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女侯爵と誰か  作者: 氷村はるか
第一部

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41/69

第41話

ミラウス様ともっと一緒にいたいという思いもありますし、このまま邸にいるとお姉様に対してよくない気持ちを押し付けてしまいそうで怖いのです。

何も言わずに手を握ってくださるミラウス様。


「あの、お姉様には秘密で…この後も……お話できますか ? 」


私は何を言っているのかと自己嫌悪に陥りましたわ。


「……わかりました。どこでお話しましょうか」


私はどうしてしまったというのでしょうか。

ミラウス様に待ち合わせの時間と場所をお話し、一人馬車を降り邸の中へと入りました。





「おかえりなさいませ、リネルお嬢様」

「ただいま、ジョンソン」


迎えてくれたのは我が家の筆頭執事である壮年の男性と、私専属の侍女であるモーネでした。


「お姉様は執務室かしら ? 」


後ろをついてくるモーネにお姉様の予定を訊いてみます。


「はい。ご領地の方へ指示出しのお仕事だと伺っております」


体の弱いお姉様は宮廷医師が駆け付けやすいようにと、ここ王都のタウンハウスにて領主の仕事をなさっております。

体の調子がよろしければ長時間をかけて領地まで赴くこともありますの。

お手紙でのお仕事ということはお体の調子があまりよろしくないのですわね。


「……モーネ」

「部屋に着いたらすぐに着替えるわ」

「かしこまりました」


廊下を行く私に邸勤めの侍従たちが頭を下げては仕事へ戻って行きます。

部屋へ着くと、すでにお茶とお菓子を楽しめる用意がしてあり、私宛の手紙がテーブルの上に置かれておりました。

それらを手に取るよりも、早く彼の元へと行きたい気持ちが強いのです。


「これから外出するから、あまり目立たない服がいいわ」

「外出なさるのですか ? 」


読んで頂きありがとうございます。

そろそろ学園中心のお話は終わりになるのではないかと・・・。


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