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そんじょそこらにいない普通の人  作者: 城日ひろし
第2章

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2-20 そのまえにやることあった

一年A組の教室。


いつ言おう?

今?

でも教室には人がいるし……

帰り際?

二人になれるかな……


「あっ」


空翔が振り向く。


「何かあった?」

「そのまえにやることあった」

「?」


静流は空翔の隣の席に座る生徒のところまで近づき、声をかけた。


「皐月ちゃん!」

「静流ちゃん」

「連絡先教えて」

「……うん、いいよ」


皐月は、カバンからスマホを取り出し、電源をONにする。


「皐月ちゃん、ちゃんと電源切ってるんだ」

「普(・)通(・)だよ」


隣でスマホを取り出した空翔は、電源が入っていないことを確認した。


「明日から夏休みだけど連絡していい?」

「うん、いいよ」

「ちょっと大事な話があるから」

「……大事な話?」

「うん、でも今は言えない」


「それって、電話じゃないといけないこと?」

「いや、違うよ。ただ、会って話すにしても連絡先知らないと、会う約束できないし……」

「うん、そうだね」


連絡先を交換しようとしたその時。


「あっ、赭莉!」


皐月は廊下を通り過ぎる赭莉を見つけた。

カバンを手に取り、スマホを握りしめたまま、赭莉の後を追った。


「あっ、連絡先……」


静流も慌てて、皐月の後を追う。


「皐月ちゃん、ちょっと待って」


走り去る二人を見送る空翔がいた。


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