3章『欧州連合』:2
『じゃあ、先に行ってるよ』
一足先に準備を済ませた隼斗の乗ったバーニングが、歩いてハンガーから出ていく。
東洞側のアークが収められていたのは即席の整備用ハンガーであるため、直接ここから出撃はできないようになっている。推進機を使用すると施設が壊れるかもしれないのだとかいう話を聞かされていた。
施設の外でならブースターを噴射しても問題ないようで、大きな搬入・搬出口を通ったバーニングはすぐにそこから飛び立った。
「そう急ぐなよ……、まぁいいや。こっちも準備はできたぜ」
『あたしも準備できたよ、先に出て』
「おっけー」
飛鳥は軽く答えると、アストラルを操縦し歩いて搬出口をくぐる。
まともに地上を歩かせること自体が飛鳥にとってはある意味久しぶりだったのだが、相変わらず8メートル以上の大きさがあるとは思えないほどに滑らかな歩行モーションだった。パイロットの動きをトレースしているとはいえ、下手をすれば自動制御の小型ロボットよりも断然自然な動きである。
薄暗いハンガーを抜けた先の空には、まばらに浮かぶ雲が見えた。そして眼前に広がるのは、空を写したように青く澄んだ海だ。その先に戦いの舞台がある。
ホライゾンが遅れてハンガーから出てくるのを確認して、アストラルは前方に広がる海に向けて飛び出した。
「また人口島だっけ?」
『またって?』
「……そうか、お前いなかったもんな。いやアメリカと合同研究した時も、海上の人口島で模擬戦をしたんだよ。今回もそうだなって」
『実際に市街地なんかでやったら、街の被害もバカにならないし仕方ないんじゃない?』
「その市街地ってのがちょっと気になるだけだ。普通に海上とか、空港の滑走路みたいな開けた場所でやればいいのに」
飛鳥はコックピットの中で、首を傾げながらそう呟く。その動きは実際には飛鳥ではなく機体の方に反映されていて、ホライゾンの眼前でアストラルが飛行しながら首を横に傾けていた。
コスト面の話ならば、簡易な市街地を模したものでも大きくかかるだろう。即席でコンクリート製の建造物を建築する技術に関してはアメリカが独自に開発したものなので、恐らくEUでのアーク研究に用いられてはいない。その分コストは高くつくはずだ。
泉美はため息をつく。
『実際に戦闘になる状況を考えた結果じゃないの? イタリアも半分そうだけど、日本みたいに四方が海に囲まれた国ってそんなに多くないわよ。他国から進攻があったとして、迎撃に当たるポイントが海上って事はそう無いと思う。まぁ市街地戦なのは自国への進攻を許した最悪の状況を想定しているか、あるいは敵国領土へ入り込めた状況を想定しているか、そのどっちかでしょ。コストをかけるだけの意味があるって、判断してるのよ』
「なるほど。……前から思ってたけど、やっぱりここって」
『本気っぽいよね』
緊張感をにじませる泉美の言葉に、飛鳥の中にあったどこか軽く考えようとする気持ちが掻き消える。
「ちっと、気合入れていくか」
その言葉を最後に、飛鳥達は沈黙と共に海を駆けて行った。
海上にポツリと浮かぶ灰色の島。
人の営みが気配すら感じられないその場所は、だからこそ、この時のための舞台として選ばれたのだろう。
奇妙なまでの無音に包まれた人工島に、風を切る鋭い音が響く。
アストラルとホライゾンの二機は、先行していたバーニングの元へと到着した。
「何かあったか?」
先に来ていた隼斗に、飛鳥はそう尋ねる。
少しだけ振り返った隼斗――バーニングは、視線を前に向け直して答える。
『特に何もないね。戦闘はあくまで正々堂々、というところかな。模擬戦のデータも必要だろうから、小細工をしないのは当然と言えば当然だけど』
「まぁ、それならそれでさ。ちょうどいい、勝たせてもらうぜ」
地に足を付けつつ、飛鳥はニヤリと口の端を釣り上げた。
飛鳥達がいるのは人口島の東側だ。具体的な位置は指定されておらず、東側から人口島に入るようにとだけ伝えられている。逆に西側ではEU研究所の三機、ユナイテッドとリフレクト、クワイエットが待機しているのだ。
