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『宮女朱華』鳳凰(ほうおう)の誓いと揺らぐ境界

女子高校生の高橋ひなは、睡眠時間を使って体験できる『ヴァーチャル・ダイブ』で、一国の皇太子・李蓮から命がけで愛される完璧な幸福を味わっていました。現実に戻るたび猛烈な虚無感に襲われる彼女は、次第に日常を「退屈な余白」と感じ、仮想空間への逃避願望を強めていった。

学校での授業中、

ひなの心は完全に昨日観た「あの世界」に残されていた。


黒板に向かって伸びる先生のチョークの音も、

隣の席の女子たちが話す流行の服の話も、

すべてが遠い世界の出来事のように思える。

ノートの端には、無意識のうちに李蓮の横顔や、

あの日二人で見上げた牡丹の花のイラストを描いてしまっていた。


(あの冷たい牢から助け出してくれた時の、殿下の腕の強さ……「私の妻となってくれ」っていう言葉……)


思い出そうとするだけで、顔から火が出そうになる。

睡眠時学習システム『S4』の技術を流用した『ヴァーチャル・ダイブ』は、

睡眠時間を活用して体験できるため、日中の身体的疲労は一切ない。

それどころか、睡眠中の脳波は完璧に整えられており、

目覚めはいつも以上に爽快だった。


しかし、精神的な影響は別だった。

脳に直接届く感覚データと、膨大な時間体験の記憶。

それらは現実の日常を少しずつ、

しかし確実に「退屈な余白」に変えつつあった。


「高橋、ここ読んでみろ」


「あ……はい!」


先生に指名され、ひなは慌てて教科書に目を落とした。

現代国語の朗読すら、

どこか自分が役を演じているような不鮮明な感覚が拭えない。

早く夜になってほしい。

早く、あの絢爛豪華な『東宮』へ、李蓮の待つあの場所へ還りたい——。



その日の夜、ひなは夕食をいつも以上に素早く済ませ、

風呂から上がると速やかに自分の部屋へと戻った。


「ひな、最近やけに寝るのが早いわね。風邪でも引いてるんじゃないの?」 扉の向こうから母の心配そうな声が聞こえる。 「大丈夫! ちょっと最近、勉強で頭使って眠いだけだから!」


