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魔法陣の向こう〜ポリアンナの物語〜  作者: サンガツワサコ


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3/13

座右の銘

「サミュエル先生ー。お待たせしましたー。ポリアンナが来ましたよー」


職員室に顔を出しても、ポリアンナはいつも通りだ。

気難しい教師たちから、ジロリと白い目を向けられる。

ポリアンナを呼び出したサミュエル先生は、何とレダ公爵様ご本人でポリアンナの曽祖父とはヴィンセント様の指揮下で共に戦場に立った仲なのだそうだ。


ポリアンナを学校に入れるためのコネとはべつなようだが、しっかり後ろ盾になってくれている。

ありがたい限りだ。


王宮魔術師を引退した後、請われて学校の講師役を務めてくれているのだが、現役の王宮魔術師や学校の講師たちの中にも、実はサミュエル先生の弟子が幾人もいたりする。

そんなこともあって、特に役職もついていないサミュエル先生は、実は学校の重鎮扱いである。


ポリアンナの曽祖父よりは幾分歳若いサミュエル先生は、ポリアンナを孫よりも可愛いと言って、本当に良く可愛がってくれている。


コネとカネはどんどん増やせ!


という教育方針の父の教えに忠実なポリアンナの座右の銘は、


「甘え上手の世渡り上手」


である。


ポリアンナに白い目を向ける気難しい教師たちだって、もしかしたらウチのお客様かも知れないから、ちゃんとにっこり笑顔を向ける。

そしてまた、ポリアンナの同級生たちも将来のお客様になり得る存在だ。だからポリアンナは彼らにも、なるべく親しみを込めて接しているし、裏で何を言われても気づかないふりをしてやり過ごしている。


学校は、社交の練習の場。


ポリアンナは鈍感なフリをして、楽しそうに笑うのだ。


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