要するに大まかな方角だけお互いに知った上で、細かな索敵はその場で行なうということである。
EU研究所側がコードを欲しているのは間違いなさそうだが、それでも戦闘の条件に一方的な有利不利は付けていないようだ。そんなものが有れば東洞側も断っただろうし、隼斗の言う通り当然と言えば当然だった。
「さて、と。戦闘開始の合図はまたあとから有るんだっけ? それまでは動いちゃダメなんだったな」
『と言ってももうすぐだ。気を引き締めて行くよ』
「わかってる。合図と同時に飛び出すぜ。場所が割れるから、お前たちも動いておけよ」
スッと身構えるアストラル。
背負っていた重光子狙撃砲を手にとりつつ、ホライゾンを操る泉美は軽い調子で答える。
『言われなくても』
開始の時間は正確に決まっている。
程良い緊張感の中、アークのインターフェイスに表示させた時計の針が、指定された時間を指す真際、開始を告げるカウントダウンが始まった。
『カウント3』
抑揚のない機械的な音声。
『カウント2』
一定の間隔で刻まれていくカウントダウン。
『カウント1』
そして、始まった。
『開始してください』
その言葉と共に、アストラルはビル群から上空へと飛び出す。
「よし、突撃して敵の位置を割り出す。情報のリンクは出来てるよな」
『問題ない。行ってくれ。見つかり次第援護に向かう!』
「了解!」
人工島は全体的に一様なビル群で構築されている。ビルの背は高くないが、それでもアークの倍程度はある建物ばかりだ。地上近くを移動する分には視覚的に捕捉されることはないが、逆に敵を見つけることもできない。
アストラルは開幕から敢えて敵に捕捉されるリスクを負った上で、敵が行動を始める前に敵を見つけ、注意を集める陽動役を担当する事になっている。一時的に1対3になってしまうが、アストラルなら凌げるだろうという考えだ。
「さてどこに居る――」
バーニングとホライゾンの頭上の位置から、西の方角へ一気に駆け抜けようとしたそのとき、視界の中で閃光が瞬いた。
アラートが鋭く響く。
「熱源!?」
『大きいぞっ!』
前触れなく現れた莫大な熱量の塊。高速かつ一直線に接近する熱源反応から、かろうじてそれが敵からの攻撃であると認識できた。
だがそれはあまりにも速過ぎる。
(回避が間に合わない!!)
機体を下方に加速させなんとか回避を試みるアストラルだが、迫りくる閃光は大きく、その範囲から逃れきる時間は無い。
わずかな可能性に掛けつつも、襲い来る衝撃に備えた瞬間。
『させ――』
下方から放たれた一条の紫光が、視界を埋め尽くす閃光の先端を撃ち抜いた。
『――ない!』
閃光、いや爆炎を纏っていた砲弾が、ホライゾンが狙撃砲から放った重光子弾の直撃によってわずかに軌道を逸らす。
跳ね上げられた砲弾が、下方へと急加速していたアストラルの装甲を掠め、彼方の空まで一瞬にして赤い軌跡を残していく。
「ぐううっ!」
砲弾に遅れて機体を呑み込んだ巨大な熱に耐えながら、アストラルは一旦下降してビル群の中に紛れた。
「今の……プラズマ砲か?」
『いや、熱源軌道の先端に実弾があった。恐らくはレールガン、それも対艦砲レベルの物だ』
戸惑いながら尋ねる飛鳥に、落ち着いて観察に徹していた隼斗が答える。
『しかしそれほどの大きさなら事前に情報があったはずだ。だとすれば、機体に積載する武器とは考えづらい……。そうか、機体とは別の! まずいぞ、これは2射目が来る!』
隼斗が言うなり、ホライゾンが天を指さした。
『それなら! 行って、ヒスイ!』
直後、ホライゾンの背中から1枚の黒い板が飛び出す。一息にビル群の上まで辿り着くとそこでハの字に開き、内側に半透明のエアロゾルの膜を展開させた。
ホライゾンはそこへ向け重光子狙撃砲、アマツバメを構える。
その瞬間、先ほどの対艦レールガンの軌道上西の方角に、再び巨大な熱源が出現した。
『二度目はないわ!』
言うなり、ホライゾンは構えたアマツバメの引き金を引いた。
