実家
ポリアンナの久しぶりの帰宅を、家族総出で出迎えてくれた。
パパ、ママ、弟のトルヴェール、妹のカンナ。
末の弟のリウェルがダァーッと走って来て、ジャンプしてドドン!と抱きつく。
12歳で学校に入ってから五年。
年に2度は帰省していたが、現在7歳のリウェルとは、2歳から先は見るたびに大きくなっていて、姉弟というより、たまに遊びにくるお姉さんポジの筈なのだが、帰るたんびにこうやって熱烈な歓迎をしてくれる。
「わあー?!リウェル、おーきくなったね!!!!」
抱きつかれた勢いのまま、ぐるーーーんと振り回しておく。
ぎゃー!と嬉しそうに騒ぐ弟はなんて可愛いんだ!
「おおじーじは?」
いつも必ず出迎えてくれる曽祖父の不在が、ポリアンナには引っかかる。
「風邪をひいて、動けなくなってるのよ」
ママが複雑な顔をする。
全くもう、おじいったら、という感じと、歳が歳だから心配、という気持ちの両方が滲み出ている。
曽祖父は今年、78歳になる。
ディバレイド王国の中では中々に長寿な方だ。
70歳のサミュエル先生のほうがだいぶ若いのだ。
「会いに行ってもいい?」
「もちろん…でも、寝室だから旅装はといてね。きっと。待ち構えてるわよ」
会えるなら、良かった。
リウェルを離して、パパ、ママ、トルヴェール、カンナと丁寧に抱擁する。
皆、魔力はない。
リウェルだけ、ちょっぴり魔力の匂いがするけど、かなり微弱だ。
そんな家族が、ポリアンナにはとても居心地が良い。
手と顔を洗い、着替えをして曽祖父の寝室に向かう。
そこに、ほんのり魔力の気配?
おおじいじじゃないな、誰?
曽祖父の寝室に入ると、寝台の傍らに黒髪の青年が立っていた。




