第22話 学園
初登校の日に馬車から降りた途端、様々な視線を浴びましたの。
すぐさま声を掛けてくださったのは、伯爵家以上の令嬢や令息の方々で、冷ややかな視線はそれ以下の特に男爵家の令嬢が多かったのですわ。
「ごきげんよう、リネル様」
「ごきげんよう、ロディエンヌ様」
ゆるくウェーブのかかったピンクブロンドの髪が美しく、エメラルドの瞳に強い意志を持つ次期女王と称される、ロディエンヌ=フォン=ワグナイヤ公爵令嬢です。
「リネル様、お気を付けなさって。あの愚か者がしでかしたようですの」
「しでかしたとは ? 」
ロディエンヌ様は扇子を広げ耳打ちしてくださいます。
「リネル様のないことを学園中に言いふらしていますの。ミスリー殿下だけならば止めやすいのですが、厄介な事に側近候補や下位貴族の令嬢たちも一緒ですの。彼らは不敬罪を忘れてしまったのかしら」
「私が一体何をしたというのでしょう」
王太子妃教育の様子を見に来ることも、お茶会に参加することもなく、今日までお会いできていないのですよ。
「わかっておりますわ。我が従兄弟殿についてお伝えしたいことがありますの。教師方の許可は取っておりますので、今からサロンに行きませんこと ? 」
彼女の言う通り、殿下とは従兄弟同士で幼い頃からよく知っているお方です。お母様が元王族で現国王の妹御なのです。
「お誘いいただきありがとうございます。ぜひご一緒させてくださいませ」
「よかったですわ。ならばさっそく行きましょう」
「はい」
私はロディエンヌ様の案内で学園内にある、高位貴族専用サロンへと赴きました。
サロンへ着いたのは良いのですが。
「皆様、お待たせいたしました。リネル様がおいでになられましたわ」
「こ、これは一体……」
この学園でロディエンヌ様と私の同級となる方々でしょうか。
数えきれないほどの令嬢や令息の皆さんがいらっしゃいました。
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