嘘をつく胸が少し痛む。

だが、両親からすれば

「早寝早眠の規則正しい生活を送っている」ように見えるため、

文句の付けようがないのもこのサービス

『ヴァーチャル・ダイブ』の巧みなところだった。

親からの評判が良い理由が、ひな自身にもよく分かった。


ベッドの上に横たわり、枕元に置いた『フルダイブ・バルブ』を手にする。

流線型の美しいフォルムをしたそのヘッドギアは、

北海道ニセコに佇む、

スーパーコンピュータ『樹林ジュリン』と同期している。

元は韓国の国家国家規模プロジェクト

『大韓構想』で開発された過激なシステムでありながら

、佐藤志乃という実業家の手によって巧みに、

商業利用へと落とし込まれたプロダクト。


ひなはその背景など知る由もない。

ただ、自分を魅了してやまない最高の世界へ誘ってくれる

「魔法の道具」として、それを頭に装着した。


「ダイブ——スタート」


視界が心地よい漆黒に包まれ、脳波が緩やかにシータ波へと移行していく。

『樹林』のサーバーがひなの睡眠波形を感知し、

無数のデータから膨大な仮想現実の構築を始めた。



目を覚ますと、そこはすでに紫禁城を思わせる皇宮の奥深く、

重厚な木彫りの装飾が施された豪奢な寝所だった。


窓の外からは、微かに夜の虫の音が聞こえてくる。

空気には甘く重厚な沈香じんこうの香りが漂っていた。


「朱華……目が覚めたか」


枕元から聞こえた低い声に振り返ると、

そこには龍の刺繍が施された寝衣を纏った李蓮が座っていた。

彼はひなが起き上がろうとするのを優しく手で制し、

その柔らかな頬にそっと手を添えた。


「殿下……」


「無茶をしおって。あの牢の冷気が身体に残っているのではないかと心配したぞ。体調はどうか?」


李蓮の瞳には、昨夜の緊迫した怒りはなく、

ただひなに対する深い慈愛と愛おしさが満ちていた。

指先から伝わる皮膚の熱、衣類の擦れる音、瞳に映る燭台の揺れる炎。

何一つとして「偽物」だと感じさせる要素は存在しない。


「私は大丈夫でございます。それよりも殿下……お怪我はありませんでしたか? 私のためにあのような乱暴をなさって、他の閣僚たちからのお立場が……」


ひなが不安そうに尋ねると、李蓮はふっと鼻で笑い、

ひなの額に優しく口づけを落とした。


「案ずるな。あの牢に侵入しお前を陥れようとした側室の父——左相国の一派は、すでに私の手によって権力を剥奪した。お前を傷つけようとする者は、たとえ国家の重臣であっても容赦はせぬ」


その言葉には、一国の皇太子としての冷徹さと、

ひな一人だけに向ける絶対的な忠誠が同居していた。


「朱華、今夜お前をここに呼んだのは、他でもない。正式な儀式の準備が整ったからだ」


李蓮は立ち上がると、卓の上に置かれていた赤い漆塗りの箱を開けた。

そこに入っていたのは、眩いばかりの金糸で鳳凰の模様が縫い上げられた、

鮮やかな朱色の婚礼衣装だった。


「これは……」


鳳冠霞帔ほうかんかひ。皇太子妃だけが纏うことを許される衣装だ。明日、全土から集まる臣下たちの前で、お前を私の正妻として迎える。もう誰も、お前をただの宮女とは呼ばせぬ」


「正妻……!? でも、私のような身分のない者が、そのような大役を……」


ひなはあまりの展開に胸を突かれた。

胸が高鳴ると同時に、心のどこかで「自分は日本の高校生に過ぎない」という、

冷ややかな現実の意識が一瞬だけ頭をもたげたからだ。


しかし、李蓮はひなの手に自分の手を重ね、力強く包み込んだ。


「身分など関係ない。私が欲しいのは、宮廷の狐どもが寄せる世辞ではない。私の孤独を分かち合い、私の心を救ってくれたのは、お前ただ一人なのだ、朱華。お前なしの未来など、私には意味がない」


李蓮の瞳に宿る熱量に、ひなの迷いは一瞬で吹き飛んだ。

この人は私を必要としてくれている。

現実の学校生活では、誰も自分をこんな風に特別扱いしてはくれない。

クラスのその他大勢の一人として埋もれている自分が、

この世界では一国の皇太子から命をかけて愛されているのだ。


「……はい、殿下。私、あなたについていきます。どこまでも……」


ひなが応えると、李蓮は愛おしそうに彼女を抱きしめた。

彼の胸の鼓動が、ひなの胸骨を通じて脈打つように伝わってくる。

二人はそのまま、

静かな夜の闇の中で互いの存在を確かめ合うように寄り添い続けた。



翌日。仮想帝国の空は、雲一つない快晴だった。


大極殿へと続く巨大な階段には、数百人もの文武百官が整列し、

絢爛豪華な旗が風になびいていた。

太鼓と管楽器が織りなす荘厳な雅楽が響き渡り、

空間全体が圧倒的な熱気に包まれている。


ひなは、重厚な鳳凰の冠を戴き、

朱色の美しい婚礼衣装に身を包んで階段の頂点へと歩みを進めていた。


歩くたびに、冠に施された真珠や翡翠がシャラシャラと心地よい音を立てる。

その重みすらも、自分が今、歴史の頂点に立っているという実感を強めてくれた。


階段の上で待っていたのは、金糸の龍袍を纏った李蓮だった。

彼は歩み寄るひなへ向け、ゆっくりと手を差し伸べた。


「参ろう、私の妃よ」


「はい、殿下」


ひながその手を取った瞬間、臣下たちが一斉に膝をつき、

地を揺るがすような歓声を上げた。


『皇太子殿下、太子妃殿下、千歳ちとせ! 千歳! 千千歳!』


地鳴りのような祝福の声の中、李蓮はひなを引き寄せ、臣下たちの前で堂々と抱きしめた。視界いっぱいに広がる青空と、眼下に広がる壮大な宮殿。李蓮の温かい腕と、耳元で囁かれる言葉。


