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何でも屋に招かれた記憶喪失で妖刀使いの僕は、全ての依頼を切り刻もうと思います。  作者: 失踪 -Sisso-
第一部 『黎明奇譚 Restart The World』

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第五十四審 『制御不能』

失踪です。

タイトルを入力し忘れてました(現在時刻19:25)

やはり……そうか。


前にルナから聞いた話と、かなり一致する点が多いとは思っていた。

だとしたら、ここに侵入したRebellion(リベリオン)はどうにかしてあの結界を通過したことになる。

どこかに抜け道があったのだろうか……?


いや、待てよ。


僕を襲撃したあいつは裂け目作り出し、それを利用して場所を移動出来る異能力を持っているように見えた。

だとしたらあいつが絡んでいる可能性が高そうなのだが、そう簡単にこの結界を抜けられるのだろうか。

異能力一つで抜けられてしまうのなら、対策できる範囲があまりにも狭い。


そんな僕の思考を遮るように、イザナギは会話を切り出した。


「まぁ、急に外出を控えるように言われても、それに対応できる人間は決して多くは無い。見ての通りだね」


再度外を眺める彼は軽くため息をついた。


「本人が不要不急じゃないと思ってしまえば、それは不要不急ではないと言うことになる。かと言って外出を完全に禁止しようものなら、溜まった領民のヘイトは上層部に向かう。気の毒なことこの上ないね」


嘲笑気味にそう言うそいつは、何かを思い出したようにポケットから何かを取り出した。


「そうだ、これ。一応持っといてよ」


「……連絡先?」


「恐らく当分の間は厳戒態勢が敷かれて、領土間の出入りが行えなくなるから、君はしばらくここで足止めを食らうことになる。まだここに来たばかりで何も分からないだろうし、いざとなったら連絡してくれれば僕が対応してあげよう。ちなみに、ここはシーカ領の塩鎌って名前の地区だよ。覚えておくといい」


そう言うと、そいつは僕に背中を向けて酒瓶が詰まった棚の片付けをし始めた。

席を立とうとする僕に、そいつは声をかける。


「それ、アルコール入ってないから飲んじゃっていいよ。このまま出て行くのももったいないしね」


「そうか、じゃあ────」


「お代もいいよ。僕が連れ込んでおいて金を出せなんて図々しいことは言えないから。それに、それは僕からのサービスだからね」



「ルナさん、頼まれてた領主と面会の予約、一時間後に取っておきました」


「了解、助かったよ。……おっと、電話だ。ちょっと失礼するね」


……


「どうしたんだい、ハルサ」


『色々あって、一応報告しておくべきかと思ってな。先に言っておくが、僕は今シーカ領にいる』


「シーカ領?君は待機していたはずじゃないのかい?」


『そうなんだが、事情があってな。僕が会議室に掲示されていた任務を受けて外出していた時、恐らくRebellion側であろう人物と鉢合わせて襲撃を受けた。襲撃を受けたと言っても、外傷を負わされた訳ではないんだ。出現した裂け目に飲み込まれて、気づいた時にはシーカ領結界の中だった』


「裂け目……なるほどね。とりあえず、現在地を教えて貰えるかな」


『そうだな……。確か、塩鎌って名前の場所だった筈だ』


「了解。かなり私たちの位置からは離れてるから、すぐに合流するのは難しいかもしれない。次はタイミングを伺って私から連絡するよ。現状、領土の外に出ることはできないから、それまでできるだけ安全な場所で待機しておきな」


『わかった。じゃあまた』


……


「……どなたからですか?」


「君の後輩だよ。どうやら『ドゥームズデイ』と鉢合わせて、シーカ領に強制移動さられたっぽいね。となると、奴らの目的はハルサである可能性も出てきた訳だけど……」


「とりあえず、面会の場所に向かいましょう。遅れたらなんて言われるか分かりませんよ」


「そうだね、早く行こうか」



日が落ちて徐々に周囲が暗くなっていく様子を、僕は繁華街の中で眺めていた。

安全な場所で待機するように言われたが、如何せん寝床も確保出来ていないしな……。

かと言って、この状況においてその辺で寝ることも出来ない。


そんなことを考えながら歩いていると、開けた通りに出た。依然として人通りは少なくなるどころか、昼間よりも多く感じる。

周囲を見渡していたその時、視界の隅に小さく人影が映りこんだことに気がついた。


小柄な体躯に、黒いローブにフード。

どこか、見覚えがあるシルエット……。


「……あれは」


小さく呟いた僕はその正体に気が付き、反射的にその人影があった方向に走り出した。


何故今あいつがここに……何を目的としているんだ……?

そんな答えの出ない問いを自分の中で反芻しながら人混みをかき分けて進んでいく。


僕がぶつかったことに腹を立てて文句を吐き捨てる輩もいたが、焦りからか、まるで聞こえなかった。

段々と呼吸が荒くなっていることにも気付かず、通りを抜けた頃には人通りが少ない路地に出ていたようだ。

薄暗く、先程までとは打って変わって人気が無いその道を歩いていくと、背後から聞き覚えのある声が僕に届いた。


「やぁ、また会ったね」


「アウトレイジ……!!」

お楽しみいただけましたか?

アウトレイジ君再登場〜


では、次は第五十五審でお会いしましょう。

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