↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
そんじょそこらにいない普通の人  作者: 城日ひろし
第2章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/70

2-15 やっぱり妖精さんだ

四条家の夕食。

四条家の面々は、いつもの場所に座り、静流はお誕生日席に座る。

漆黒は、静流の右隣で食事に夢中であった。


「だいぶ馴染んだ?」

「はい」


真理亜が問いかけると、静流は素直に返事をした。


すると、賢人が会話に参加する。


「来てすぐの時は、空翔に助けを求めていたしね」

「空翔、なんで何も言わなかったのよ」


真理亜の非難の声が飛ぶ。


「真理亜がそれを言う? でも、緊張しなくなったでしょ」


空翔は真理亜に反論したあと、静流の方を向いて言った。


「そうね」

「なら、良かった」


静流が認めて、その後も夕食の団らんは続いた。


*


静流と空翔は空翔の部屋に移った。

静流はベッドに腰掛け、膝の上に漆黒を抱えていた。


「ちょっと、大きくなった?」

「そうだね。きちんと食事を取ってるから」


静流は漆黒を撫でながら、部屋の中を見渡す。


「わたしがあなたを見つけた時、お家に訪問させてもらうことになるとは思わなかったわ」

「初めて、教室で僕を見(・)つ(・)け(・)た(・)時だね」

「あの日、私のことは置いておいても、皐月ちゃんが倒れて大変だった」

「あの日のことは、ずっと反省してる」


「にゃー」


漆黒が静流の方を向いて鳴いた。


「あなたのご主人さまを責めてるんじゃないのよ」


静流は漆黒の頭に手を置いて、ポンポンと撫でた。

その様子を見て、空翔は笑みを浮かべた。


「皐月とも時がくれば、真剣に向き合わないといけないと思ってる」

「皐月ちゃんと?」

「うん」

「あの日のことだけで、皐月ちゃんと関わるの?」

「いや、あの日のことだけじゃないよ」


空翔は視線を遠くに向けて語りだす。


「皐月とは小学校六年のときも、クラスメートだったんだ……皐月はいじめられていた。自分はそれを知っていた。でも、皐月を助けようと思っていたわけじゃない。自分の身を守るために、結果として助けることになった」


空翔の言葉にじっと耳を傾けていた静流がつぶやいた。


「やっぱり妖精さんだ」

「なに?」

「ううん、なんでもない」

「それなら、それでいいよ」


「だいぶ遅くなったから、そろそろ帰るね」


静流は、四条家からお暇することを決めた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。