猛烈な弾速で放たれた紫の重光子狙撃弾が空中に浮かぶヒスイに命中、その場で鋭く軌道を屈折させると、熱源の方向へと向かう。
『それにも『目』は付いてる。ダメ押しよ!』
間髪いれずにホライゾンは2射目を放つ。
1発目の後を追うように、正確な軌道で2発目の閃光が空を駆ける。
『当たった』
わかりきっていたかのように、落ち着いた声音で泉美は呟く。
対艦レールガンの2射目は来なかった。その代わりに、熱源の位置から派手な爆発音が響く。
「やるぅ」
相当な距離が離れていただろうに、屈折射撃で正確に直撃させる泉美の腕前に驚嘆した様子の飛鳥。短く口笛を吹いて、そう称賛した。
泉美はホライゾンに乗ったまま肩をすくめる。
『この間少し改造して、ヒスイの全部に高感度カメラとかのセンサーは積んだから。見えてさえいれば余裕よ』
当然だとでも言いたげな口調だが、声音だけはまんざらでもない様子だった。
一旦静止して落ち着いてから、ホライゾンに乗る泉美は語る。
『一瞬見えたけど、青い大口径砲それ自体にクローラーが付いたみたいな兵器だったわ。それこそ機体と同じかそれ以上の大きさ、自走砲のつもりかしら。……とにかく仕方ないとはいえ、敵の視界内でヒスイを使っちゃった以上、屈折狙撃はもうバレたと考えたほうが良さそうね。建物に紛れてヒスイの狙撃で援護するのは難しいわ。あたしも上空に出ないとダメそう。直接視認して、読心能力で的にしてやるわ』
「そう極端に考えなくてもいいだろ。それに読心狙撃が100パーセント上手く行くとも限らない。どっちにしても奴らの手の内を明かす必要がありそうだな。それまで泉美は相手から距離を取って待機の方がいいだろう」
『なら予定通りアスカが向かってくれ。僕も迂回はせずに援護に向かう。これ以上の大規模攻撃はさすがに無いと思いたいが、油断はしないようにな』
「わかった」
アストラルが西の方角へ向け一気に加速したのと同時に、バーニングとホライゾンもその場を離れる。
アストラルの後ろに続く形で地上を駆けるバーニングだが、ホライゾンはそれには続かず、人口島の東側で視界の開けたポイントを目指して移動していた。
本来バーニングはホライゾンの護衛の役目もあったのだが、敵の想定外の攻撃の存在から、アストラルの援護の比重が大きくなったと判断している。バーニングの手が空かなくなる可能性を考慮して、ホライゾンは一時的に後方に控えることになったのだ。
『奇襲があるとこっちは厄介だから、すぐには出れなさそう。敵の機体は見ておくわ、そっちで支援するから』
「そのつもりだ、頼んだぜ」
泉美の言葉に頷いて返して、飛鳥は機体の速度をさらに上昇させる。
「隼斗、一旦上昇して敵の位置を探る。ついでに注意を引いてみる。3機の位置を割り出せたら、タイミングを見計らって援護に回ってくれ」
『了解した。だがファーストアタックは敵に譲ることになる。凌げるか?』
「出来なきゃ言わねえよ!」
ギリギリ音速に到達しない程度のスピードで突き進み、先ほどの対艦レールガンによる砲撃の発射ポイント付近で、アストラルはビル群の中から上方へと飛び出した。そのまま一気に高度を上げ、付近一帯を見下ろせる位置まで上昇する。
「さあ、どこから来る」
両手にフォトンブレードを装備して、アストラルは堂々と構える。囮としての役目を果たすと同時に、上空から敵の索敵を行おうとした。
しかしアストラルが地上に視線を走らせようとした瞬間、下方から淡い緑の閃光が放たれた。
渦巻く矢のような弾丸をフォトンブレードで受け流し、アストラルは素早くそちらに視線を向ける。
「あいつか! 青い機体、コードUだな」
飛鳥は呟くや否や、地上で左手のライフルを構えていた淡い青色を基調とした機体へと、一気にアストラルを加速させる。
応じるように、コードU――ユナイテッドは折り畳んでいた翼を広げた。鮮やかな赤いラインと、白く光るコアと発光体を持つ機体の横幅が、一気に倍近くまで大きくなり、小柄な機体が一転して存在感を増す。
(遥さんの言っていた可動翼! まずは一発牽制、どう動く!?)
