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女侯爵と誰か  作者: 氷村はるか
第一部

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第15話

奇異な目で見られても動ぜず、王族や貴族らしからぬ言葉を紡ぎだす彼ら。

中でも異常なほどに冷静なユフィ嬢も非常識的な存在感を放っております。


様子を見ていた方々から、殿下を傀儡にするつもりなのではと小さくこぼす者も出始めました。

宰相閣下ご夫妻が私の手を引き、後方へ下がらせてくださろうとした時。


「なんとかあなたを退場させることができそうね」


奥様は近づいて来た方に耳打ちをされ胸を撫で下ろし、いつもの穏やかな笑みをたたえていらっしゃいます。

同時に王家以外の要人が到着した合図が鳴りました。

沢山の感嘆の声を浴びながら登場されたのは、私が最も尊敬するお姉さまと幼馴染のイステリア伯爵様です。


夜会の準備直前までお体の調子が良くないと伺っておりました。

おそらくイステリア伯爵様がご訪問されお誘いなさったのでしょう。お姉さまも伯爵様も会場の異様さに戸惑われておいででした。


殿下の戯れとは言え、衆目の中での婚約破棄です。

彼らの声が大きかったため扉の外に届いていたかもしれません。

婚約がなくなるのはいいのです、それが私の望みでしたから。

ですがディミトリウス家門と、当主であるお姉さまに負担を掛けたくはありません。


それでも私は…。

衆目に交じりこちらを心配そうに見ている伯爵令息と目が合いました。

お姉さまが参加されたのは計画外でしたが、彼との約束の為ならばこの場を一人でも耐えてみせると考えていたのです。



地の文が長いので所々改行しました。

少しでも読みやすくなると良いのですが・・・。

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