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女侯爵と誰か  作者: 氷村はるか
第二部

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第69話

ジョンソンは、お家を守る為ならご家族の犠牲も出さなければならない時がある。そう言っているように見えましたわ。


私は領主です。


学業と並行しながらジョンソンや文官の方々と、ディミトリウス領のためにやってきました。

貴族の勤めの一つとして、身をもって家門や領を守るのは誉だとは思いますわ。

思いますけれど……今回の件は、リネルとご学友たちが大きく関わっている気がしますの。


「ジョンソン、リゼ。リネルとお客人はもうお休みになられたかしら ? 」

「いいえ、まだご歓談中だと思われます」


明日でもいいけれど動くには早めの方がいいと考え、侍従たちに急ぎ執務室へ来るよう呼びに行ってもらいました。


森に入っていく幼子たちは一体何をしに行ったのでしょうか。

往復した様子が描かれているようですが番号は紙に振られていないため、私が順番を組み立てなければなりませんでした。


「並べてみたはいいものの」


これは本当に子どもが描いたものなのかしら。

だとしたら相当知能が高い子だわ。


「お姉様、リネルです。皆さまもお連れいたしました」

「どうぞ」


リゼが扉を開けると、ワグナイヤ嬢を先頭に入室してきました。

リネルはエルフレット様と最後に入ってきました。

二人の姿を目に入れたくなくて顔を反らせたのを誤魔化すように、執務机の上に先ほどの紙を並べてみせました。


「領内の子供たちが描いた紙が嘆願書などに交じっていたのですけれど、違和感がありますの。それが何なのかわからなくて、皆さまの助力を願いたいと思いお声をかけさせていただきました」


エルフレット様が身を乗り出し、興味深そうに紙をじっと見ています。



読んで頂きありがとうございます。


ちょっとでも楽しんで頂けると嬉しいです。



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