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女侯爵と誰か  作者: 氷村はるか
第一部

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7/69

第7話 

地の文が多いです。


 帰路の途中、エルフレット様から領地へ来ないかとのお誘いがありましたが、私の体調を考えると遠慮したいとリネルが丁寧にお断りしてしまいました。

彼は妹の心の内に出来てしまった傷を癒すお手伝いを、と考えてくださったのかもしれません。

馬車に乗り込んでから顔を上げることのないリネルの様子を見て、二人で困った表情を見合わせてしまいました。


「我が王都邸の方が近いのですが、断られてしまったのでは仕方ないですよね。リセルレット様の王都邸まで送らせていただきます」

「お心遣いありがとうございます」




 彼との出会いは幼少期の頃。まだ私が健康だった時分です。

お茶会と称した貴族家の低年齢層の社交場で出会いました。

心躍らせながら他家のご令嬢と楽しんでいたのですが、途切れ途切れに入ってくる大人の会話から、ただのお茶会ではないものに気が付いてしまいました。

年の近い王族関係者の主催でしたので、その方の婚約者候補をお選びになる目的があったのでしょう。

その場にいる貴族家の中でも、家柄的に私が有力視されているということも感じておりました。

重苦しい心の内を隠しながらお相手するのが疲れ、庭園の中ほどにあるガゼボに出向いたところ、つまらなそうな表情をしたエルフレット様が先客としておられました。

私を認めるなり笑顔になりました。


「どうぞ、私は失礼させていただきます」


と、人の品定めをしている方々よりも美しい所作と、今までに見たこともないほど綺麗なエメラルドグリーンの瞳に見とれてしまいましたの。



読んでくださりありがとうございます。

今回はタイトルでかなり悩みました。


これからも応援よろしくお願いします。

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