片手をフォトンライフルに持ち替え、一発だけを頭部めがけて発射する。
グライダーのそれのように広がるユナイテッドの翼。その背中側、片翼に4基ずつ搭載された推進装置が一斉に火を噴いた。
静止状態から滑らかに、かつ急激に加速する。光弾は青い残像を突き破り、その時ユナイテッドは既に空中に居た。
先ほど撃ったであろうライフルを腰にマウントし、空いた左手で白く細身の長刀を形成するフォトンロングブレードを握り、アストラルへと突進してくる。
「自信はあるみたいだな!」
アストラルもフォトンブレードを構えて迎え撃つ。
急加速したアストラルとユナイテッドが、それぞれの重光子ブレードで切り結びつつ交差した。振り向きざまにフォトンライフルを放つアストラル。ユナイテッドは背中の推進翼を動かして推力を器用に調整すると、光弾の軌道から機体を逃しつつ反転、右腕に装備された大型のガトリング砲をアストラルへ向けた。
一瞬遅れてばら撒かれる弾丸の嵐から逃れようと、アストラルは建物の影へと隠れる。
「出し惜しみはしてこない、奴も陽動なのか……――っ!?」
呟いた直後、身を寄せていた建物の外壁が弾ける。即座に横方向に加速したアストラルの後を追うように、壁に連続で穴が穿たれていく。
「機関砲が、後ろから!?」
射線から逃れたことで気を抜きかけたその瞬間を狙って、別の位置から攻撃が放たれたのだ。
アストラルは下手に応戦をせずに、ユナイテッドとの挟み撃ちに警戒しつつその場でターンする。絶えず放たれる弾丸の雨の向こう、漆黒に染まる機体が見えた。
「黒い奴、リフレクトか!」
両肩に搭載されたチェーンガンを連射し続けながら、黒い機体――リフレクトはアストラルへ向け突き進んでくる。
漆黒の装甲に、黄色のコアと発光体の放つ赤い光が鮮烈だった。
だがそれ以上に、右腰にマウントされた銀色に輝くロングバレルの銃器があまりにも圧倒的な存在感を放っている。ちょうどリボルバーのような回転式弾倉を備え、銃身側面には芸術的なレリーフがあしらわれている。戦車を思わせる機体全体の雰囲気からはかけ離れた、異質すぎる外見。
飛鳥の視線が思わずそこに吸い寄せられてしまう。
あるいはそれさえ戦術なのか。リフレクトが銀の銃器ではなく、左腰にマウントされていた黒い銃器を構えたのを視界にとらえていながら、飛鳥は一瞬反応が遅れてしまった。
「まずッ――――」
リフレクトは慌てて回避しようとするアストラルへ銃口を向け、素早く引き金を引いた。
とっさに回避行動をとったアストラルの脇を、黒い矢のような砲弾が高速で突き抜ける。アストラルの装甲を浅く削った砲弾は、その背後のビルに直撃して爆炎をまき散らした。
(榴弾か! 弾速が速いっ!?)
