登場機体解説
今回は7部で登場した機体プラスαを解説しようと思います。
相変わらず本編での描写が忙しいですが、今回はギミック優先なので先には見ないことをお勧めします。
No.1 -A- アーク・アストラル(Ark-Astral)
システム
・オーバークロック・ソードブレイブ
オーバークロックを改良して作られた新しいシステム。ある意味では、試験的なシステムであるオーバークロックの完成版の一つ。
通常のオーバークロックと違い、パイロットの体感時間に影響は及ぼさない。またパイロットの脳にかかる負担も小さく、クロック・クラッカの発熱も小さいため発動時間が長い。ここまでは『ガンサバイブ』も同様。
ソードブレイブでは、射撃武器に対するエネルギー供給と火器管制システムを完全に停止させることで、計算能力とエネルギーに余裕を持たせることができる。
パイロットの集中力の高まりに応じて、瞬間的に強力な思考加速が行われるようになる。
近接戦闘に特化したモードでもあり、敵の攻撃に対して、その予備動作段階から回避・防御行動をとれるほどの高い反応速度を得ることができる。
・オーバークロック・ガンサバイブ
オーバークロックの完成版の一つ。
『ソードブレイブ』とは逆に、近接武器が使用できなくなる代わりに火器管制システムの動作が強化される。電子制御系で大きなエネルギーを取られるため、推力全般の出力がやや抑え気味になる。
こちらは体感時間がやや高速化するとともに、敵の射線及び行動予測、そして自分の射線といったものが視覚的に表示されるようになり、射撃の精度が大幅に向上する。同時に常に敵の攻撃予測ポイントが分かるようになるため、回避性能も向上する。これらの機能はホライゾンの、読心能力を組み込んだ火器管制システムを基にしたものである。
近~中距離での射撃戦に特化しており、敵からの攻撃を掻い潜りつつ自分の攻撃を的確に差し込んでいく能力を強化する。
No.2 -B- アーク・バーニング(Ark-Burning)
武装
・マルチバレットガトリング「サーマルモード」
マルチバレットガトリングの新システム。新しいシステムというより、能力を利用した新しい武器の使い方。
使用されるのは極めて耐熱性の高い大口径徹甲弾で、射出は通常同様火薬の炸裂によって行われるが、その際に発生する熱を能力によって大幅に増幅させ、弾薬後部と空気を瞬時にプラズマ化させる。その絶大な膨張力によって莫大な初速度で弾丸を放つのがサーマルモードの機能である。
仕様外の動作でありすぐに砲身が焼けついてしまうため、連射が可能な時間はかなり短く、使用後はある程度の冷却が必要になる。また大型弾を高速で発射する関係上、射撃精度が悪く発射反動も大きいため、有効射程は短い。発射時には銃身後方から漏れたプラズマが断続的に噴き出す。
制約は多いが、威力は破格の一言。短い連射時間だが、装甲の上からでもまともに当てればアークを一気に機能停止に追い込んでしまえるほどである。
No.17 -Q- アーク・クワイエット (Ark-Quiet)
コード:Q
全長:8.9m
重量:6.1t
能力:『静寂』…機体から放たれるエネルギーを隠すステルス能力。
・概要↓
イタリアのカンティエリ・ナヴァリ・ターラント所有のアーク。パイロットはイタリア人の青年ダリオ・ブルーニ。
格闘武器を多数装備した近接特化型アーク。同じく近接戦闘に向いたクランブルやアストラルと異なり、ブレードが適切に機能する間合いよりも、さらにインレンジでの戦闘を得意とする特殊な機体。アクチュエータ出力も大きい。
機体サイズはほどほどに大きいが、重量の大きな装備を持たないことから俊敏性や機動力が良好であり、インファイトに持ちこむ能力に不足はない。しかしまともな射撃能力が欠如していることから、相手の迎撃に対する牽制手段はなく、また機動力のためにある程度装甲を犠牲にしていることもあって、敵の攻撃は回避しなければならないと非常に問題点が多い。ただし、これらを後述の能力によって解消するのがこの機体の真のコンセプトとなっている。
