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攫われたのは皇帝の孫娘でした。  作者: こもれびの空


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皇太子妃マリアの真実

誘拐されたお姫様が孤児院で呪われた娘と馬鹿にされながらも、王女の地位を取り戻し、母を殺し自分を誘拐した犯人をスカッと退治しちゃうお話です。

 フィクトス公爵は

「いや、呼ぶのは皇太子殿下、皇太子妃殿下、シオン殿下、そして私だ。

 姫、円卓を準備していただけますかな。話は長くなりそうじゃから」


「嫌よ。私も参加する。原因はお父様がお母さまと結婚したことでしょう? それなら私も参加する権利があるわ。それにアーサーだって参加するべきよ」


「リゼそれは許可できない。駄目だ」


「姫君、子供というものは大人に守られる権利がある。それは甘えとは別のものじゃ」


「無理よ。だって異空間を作るのは私だもの。私抜きで異空間を利用させないわ。絶対に!」


「リゼ。お前はまだ10歳だ。心もまだまだ繊細なんだ。無理するんじゃない」


「お父様。選んでください。今異空間で、きちんと話し合うか? 

 それともすれ違ったまま国を混乱させるか!」


 お父様は絶句した。

 フィクトス公爵は

「これは皇后陛下にそっくりじゃ」と呟く。


 異空間に円卓。椅子は7つ。なんと皇帝陛下も臨席される。

 皇帝陛下は、どうやら愛するシオンにさえ影をつけているようだ。


 まぁおじい様の目を逃れられるとは思わなかったけど、できれば事後報告にしたかったよ。

 おじい様は開口一番私に

「少々お転婆が過ぎるようだな」

 と、おっしゃったのだから。


 お父様が口火を切った。

「マリア姉上。今日の出来事は私への嫌味ですか?」


「自覚があるようでなによりだわ。 アーサーは口先だけだったけど、

 それでもルーンフェル王国の脅威を実感したはず。それなのにシオン殿下。

 あなたが娶ったのはルーンフェル王国の王位継承権を持つ第一王女。

 しかも子供まで作ってしまった。」


 リゼはズキリと胸が痛んだ。

 そんな!つまり叔母様は私がアストラル皇国の脅威になると言っているの?


 私はようやくルーンフェル王国が危険だと認識した。

 なのに叔母様の中では、私も危険人物だったのだわ。


 リゼが真っ青になったのを見て、お父様が声を荒げた。

「いくら姉上だとしても、子供に聞かせる話ではないでしょう」


「望んだのは本人よ。そしてアストラル皇国唯一の王女なのよ。」


「待て、マリア。そなたの知らぬ話がある」


 皇帝陛下が割って入った。


「存じ上げております。これでも皇太子妃ですのよ。皇后陛下でございますね」


「そうだ。皇后の異能は予知。それが判明した瞬間、彼女は私と結婚する道しかなかった」


 皇帝陛下は少し苦い顔をしている。


「皇后陛下はアストラル皇国の滅亡を予知した。違いますか?」


 凄い。マリア叔母様は皇帝に一歩も引かない。これが無謬のフィクトスか。


「そうだ、しかしマリア、おばあ様はそれを回避する方法も予知されたんだ!」


 皇太子殿下が妻の手を握りしめた。


「アストラルの皇子とルーンフェル王国の姫との間にできた始祖の力を持つ娘。

 その娘がアストラル皇国を滅亡から救う。でしたね」


 とうとうフィクトス公爵が笑いだした。


「さすがに我が娘というべきか? それでそなたは何を望むのだ」


「皆さんもお判りのはず。

 予言の娘はサトリ姫とアーサーの子でも成り立ちうるということを」


 なんだと! 一斉にみなが気色ばんだ。マリア叔母様は本気なのか?


「可能性の話をしているのです。解決方法は一つですわ。

 アーサーとリゼを結婚させます」


 それを聞いてみんなぐったりとしてしまった。


「まさか、そんな縁談話でここまで話を大きくしたのか?」


 誰が言ったのかはどうでもいい。全員が同じことを思ったはずだから。


「もしただの縁談だったら、皆さまここまで本気にはなりませんでしょう。

 現状アストラル皇国は非常に危うい状況です。

 アーサーの、子供の世迷い事で済まさない勢力が確実に存在しているのです」


「どうも殿方というのは危機感が足りませんわね。こと結婚に対しては特に」


 ちらりと皇太子を見た。皇太子はぐったりしている。何かあったのだろうか?


「なぁマリア、それじゃあお前は……。」


 皇太子は言いよどむ。


「私がサラやリゼを害するはずありませんわ」


 ツンとマリア叔母様は横を向いてしまった。

 皇太子殿下はこの後大変だ。きっと。


「僕はリゼと話がしたい。大人は出て行ってくれ」


 いきなり立ち上がったアーサーがそう言った。


 皆は何か言いたそうだけれど黙って私を見たので、

 それぞれのお家に送り返したわ。

 いきなり結婚話だもの。アーサーだって言いたいことはあるはず。

アルファポリスでも、投稿してきましたが、シリーズにしたくてこちらにも投稿させて頂きます。

アルフェ大陸にある4つの国。

その過去や未来。時空を超えてお話を紡いでいきたいと思っています。

例えばあの主人公の過去は?

とか、亡くなった祖母はどんな人だったとか。

未来の子供達の物語などです。

よろしくお願いいたします。

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