「朱華、永遠に私とともにお家を治めよう。お前を絶対に離さない」


ひなの心は、完璧な幸福感で満たされていた。

ここには何の不安もない。

理不尽な勉強も、人間関係の悩みもない。

自分を命がけで愛してくれる最高の夫と、誰もがひれ伏す最高の地位がある。


(ずっと……ずっとこの世界にいたい……)


そう強く願った、まさにその瞬間だった。


視界の端が、一瞬だけノイズのように歪んだ。


(……え?)


一筋の赤い光のラインが、青空を切り裂くように走り、消えた。

臣下たちの歓声が一瞬だけ途切れ、

機械的な電子音のような低周波が脳裏に響く。


『警告:ユーザーの感情エネルギーの異常増幅を検知』 『補完プログラム起動ルーチン:スタンバイ』


(何……今の? 声……?)


ひなは困惑し、李蓮の顔を見上げた。

しかし、李蓮の表情は寸分の狂いもなく、

完璧な美しさでひなを見つめ返している。


「どうした、朱華? 顔色が悪いぞ」


「あ、いいえ……なんでもありません、殿下」


気のせいだろうか。しかし、ひなはその時知る由もなかった。

彼女が感じた強烈な「この世界に留まりたい」という執着、

そして完璧な幸福感の裏返しとして生じた、

「現実へ戻ることへの恐怖」という精神的揺らぎ。

それが、このゲームの根底に潜む恐ろしいシステム

——『自我の不測の補完』のトリガーに接触しかけているということを。


北海道ニセコに配置された『樹林』のサーバー内では、

過剰に肥大化したひなの「逃避願望」を過激な疑似体験によって

「消費・抹消」するためのバックグラウンド処理が、

密かに牙を研ぎ始めていたのだ。



ピピピピ、ピピピピ。


アラームの音が響き、

ひなは唐突に現実世界へと引き戻された。


「……ッ!」


ガバッと起き上がると、そこはいつもの自分の部屋だった。

朝の光がカーテン越しに差し込んでいる。


ひなは激しい息切れを覚えながら、自分の手を見つめた。

手には、あの朱色の絹の感触も、金の冠の重みもない。

あるのは使い古したシャーペンでできた指のタコと、

乾燥した肌だけだった。


「私……戻ってきちゃったの……?」


身体は睡眠をとったことで完璧に回復しているはずだったが、

胸の奥にぽっかりと開いた穴のような虚無感が、

猛烈な勢いでひなを襲った。


昨夜体験した、あの絢爛豪華な結婚式。

臣下たちの歓声。

そして何より、李蓮の温もり。

それらに比べると、目の前にある四角い部屋、

壁に貼られたアイドルのポスター、積み上げられた教科書が、

まるで出来損ないの白黒映画のように色褪せて見えた。


「ひなー! 7時半よ、起きなさい!」 階下から母の呼び声がする。


「……はい」


ひなは気のない返事をしながら、ベッドから足を下ろした。

床を踏みしめる感覚すら、どこか現実味がない。

頭の中は、去り際に李蓮が見せた笑顔と、

「永遠に私とともにお家を治めよう」という言葉で埋め尽くされていた。


(帰りたい……あの場所に。李蓮様のところへ……)


服を着替えながら、ひなは鏡に映る自分の顔を見た。

そこには、大華帝国の太子妃としての輝きは一切なく、

ただの冴えない女子高生の姿があるだけだった。


学校へ向かう電車の中でも、ひなはスマホを開き、

『ヴァーチャル・ダイブ』の公式サイトを貪るように閲覧した。


そこには、サービスの紹介文が並んでいる。

『最新型VRヘッドギアで、睡眠時間を最高のエントメの時間に』

『1日8時間の快適な睡眠と、100時間の体験をあなたに』


(100時間……。でも、昼間のこの8時間が苦痛でたまらない。学校に行っている間も、ずっとダイブしていたい……)