多彩な格闘武器を持つことから、近接戦闘ではかなりの強さを発揮するものの、一撃必殺級の威力を持つ武器は装備していない。
携行型の武器は一つも所持しておらず、あるのは全て機体に直接取り付ける物のみ。普通の火器すら持たないが、全身が仕込み重光子兵器で溢れ返っているという胡散臭い構成。
見た目は曲線を基調としたスマートな外見で、肩部の装甲も小さめ。装甲は赤色を基調とし、白色の部位もある。発光体とコアの色は共に緑色。
武装
近接戦闘用の刀剣系武器が基本だが、暗器のように外見からは非常にわかりづらい武装が多い。
・手甲部クロウブレード
細長い3つの刃を生みだす小型の重光子ブレード発生機。両手の甲に位置する場所に取り付けられている。出力される重光子刃を含めて、手甲鉤のような見た目をしている。この機体のメインの武装であり、威力はそこそこ高い。携行型ブレードと使い勝手はほぼ変わらず、マニピュレータ側に搭載されているため比較的自由に動かせる。戦闘における主なダメージソースであると共に、敵の注意をこの武器に向けるためのデコイ的な役割も持つ。3本のブレードが並列しているのは敢えて目立つようにするため。
・掌部ストライクパイル&ビームガン
両手の平に搭載された重光子の細い杭を発生させる装置。完全にマニピュレータに欺瞞されており、拳を握れば完全に隠れてしまう。
杭であるため刺突に特化しており、金属装甲だろうが難なく貫いてその奥のフレームに直接ダメージを与えることが可能。しかし高い貫通力を生みだすために特殊な重光子制御が行われているため、これを使って敵の攻撃を受けとめるといった事はできない。
また小型の重光子ビームを射出する事もできる。重光子同士を結合させずに一定の指向性を与えて放出するもののため、重光子弾ではなく重光子ビーム。重光子同士に結合が無いため威力効率が悪く、そもそもの出力がかなり貧弱なため、当たりどころが悪くないとそうそうダメージにならない。
・肘部フィンブレード
幅広の薄い重光子ブレードを発生させる装置。形成させる刃は循環ブレードで装甲の無い部分に直接当てることで高い威力を発揮する。両腕の肘部分の突起から出力され、ヒレのような大きなブレードを生みだす。リーチが短いためやや扱い辛いが、肘打ちのリーチを増強するようなものと考えれば比較的有用。瞬間的に刃を構成する事ができるため不意打ちには有効だが、直撃しても大きなダメージを与えられるほど威力は高くない。
・足部フォトンスパイク
鋭い四角睡型の重光子刃を発生させる装置。両足裏に搭載されており、5つの刃が同時に発生される。シューズのスパイクのように滑り止めとして機体を地面に固定する事にも使える。基本は蹴りの威力を増強するための物で、装甲の上からでもある程度のダメージを与えられるようにもなっている。
・背部プラズマダスター
背部装甲内部に隠されているプラズマジェット噴射装置。左右3つずつの合計6つ搭載されている。背部装甲が開くことで中から顔を出す仕組みになっており、それぞれがある程度向きを変えられるようになっている。噴射点の近くに高温のプラズマが残留するという性質がある。また推進装置として利用する事もでき、通常推力とセットで使うことで瞬間的な加速を得ることができる。
・携行型スモークディスチャージャー
腰部にマウントされた携行型の発煙弾発射機。手に持って使うこともでき、射角は狭いが腰部にマウントしたまま使用する事も出来る。効果は普通に発煙弾で、対象の光学センサーを一時的に無効化する事ができる。フラッシュのジャミングロケットとは異なり電波妨害能力はない。この機体でなくとも使用可能。
・自走型対艦レールキャノン
要するに超大型のレールガン。対艦の名からもわかる通り、元は艦載兵器として設計されていた大型レールガンに装甲やクローラーを取り付けて自走できるようにしたもの。射出用のエネルギーを搭載しきれないため、エネルギー供給を外部に依存しており、移動可能でかつレールガンを運用できるほどの大容量のエネルギー出力機関ということで、アークが操る支援火器としての利用にとどまっている。
