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2-27 ありがとう
「皐月、今日ここを集合場所にしたのは、紹介したい人がいるからなんだ」
「誰?」
静流は右隣に視線を向ける。
空翔は認識阻害を解く。
そこに人型が浮かび上がり、徐々に輪郭がはっきりしていく。
最後に少年が現れた。
「えっ」
皐月は驚きの声をあげた。
驚きと同時に一気に過去がよみがえる。
視ていなかったものが見えてくる。
隣の席の少年。
ずっと、近くにいたのに気づかなかった。
小学校の時のクラスメート。
あの時からいたのに気づかなかった。
卒業式も入学式もいたのに気づかなかった。
私が倒れて保健室に運ばれた時。
その時、流れてきた安心感は彼の方から流れてきた。
この安心感を知っている。
「妖精さん?」
空翔は首をかしげる。
「小学校で私を助けてくれた?」
今度は、頷いた。
「やっと……やっとお礼が言える」
皐月は感極まった表情を浮かべて言う。
「ありがとう」
第2章完




