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そんじょそこらにいない普通の人  作者: 城日ひろし
第2章

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2-16 気を付けて

「また、いらっしゃい。いつでも大歓迎だから」

「静流、今度は学校でも声かけてね」


唯が静流に声をかけ、真理亜も続ける。


「空翔、そこまで送ってあげなさい」


賢人は空翔に静流を送るようにと言った。

四条家全員が玄関口で見送る。


「うん、じゃあ行こうか。漆黒、お前もおいで」


空翔はしゃがんで漆黒に向かって両手を広げる。

漆黒は空翔の胸の中に飛び込んだ。


「それじゃ、また来ます」


静流は別れのあいさつをして歩き出した。


二人がエレベータに乗って一階に着くと、扉が開いた。

漆黒が空翔の腕の中から飛び出し、先に降りた。

漆黒は早く降りて来いと言わんばかりに、二人を見つめた。


「漆黒!」


平然とする空翔に対して、静流は慌てて漆黒に駆け寄る。


「先に行くと迷子になるよ」


静流は漆黒を抱き上げた。


夜道を歩く二人。

古いガードレールが続くなか、一箇所だけ真新しい部分があった。


静流がそこを指差して言う。


「あそこから始まったのよね」

「ニャー」

「漆黒もそうだって言ってる。今日はありがとう、ここまでくれば大丈夫だから」


空翔は周囲に視線をめぐらす。


「うん、この辺に嫌な感じはしないね」


静流は漆黒を空翔に託す。


「じゃあ、ここで」

「うん。気を付けて」


空翔は振り返り、来た道を戻っていく。

静流は空翔の後ろ姿を見送り帰宅の途についた。


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