今回3機の中からクワイエットに運用が任せられたのは、発射前のチャージ時に発生する熱や騒音を能力によって隠すことができるため。
No.18 -R- アーク・リフレクト (Ark-Reflect)
コード:R
全長:8.7m
重量:7.2t
能力:『反射』…機体に接触した物体を逆方向に跳ね返す能力。
・概要↓
ドイツのゲルト・パンツァーが所有するアーク。パイロットはドイツ人の青年ユリウス・クルーガー。
高めの火器火力、高い防御性能、最低限の機動力を兼ね備えた中型アーク。戦況を強く選ばない対応力を持ち、その中でも正面切っての撃ち合いを得意とする。ただし旋回性能を含む姿勢制御能力に不満があるため、空中戦は不得手。また同様の理由から運動性に関してもアークの中ではやや低い部類で、近接格闘戦には向かない。
機体サイズは中型相応ながら積載量が大きく、多くの火器を搭載しており火力水準がかなり高い。武器は多数持つが、純粋なエネルギー兵器を持たない事もあり継戦能力は平均を脱しない。全性能が極めて平均的にまとまっており、明確な弱点を持たないなど非常に扱いやすい機体。戦術も立てやすく、さまざまな戦況に対応できることから、リアルタイムに戦法を切り替えることにも向く。
カラーリングは装甲色が黒でコア部が黄色、アイカメラや発光体が赤となっている。
武装
正面切っての撃ち合いが得意ではあるが、敵の攻撃を回避して正確な攻撃を撃ちこむことより、ある程度の弾幕と高威力の攻撃を織り交ぜることで、攻撃を互いに当て合う中で削り勝つことを最も得意とする。武器も弾幕に向くもの、牽制に向くもの、高い威力を誇るものとかなり豊富。
・インパクトフィスト
拳を覆うような形をしたソケットに高い指向性を持つ爆弾をはめ込んで使用する格闘武器。殴りつけることで起爆し強い衝撃を対象に与えるが、衝撃波の指向性は前方へ集中するようコントロールされているためマニピュレータへのダメージはほぼない。連続使用に対応しないことも含めて総合的な威力は決して高くないが、単発の破壊力としてはなかなかのもの。
・ハンドショットガン
セミオートマチックの拳銃型の散弾銃。2丁を備え、平時は胸部装甲の内側に格納される。格納、取り出しは共に胸部装甲下部から機体の腕部マニピュレータによって行われる。使用される弾薬は徹甲散弾と呼ばれる特殊なもの。通常戦車に搭載されるものでも対人目的に使用される事の多い散弾であるが、この徹甲散弾は戦車の上面や背面等の装甲の薄い部分なら貫けるほどの貫徹力を誇る。
・リボルバーレールガン
回転式弾倉を備えた小型のレールガン。小型と言っても、既に一部で実用化されている艦載兵器としてのレールガンと比較した場合であって、戦車を基準に比較されることの多いアーク兵器としては割と大型。レールガンという兵器の性質上、初速度は大きい。特にエネルギーが大きく弾頭が比較的小型なこともあって、艦載兵器と同レベルの驚異的な初速度を誇る。精度の高さから、ある程度の狙撃にも対応する。有効射程としては100キロメートルを超え、直進性が高いことも特徴。
・高速榴弾砲
初速の大きな榴弾砲。片手で撃てる程度のサイズだがやや大きいため、基本的には両手で持って撃つ。性能としては比較的スタンダードで特筆するところもないが、唯一初速が榴弾砲としてはかなり大きい。通常の榴弾砲のような曲射ではなく、真っ直ぐに対象へと直撃させることを目的とする。使用されるのは成形炸薬弾。
・肩部大口径チェーンガン
両肩に搭載された大型のチェーンガン。威力はそこそこな弾幕形成用で、総弾数が多い。一定の威力を求めた結果ある程度の砲弾のサイズ、つまりは口径を大きくする必要があり、ガトリングガンでは非常に大型化、超重量化してしまうためチェーンガンが採用された。そのため連射速度は控えめなものの、口径が大きく、高威力。弾幕としては比較的薄いため両肩に搭載することで実質的な時間対発射弾数を増強している。
No.21 -U- アーク・ユナイテッド (Ark-United)
コード:U
全長:7.9m
重量:5.4t
能力:『感応』…範囲内に居る複数人の思考をリンクさせる能力。
・概要↓
