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女侯爵と誰か  作者: 氷村はるか
第一部

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23/70

第23話

これから大規模な茶会でも開かれるのかと思うくらいの大人数です。


「私たちの同級以外……。学園全体での殿下と側近候補、例の男爵令嬢の被害者と言っても過言ではない方々よ」

「被害者ですか ? 」

「えぇ」


学園は小さな社交界です。現時点でこんなに敵対者を生み出してしまうとは。

お集まりの方々のお顔を見ると、ミスリー殿下を支持する派閥、支持しない派閥や中立派閥など派閥関係はまったく関係ないようですわ。


「令息令嬢問わず、皆ユフィ男爵令嬢の被害者ですの」


開いた口が塞がらないとはこの様な事をいうのでしょうか。殿下一行は何をしているのでしょう。


「どの様な事になっておりますの ? 恥ずかしながら婚約者といっても数年間もお会いすることを拒まれておりますの。手紙も贈り物も一切なくやり取りがないので何も理解できていないのですわ」

「お噂は耳にしておりましたけれど、本当の事でしたのね」

「はい。私としては白紙に戻して欲しいのですが、王家側からのお話ですのでこちらからお断りが出来ず」


この話を何度繰り返したことでしょう。

お集まりの皆様の口からは、私を憐れむ声と殿下一行を非難する声が上がります。


「ロディエンヌ様、私は殿下が人に対してどのような態度をとるか想像できるのですが、ユフィ男爵令嬢からの被害とはどのようなものでしょう ? 」


彼女とは言葉を交わしたことがありません。夜会で一度だけお姿を認めたにすぎません。

私は殿下の事もよくしりませんし、彼らの周りにいる方々がどのようなお人柄なのかも分かりませんの。


「ユフィ嬢は男爵家でも新参家の娘ですわ」


突然声を張り上げたのは一人のご令嬢でした。



ご一読いただきありがとうございます。

リネル(妹)のお話にもうしばらくお付き合いください。

よろしくお願いします。


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