予感
ポリアンナは、ハリソンに興味を持った。
だって助けてくれたし。
魔力心地良いし。
ハリソンだったら、結婚しても良いかなって思ったのだ。
だけど、ポリアンナはハリソンの事を全く知らない。
知っていることと言ったら、ディプソーの跡取り息子で、魔力が心地良くて、おおじいじが命をかけて助けた人、というくらい。
人となりについても、ポリアンナを助けてくれたって事と、結構容赦ない感じって事くらいしか知らない。
そもそも、何歳?
既婚者だったらどうするのよ?
自分にツッコミを入れつつ、コレは1人で考えても仕方がない、と、ママに相談する。
そうしたらママったら、目をキラキラさせて、速攻でパパに報告しに行った。
「このタイミングでディプソーを選ぶなら、誰も文句を言えないぞ。なにしろお前は、誘拐された気の毒なお嬢さんだからな!」
…危害は何も加えられてないけどね。
「それを救ったのがディプソーだ。これほど説得力のある婚姻は無かろうよ。ポリアンナ、良くぞ誘拐されてくれた!」
いや、ちょっと待って!?
なんかおかしな事になってない?
「案ずるな、ハリソンは独身だ。24歳だと聞いたが、あちこち飛び回ってて、結婚どころではないらしい。だがまぁ、お前だって、研究優先で結婚どころではないのだろう?婚約だけして、落ち着いた頃に結婚すれば良い。」
パパの浮かれようがすごい。
自分で言い出したことではあるが、ハリソンの返事も待たないうちに決まったことの様に大喜びしてるけど、大丈夫なんだろうか?
「そうだな、よし!誘拐されたお前は男性恐怖症になった!ハリソン以外は怖い!コレで行こう!時間も稼げる!」
…ハリソンに申し訳ない気がして来た。
でも、本当に、まだ研究していて許されるなら、それはとても好都合な縁談と言える。
あの黒髪の好青年が、この縁談を快く受けてくれますように。
もし、他に心に決めた方がいるなら、全力でパパを止めなくちゃだわ!




