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『戦火の絶えぬモクモク王国で、暗殺稼業の成り上がり貴族の長男に転生した(※生まれながらの裏切り者)について』  作者: 凪塩 未来


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シーズン3:第5話:帝国中枢への影の報復

戦火の絶えぬモクモク王国で、暗殺稼業の成り上がり貴族の長男に転生した』第3シーズン第5話をご覧いただきありがとうございます!


帝国の強硬派によるさらなる卑劣な計画を知り、大軍を率いるのではなく「遠隔からの報復」を決意した主人公・空。

スズメスズメ帝国の首都、その中枢である元老院に直接影を伸ばす空の冷徹な一撃とは――?


緊迫と圧倒的無双を描く第5話、今回もぜひお楽しみください!

ブックマークや評価での応援も、よろしくお願いいたします!

モクモク王国から遠く離れた、スズメスズメ帝国の首都。

その中心部にそびえ立つ白亜の宮殿、その最奥に位置する「元老院執務室」では、帝国の最高権力者たちが険しい顔で円卓を囲んでいた。


「……地下水路に送り込んだ『影喰らい』部隊からの通信が、完全に途絶えたぞ」

元老院の最高議長を務める老齢の男――ガルヴァンが、重々しい声で告げた。

「やはり、モクモク王国のあのガキ貴族――連才空の仕業か。我が国の精鋭部隊をもってしても、あの化け物を排除することはできなかったか……!」


別の高官が冷や汗を拭いながら、震える声で同意した。

「議長、どうしますか? 潜入作戦が失敗したとなれば、我が国の計画はすでに相手側に完全に露見しているはずです。もし彼らが報復として軍を率いて攻めてきたら……」


「慌てるな!」

ガルヴァンは乱暴に机を叩き、鼻で笑ってみせた。

「たかが一地方貴族のガキが、どれほど魔力が強かろうと、国境を越えてこの帝国の首都まで攻め込めるわけがない! 我々には、首都全域を覆う最強の『対神魔導防衛結界』と、いつでも遠隔からモクモク王国ごと地表から消し去ることのできる『天罰の魔導砲』があるのだ!」


彼は自分が築き上げた絶対的な防衛網に絶対の自信を持っていた。

自分たちは帝国の中枢、絶対安全な場所にいる。モクモク王国のガキがどれほど怒っていようと、自分たちに直接手を触れることなど絶対にできない――そう信じ込んでいたのだ。


だが、その慢心こそが、彼らにとって最大の致命傷となることを、この時のガルヴァンはまだ知らなかった。


その時。

真夜中の静寂に包まれた元老院執務室の空気が、突如としてピタリと凍りついた。


「……ん? いま、何か……」

円卓の端に座っていた側近の官僚が、首をかしげて窓の外を振り返ろうとした瞬間。


パチッ、パチッ……と、室内の高級な魔導ランプの明かりが、まるで生命を吸い取られるかのように一斉に黒く変色し、プツリと消え去った。


「なっ……!? 停電か? いや、魔力の供給が断たれた……だと!?」

ガルヴァンは慌てて立ち上がり、腰の護身用の魔導杖に手をかけた。


執務室の周囲を包み込んでいたはずの「対神魔導防衛結界」の紋章が、青白い光から不気味な紫色へと変わり、ギギギ……と耳障りな悲鳴を上げながら次々とひび割れていく。

それは、物理的な侵入者による攻撃ではない。モクモク王国の地下から遥か数千キロの距離を越えて直接放たれた、圧倒的かつ理不尽な「死の魔力」の遠隔干渉だった。


「ば、馬鹿な……! 我々の防衛結界が、まるで紙細工のように崩壊していく……! 一体、何が起きているのだ……!?」


ドォンッ!! と、執務室の重厚な両開きの大扉が、目に見えない巨大な衝撃波によって粉々に吹き飛ばされた。


塵と化した扉の向こう側。

暗がりの中から、カツン、カツンと静かで冷たい足音が響いてきた。


そこに立っていたのは、誰もが「帝国から遠く離れたモクモク王国の屋敷にいるはず」と信じて疑わなかった少年――連才空だった。


もちろん、彼が実際に帝国まで歩いてきたわけではない。我が家の地下迷宮に眠る古代の転移陣と、彼の異常なまでに発達した「黒い魔力」の遠隔投影を組み合わせることで、実体を持った影の分身を相手の真只中に直接降臨させるという、常識外れの離れ業を成し遂げたのだ。


「……こんばんは、元老院のお偉方」


私は冷ややかな黒髪の隙間から、顔面を蒼白にして震え上がるガルヴァンたちを見据え、小さく微笑んだ。

「僕がモクモク王国の自宅で優雅にウェブ小説を執筆している隙に、我が家の地下を荒らそうとしたり、首都ごと吹き飛ばそうとしたり……君たちのその『お騒がせな悪癖』には、本当に少し呆れてしまうね」


「き、貴様……! まさか、本体ではなく、魔力の遠隔投影でここまで……!?」

ガルヴァンは恐怖のあまり杖を取り落とし、膝から崩れ落ちそうになりながら後ずさった。


「直接出向くほど、君たちの顔を見る価値は高くないからね」

私は冷ややかに言い放ち、右手の指先を軽く持ち上げた。


瞬間、執務室全体が数万トンの重圧に包まれ、帝国最高権力者たちの身体を容赦なく押し潰す。

「ぐっ……あぁ……! 息が……肺が潰れる……!」


「遠隔からの魔導爆撃を企てたというのなら、我が家からもお返しの『メッセージ』を届けておくのが礼儀というものさ。……安心しなさい。命までは取らないけれど、今後二度と我が国に向かって牙を剥く気力すら起きないように、君たちのプライドと権力の象徴は綺麗に掃除してあげるから」


指先から放たれた漆黒の魔力が、元老院の豪華な執務室、そしてスズメスズメ帝国の強硬派が誇るすべての権威の象徴を、跡形もなく粉々に粉砕していった。

第3シーズン・第5話をお読みいただき、ありがとうございました!


帝国の強硬派が誇る絶対的な防衛網を嘲笑うかのように、遠隔魔力の投影によって元老院の執務室へと直接乗り込んだ主人公・空! 圧倒的な無双劇で帝国の中枢を震え上がらせた彼の次なる一手とは――?

次回、スズメスズメ帝国の内部で協力するセレスティアとの合流と、さらなる展開が描かれます!

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