生……。まあ、楽しかったですけど」

「それはボクも同じさ。あの頃は輝いて見えた」

『昔はよかった』なんて言うものじゃない。

「今が一番なんですよ」

「……良いこと言うね」

「こんなセリフ、ただのコピペですよ」

『DF200形7000番台』

[ななつ星 in 九州]の牽引機として製造されたディーゼル機関車。

 外装は[古代漆]を基調としていて、光沢のあるロイヤルワインレッドの塗装が施されている。灯火類などは形が違っているほか、金色のエンブレムやダミーグリルが取り付けられている。スカート周りは従来のDF200形から200ミリずつ延長されているので、全長は20,000ミリとなった。(DF200形だけに200ミリってこと……?)

 保安装置は[ATS-DK]で、JR九州管内で使用されているものである。警笛は普通のホイッスルに電子ホーン、ミュージックホーンも取り付けられている

 ちなみにディーゼル機関車なので、騒音の抑制が必要な場合にはエンジン1台の運転も行えるように改良されているらしい。

 他の番台と見比べると、スカート周りにホースがたくさんされている。また前照灯もE3系や800系みたいに角が取れて力強さがある。でも側面や窓の形状を見ると『ああ、DF200形なんだな』と感じられる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