フランスのアリオー所有のアーク。パイロットはフランス出身の少年シリル・オリオール。
高い機動力と敏捷性、ほどほどの火力を兼ね備えた機体。装甲はそれほど強くないが、展開される力学フィールドの出力が高いため、実体兵器に対してはそれなりに強い。
多彩な武装を搭載しているが十分な機動力を持っており、敵の攻撃を回避する能力は高い。推進装置の特徴から後退しながらの射撃戦、いわゆる引き撃ちを得意としており、迎撃能力の高さから、低装甲を感じさせないダメージ回避能力を持つ。反面、極端に性能の高い武装がないことから決定力に掛け、戦闘が長引きやすい。
後付けの装備として、背部に大型可動推進翼が搭載されている。補助推力として搭載されたものだが、両翼の推進力は双方合わせて初期から搭載されていた背部メインブースターを凌駕するほど。翼内部に小型の推進装置を各4つ組み込んでおり、前面には吸気口が並んでいる独特の見た目をしている。アークは揚力ではなく推力のみで飛行するため、この翼も揚力を生み出すためのものではなく、単に推進機の推力方向のコントロールと推進機の保護装甲を兼ねたもの。かなり自由に動かすことができ、推進機を前方に向け、真後ろに大出力で加速する事も可能。ただしエネルギー消費もかなり大きいので、これが使用されている間は基本的にメインブースターが動作していない。
単機でも十分戦える性能を持つが、EUの戦力として運用される際は3機の司令塔的な役割を持つことになる。
見た目は全体的に丸みを帯びた形をしており、背中の大きな翼からジェット機の様な印象を抱かせるもの。澄んだ青色を基調とし、赤いラインが特徴的である。発光体とコアの色は共に白色。
武装
エネルギー兵器が主体であるが、メインとなる火器は実体弾であるなど全体的にバランス良くまとまっている。中距離で安定した攻撃力を発揮できるほか、遠距離でも戦闘能力を失わない。
・大型ガトリング砲
右腕に固定武装として搭載されているガトリング砲。後ろは肘の部分を少し超え、かつ前は前腕部よりも一回り長いとかなりの大型。右手はこの武器のグリップを握り込むようになっており、前腕部のハードポイントとグリップの二点で支える構造となっている。砲弾初速、連射速度、命中精度ともに十分なものであり、この機体のメインウェポンである。口径はそれなりに大きく、威力も申し分ない。かなりの重量であるため、この武器を装備している限り右腕は他の武器を使用できない。任意に着脱が可能で、破損等で使用できなくなったパージされる。その場合は右腕でも他の武器が使用できるようになる。
・フォトンロングレンジライフル
携行型重光子ライフル銃。平時は左腰部にマウントされている。高出力の細長い重光子弾を発射するもの。有効射程を伸ばすため、撃ち出される重光子弾はジャイロ回転をしており、後方に光の尾を発生させるのが特徴。機体のエネルギーが極端に大きいわけではないため連射速度は遅いが、威力と精度が高め。武器重量も軽量のため取り回しに優れる。有効射程がそれなりに長く、機動射撃戦と狙撃の両方に対応する。
・フォトンロングブレード
やや大きめの重光子刃形成機。白い細身の重光子ブレードを発生させる装置で、普段は右腰部にマウントされている。ブレード形態は循環ブレードではなく、アストラルの物と同じ命中時の指向性エネルギーによって装甲の上からダメージを与えるもの。非常に軽量のため扱いやすく、柔軟な機動力を持つこの機体とは相性がいい。
・フォトンシュラプネルカノン
背部に搭載された重光子榴散弾砲。砲門は左肩越しに前方に向けられている。稼働推進翼とは干渉しないよう設計されているが、そのせいで左右方向に向きを変えられない。射出された大型の重光子弾は発射前に設定した距離を進んだところで炸裂し、そこからさらに大量の小型重光子弾に分裂するというまさしく榴散弾のような構成となっている。威力対エネルギーの効率はよくないものの、分裂前の大型弾も攻撃力を持っており、こちらは結構な高威力。分裂後の小型弾一発一発の威力は決して高くないが、敵の動きをひるませる程度の事はでき、また炸裂範囲が広く密度も高いため、回避が難しい。




