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そんじょそこらにいない普通の人  作者: 城日ひろし
第2章

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2-19 よし、空翔に言おう

一学期終業式。

大講堂に全校生徒が集められていた。

学園長のいつ終わるかわからないあいさつを、渋々聞いている生徒がそこらじゅうで見受けられた。


「……二学期にはまた元気な姿で集いましょう」

「以上をもちまして、藤嶺学園(とうれいがくえん)、一学期終業式を終了致します」


司会の進行に従い、生徒が前の席から順に退場していく。


講堂から退場する列で、静流の前を皐月が進む。

皐月は隣を歩く渡辺と何か話していた。

静流が後ろを振り返ると、空翔がいた。


「皐月ちゃん……」


静流は思考の海に沈んでいく。


やっぱり、彼が『妖精さん』だったよ。

皐月ちゃんの気持ちが彼……空翔に、どうしたら伝わるんだろう。

でも、私が彼に伝えるのも違うと思う。

空翔の事情も考えないと……。


妖精さん……空翔は素直に受け入れてくれるかな?

考えてもよく分からないや。

でも、空翔ならきっと受け入れてくれるよね。


私がやろうとしてることって、お節介なことなのかな?

このまま黙っているのは違うよね。

だって、悩んでる人がいたら助けるのは普(・)通(・)のことだものね。


じゃ、私はどうすればいい?

皐月と空翔を会わせればいいの?

それじゃ、空翔の事情を無視してる。

皐月にも空翔のことを話さないといけなくなる。


勝手に進めちゃいけないよね。


「よし、空翔に言おう!」


突然出た声に、周りの視線が静流に集まる。

静流は顔を真っ赤にして、空翔を見た。


「今の聞いてないよね」


静流が小さく呟いた。


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