リフレクトの放った高速榴弾砲の爆発を受けて、ビルの上半分が吹き飛んだ。四方に飛び散る瓦礫と爆煙に、アストラルの頭上が埋め尽くされる。
アストラルはとっさにリフレクトへフォトンライフルを撃ちこむが、リフレクトは素早く建物の影に身を隠してしまった。
追い立てようと飛鳥が考えたそのとき、風を切る音が頭上に響く。
はっと上を見上げるアストラルの視界は、砕けたビルがまき散らす土煙に覆われていた。だがアークは可視光用のカメラに全てを頼っているわけではない。搭載されたサーモとレーダーには、土煙の向こうに居る機体の姿がはっきりと映っていた。
直後、視界を覆う土煙が緑の閃光によって薙ぎ払われる。
「クソッ!」
ロングライフルによる攻撃を、アストラルは先ほどと同じようにフォトンブレードで弾くことでやり過ごす。
だが不安定な体勢から攻撃を受けたことで、大きく後ろへのけぞるアストラル。間髪いれず、上空のユナイテッドが再度銃口をアストラルに向けた。
「やらせるか……」
アストラルは体勢を崩しながらも、ユナイテッドの射撃を一瞬でも遅らせようと、腕だけでフォトンライフルをユナイテッドに向ける。
だが引き金に指を掛けるより早く、突如背後に新たな熱源反応が出現した。
(な、に……ッ!?)
現れたのは、赤に染まる細身の機体。何の予兆もなく、何の脈絡もなく、赤い機体がまるで暗殺者の如くアストラルの背後に現れたのだ。
コードQ、イタリアのクワイエット。両手から手甲鉤のような橙色の光刃を生みだし、今にもアストラルへと斬りかからんとしていた。
撃ち合いの状況が、0秒で挟み撃ちを受ける危機的状況へと変貌する。
(追い付かない――――!!!!)
背後に視線を向けることすら叶わない。あまりにも短過ぎる一瞬の中、飛鳥の頭に声が響く。
『前だけ見ていろアスカ!』
「っ!」
隼斗の声。背後に向けかけていた意識が前だけを向く。視線の先、引き金に指をかけたユナイテッド、発射までわずか。牽制は間に合わない。回避さえも。故に、武器は逸らさない。
「フルロード!!」
発射された緑と青の閃光が、直後に両者の中間点で激突。双方がその場で相殺され、弾丸が共に弾けて消える。
同時にアストラルの背後から激しい轟音が響いた。
それはクワイエットの攻撃がアストラルの背中を捉えた音ではなく、横合いから飛び出したバーニングの放ったショートカノンが、クワイエットの肩口へとクリーンヒットした音だった。
即座にガトリング砲をアストラルへと向けるユナイテッド。
アストラルは応じずに、背後で怯むクワイエットを蹴り飛ばして、バーニングのいる方へと高速で後退する。
ユナイテッドは構わずガトリング放つが、バーニングが後退しつつも、同じく後退するアストラルの前へと飛び出し、盾のように立ちふさがった。
『そちらも一旦引いてもらおうか』
ガトリングを連射しながら近距離まで一気に接近して来るユナイテッドに対し、バーニングは火炎放射機を放ち視界を潰しつつ牽制した。
傘のように広がる炎の壁を前にして、ユナイテッドは慌てて機体を押しとどめると、牽制ついでにガトリングをばら撒きながら後退していった。
敵の追撃が止んだタイミングで、アストラルとバーニングは建物の影へと機体をひそめる。
「悪い、助かった」
『気にするな、そのつもりだった。しかし奴ら、凄まじい連携だったな』
「ああ。だけど少しだが見えたはずだ」
『一旦落ち着こう。敵も警戒している、今はチャンスだろう』
怒涛のファーストコンタクト。
戦闘は、わずかな小休止へと突入する。