ひなの心の中で、

現実と仮想空間の主従関係が完全に逆転しようとしていた。


昼休みの教室。

友人の女子たちが「ねえ、昨日のドラマ見た?」と話しかけてきたが、

ひなは生返事を返すのが精一杯だった。

彼女たちの話す現実の恋愛観や芸能人の噂話が、

あまりにも小さく、価値のないものに思えてしまう。

自分は昨夜、一国の妃となり、数万の民から祝福されたのだ。

それに比べて、この日常のなんと惨めなことか。


「ひな、最近なんかボーッとしてない? 大丈夫?」


「え? ああ、うん……ちょっと寝不足かも」


「えー、『ヴァーチャル・ダイブ』やってるんでしょ? あれって睡眠の質が良くなるんじゃないの?」


「……うん、良くなってるよ。すごく」


ひなは曖昧に微笑み、会話を打ち切った。

誰にも言えるはずがなかった。

自分がゲームの中のAIキャラクターに本気で恋をし、

現実の人生を投げ捨てたいほどに傾倒しているなんて。


(早く夜になれ……早く……)


ひなは心の中で、カウントダウンを始めていた。



しかし、ひなは知らなかった。

彼女が「現実を捨てて仮想空間に浸りたい」と強く願えば願うほど、

スーパーコンピュータ『樹林』が、

それを「精神的異常値(揺らぎ)」として検知することを。


『ヴァーチャル・ダイブ』の裏に潜む『S4』システム本来の機能。

それは、人間の脳が抱く歪んだ願望や精神的揺らぎを、

仮想空間内で徹底的に肥大化させ、

極限の疑似体験によって「消費」し尽くさせ、

最終的にその感情自体を「抹消」すること。


殺意を持つ者には無限の殺戮を。

絶望を持つ者には無数の敗北と死を。

そして——現実に絶望し、仮想世界への永続的な逃避を望む者には……。


ニセコの地下深くに設置された、

1万5000台のゲーム機がつぎはぎされたサーバーラックの中で、

緑色のアクセスランプが一斉に高速明滅を始めた。


『ターゲット:ユーザーID・タカハシ_ヒナ』


『精神依存度:臨界値85%を突破』


『これより、依存感情の「抹消処理(強制完了ルーチン)」へ移行します』


モニターに表示されたその無機質な文字列を認識する者は、

ニセコの管理室には誰もいなかった。

実業家の佐藤志乃が求めたのはあくまで商業的な利益であり、

システムが過剰反応した際の安全装置セーフティは、

コスト削減のために簡略化されていたからだ。


何も知らぬまま、高橋ひなはただひたすらに、夜の訪れを待ち続けていた。


自分を待ち受ける「夢の続き」が、

愛する李蓮とのハッピーエンドなどではなく、

己の欲望を喰らい尽くすための恐ろしい、

「更生処理」の始まりであることも知らずに——。



放課後のチャイムが鳴り響くと同時に、

ひなは誰よりも早く教室を飛び出した。


「あ、ひな! 今日部活は?」


後ろから聞こえる部員の声を無視して、靴箱へ走る。


一刻も早く家に帰り、ベッドに潜り込みたい。

頭の中に浮かぶのは、朱色の婚礼衣装と、

自分を優しく抱きしめる李蓮の温かい腕だけだった。


(待っていて、殿下。今すぐ、あなたの元へ……!)


