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女侯爵と誰か  作者: 氷村はるか
第二部

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第60話

ワグナイヤ家もキンデンブルク家も我が家より名家の家ではありませんか。


「内容は ? 」

「この手紙が届いて二日後に訪問したい旨が書かれておりました」


ご令嬢が送って来たであろう封筒を受け取りました。

封蝋は公爵家のものです。

内容はリネルのことを慮っている内容と、お会いしたいとのことでした。

もう一通はご令息が送ってきたものと思われる封筒で、公爵家から届いた手紙と同じような内容でしたわ。


「これは体を休めている場合ではないですわね。お迎えする準備をしなくてはいけませんもの」

「あまり無理はしませんよう、私もお手伝いしましょう」


エルフレット様は楽し気に笑顔を作り、一口喉を潤します。

ありがたいのですが、アステリアには長く領主を不在にさせてしまうことに対する、お詫びの手紙と贈り物をすることにしましょう。


「ありがとうございます。ではこの手紙をリネルに渡しに行きましょう」


私に同意をした彼は、立ち上がるのを手助けしてくれます。

二人でリネルの部屋の前まで来たのですが、昨夜のことを思うとなかなか扉をノックすることができませんでしたの。


「あなたは優しい人です。でも、この場合は押し入ってでも顔を見せた方がいいのですよ」


そう言って扉をノックしてしまいました。


「はい」


部屋の中からはリネルの専属侍女であるモーネの声がしました。


「リネルへの手紙を持ってきたので渡したいのだけれど、会えるかしら ? 」


少し間があいてから扉を開けたのは、想像よりも元気な姿のリネル本人でしたの。



読んで頂きありがとうございます。

これからも応援よろしくお願いします。



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