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女侯爵と誰か  作者: 氷村はるか
第一部

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20/70

第20話

お父様とお母さまには必ず報告するよう義務付けられておりましたので、王妃陛下との会話内容をお話しました。


「そう。そのようなことをお話されたのね」

「はい」


お母様はどこか呆れたような、やはりという様なお顔をされ、お父様は額に手をあて考え込んでしまいました。


「現状、私たちから何も出来ることはない。王家から白紙の話が来るまで我慢するしかないな…すまない、リネル」


部屋へ戻る様に言われた後、閉められた扉の向こうから両親の話声が聞こえましたが、今は耳を立てて聞くべきではないとその場を離れました。



その日以降王城へ行くことはなくなり、代わりにミスリー殿下のあまり好ましくないお話が耳に入ってくるようになりました。

内容は噂にしては現実味があったのです。

城内の侍従たちを頻繁に困らせ、勝手に抜け出しては城下町で保護され、スラム街に行っては住民の方々と問題を起こして騒動にと。

それはもう客人との話の種に事欠かないほどありました。


ミスリー殿下をかばい立てするお家もあるそうですが、婚約してすぐの初対面があのようなものだったので、その様な人間なのだと納得はしていましたの。

困ったのは国の行事や王家を招待した舞踏会や夜会への参加でした。



お読みいただきありがとうございます。

少しでも楽しんでいただけたのならば嬉しいです。


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