猶予
おおじいじは、ポリアンナが帰ってくるのを待っていたのかもしれない。
次の日の朝に、
おじいの魔力が消えていた。
魔力がわからないママはすごく驚いて動揺していて、パパがママを抱き留めている。
2つ年下の弟のトルヴェールが、ポリアンナの横に来た。
「おおじいじ、おねえに猶予は上手に使えって言ってた」
猶予?
なんの猶予?
言葉の意味を理解できずにいるが、それはトルヴェールも同じだったようで、
「おおじいじが考える事は難しくてわからないけど、おねえならわかるのかと思ってた」
なんて言ってる。
ポリアンナにだって、わからんものはわからん。
ポリアンナは別に頭が良くて魔法学校に行ったわけではない。魔力があったから行かされたのだ。
地頭良さの良さなら、地元の学校に通うトルヴェールの方がよっぽど良いだろう。
おおじいじの葬儀はルヴァルで執り行なわれた。
ママとおおじいじの実家であるロワーレ子爵家からは、おおじいじの孫でママのお兄さんにあたる当主夫妻と、ママのお母さんが参列した。
ママのパパは、父親であるおおじいじより先に他界していたらしい。
ママはそちらの葬儀には呼ばれたのかな。
ポリアンナは親族であるはずの彼らに、ポリアンナがこの家で会うのは初めてだ。
子爵家の人々にとって、ポリアンナたちは、出入りの商家の親族に過ぎないのだろう。
魔力魔力というわりに、子爵家の3人は大した魔力を持っていない。
おおじいじの魔力は、この人たちを飛び抜けて、ポリアンナが受け継いだみたいだ。
葬儀を終えたとき、ポリアンナはおおじいじの残した言葉の意味を知る。
猶予。
婚約の申し込みは、喪に服す1年間は遠慮される。
商家であるルヴァル宛にくる、ポリアンナへの縁組も、しばらくは控えられるだろう。
ポリアンナの物語をお読みいただきありがとうございます。
現在、グレイシア、モリーから続くこの物語に時間的齟齬が生じており、頑張って調整しております。
まだアップしていない場面での調整を検討しておりますため、更新のペースを1日2回に落とさせていただきます。
一話が短いのにも関わらず申し訳ありませんが、お許しくださいませ。
また、すでにアップしております場面におきましても、今後修正がかかる可能性がございます。
話の筋としては変更はございませんので、このままお楽しみいただけましたら幸いです。
どうぞ宜しくお願いします。