夕闇が迫る街を、ひなは一心不乱に走り抜けていった。

彼女の装着するヘッドギアの奥で、

恐ろしいプログラムが静かに覚醒の時を待っているとも知らずに。



記載する表現に関して、常識に基づいて気をつけて参りますが、


もしもを考慮して15歳未満閲覧非推奨を設定させて頂きます。


こちらに何か落ち度がございましたら、お知らせ願います。


※短編『S4(エス・フォー)』Scientific Fantasy

※短編ユリン S4 Scientific Fantasy2

先行した2つの作品を読んでいただけますと、

わかりやすい内容になっています。

参考までに気が向いたらご覧ください。


登場人物


〇チェ・ウニョン

天才脳科学者、元高校教師

韓国脳科学会に「性善説でもなく性悪説でもない

『無による無』の論文を出して提唱したが、

女性である事とまだ若い事が遠因となって、

『無による無』は

『成り行き任せの論ずるに値しない学説』として

笑われ、学会を追放されてしまった。

世の中にあがらう事を諦め、

生活の為にソウルの高校にて教師をしていた。

大変な美人だが、脳科学者だけに脳に正直で、

普通の女性よりもほんの少し下品で、

ほんの少しビッチな発言もある。

大韓民国の『国民総教化計画』を阻止すべく、

『水霊』の破壊と『儒林』の消滅をやってのけた。



キム・ソヒョン

アトリエ・ノア会長室室長。

会長佐藤氏志乃の最側近(雑用係とも)

FGS(藤咲化粧品)korea第二営業企画部部長。

総合映像制作会社S.S.I社長ユン・ヒョヌの元恋人。

作家ユン・シウの元恋人。

他者肯定も少なく、

自己肯定も少ないので何かと苦労しがちな女性。

それはチェ・ウニョンの理論『無による無』と通じる素養をもっている。

元恋人のユン・シウは作家なだけに空即是色

(0から創作する )または(何気ない日常がドラマだ)と考える人間なので、

分かり合えるはずがなかったのかも知れない。



参考


※S4(エスフォー)

韓国で開発された超睡眠時学習システム

『Super・Sleep・Studying・Systems』

大韓構想にて国民総教化計画の一環で

表向きは若年世代の教育強化を目指した。


水霊スリョン

韓国で大韓構想を元に開発されたスーパーコンピュータ。

『Super・Sleep・Studying・Systems』の頭脳。


※大韓構想

朝鮮半島の統一を果たした大韓民国が掲げた構想。

「世界で最も優秀で、最も繁栄した国家の構築」


儒林ユリン

水霊スリョンの真の最終目標『全脳化計画』。

世界中のPC・タブレット・スマホを『CPUニューロン』として、

水霊を実体無くして最強であるものとする計画。

シナプスとして

流星群受信メテオラシャワーが用いられた。


樹林ジュリン

北海道ニセコにて佐藤志乃率いる

Juringエンタが開発したスーパーコンピュータ。

日本メーカーのゲーム機(一応、最高グレード)1万5千台を接続して、

30億円投資して完成させた。

ちなみに名前の由来は、数十年前に佐藤志乃が在籍した、

東京シルフィード歌劇団在籍時の舞台名

天翔樹林あまかけじゅりん』が元になっている。

(社名のJuringエンターテイメントも同様)

儒林ユリンと似ているがまったく関係ないネーミングであった。

表向きは『つぎはぎのポンコツ』とされているが、

実際は日本のフラッグシップ富岳と同等以上の性能を発揮し、

消費電力も3分の1となっており、

投下した資本からするとかなりコスパの良い設備である。

国内で騒がれない為に『山奥のポンコツ』と広めている。

冷却に降雪した雪を使用しており、融けてろ過した水は海外に売却してコストダウンしている。


流星群受信メテオラシャワー

Meteor shower signal reception。

米国の富豪が打ち上げた精密な衛星通信網は、

自動帰還するロケットを用い、小型通信衛星を打ち上げるビジネスであったが、

日本のベンチャーがもっと安価に完全使い捨ての格安ロケットにて、

野球の球ほどの通信端末をドラム缶いっぱいに持っていき、

衛星軌道上でぶちまける事によって追い抜いた。

死角無しの衛星通信網である。

無計画に端末をぶちまく為、高頻度で大気圏に落下し、

流れ星が大量にみられる理由から、流星群受信と言われるようになった。

極めて大雑把で安価なベンチャービジネスで構築した、

地球全土を覆う死角なき通信ネットワークのその通信端末は、

現代のスマホが充電スタンドで置くだけで充電できるのと同じ仕組みで、

宇宙に漂う電磁波を表面で吸収し、半永久的に駆動する。



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