第50話:緊急依頼⑯
まず声を出したのは冒険者だった。
「ギルドマスター、魔物の数はどれくらいだ?」
「まだ、正確には分かっていないが今の所は千匹以上なのは確実だ」
「「「なっ!!!」」」
数名が声を漏らす。
「魔物は大体。1時間後くらいにここに来るだろうと思われる」
「ならここからにげればいいじゃねぇーか!」
「逃げることが出来ない。もし逃げたとしても魔物と戦うことになる狭い場所で戦うよりも広いここで戦った方が勝ち目が上がる」
「どういうことだ? 出入り口は2箇所あるじゃねぇーか」
「2箇所のどちらからも魔物が攻めてくる」
「「「なっ!!!」」」
「これから作戦会議と戦える冒険者と騎士を二つにどう分けるかの会議を始める!」
ギルドマスターに初めて威厳を感じた。
「まず、魔法使いだけで部隊を作る。部隊は地竜討伐の際に後ろで魔法を使っていた者達だ。それともう1つ魔法使いの部隊を作るその部隊は回復を専門にする部隊にする。まず、攻撃を担当する部隊を魔法部隊とする。回復を専門にする部隊を回復部隊とする。ここまではいいな」
皆、異論は無いとばかりにこくりと頷く。
「次は弓部隊だが、これも同じく地竜討伐の際に弓を使っていた者達だ。これもいいな」
やはり皆、こくりと頷く。勿論、俺達も頷いている。
「魔法部隊と弓部隊の全員をどちらかの出入り口に配置する。」
「「「えっ!!!」」」
何人かから声が漏れる。そして、その中の一人の騎士がギルドマスターに質問する。
「何故ですか?」
「魔法部隊が魔法を使った際に人が多い程、魔法が当たりやすいだが、冒険者や騎士の中から防御に優れている者や私が選んだパーティーを魔法部隊の盾役や魔法から逃れた魔物の殲滅などをしてもらう。そして、その際にある一定の距離内で魔物と戦うことを守ってもらう。勿論、弓部隊も同じ理由だ。分かったな」
質問した騎士と声を漏らした者がこくりと頷く。
「魔法部隊と弓部隊には盾役が出来る者を多く配置する。ここまでは先程も言ったが次にもう1つの出入り口には残りの冒険者、騎士を配置する。魔法部隊と弓部隊を抜いた配置する割合は大体、3対7の割合だないいな」
皆、こくりと頷く。
「後の詳しい配置はもう決まっている。まず、魔法部隊と弓部隊を守る部隊にはそれぞれのパーティーの盾役と騎士団から数人それと白夜君」
ここで名前を呼ばれるとは思っていなかったので少し遅れて返事をした。
「はい」
「君のパーティーは魔法部隊と弓部隊の所に配置する」
「わかりました」
この後に何個かのパーティーが俺と同じ場所に配置された。もう片方の出入り口の詳しい配置については全く聞いていなかった。
少しして会議が終わり冒険者と騎士が次々とテントから出ていく。俺達もテントから出ていった。
テントから出て魔物の気配を探って見たら後、20分ぐらいでここに来そうだな。
「俺達も10分程休んでから配置された場所に行くぞ」
「はっ!」
「はい! 白夜様!」
「はい! ご主人様!」
俺達は配置された場所より少し離れたところに座り込み俺達は休み始める。
休み始めて数分して何人者冒険者や騎士が集まっているのが見えたので俺達もそろそろ行く事にした。
「もう集まり始めているようだからそろそろ行くぞ」
俺はティアーナ達に声を掛け冒険者と騎士が集まっている所に向かうティアーナ達も立ち上がり俺に付いてくる。
俺達が配置された場所は特にない理由は戦闘が開始されたら自由に動いていいそうなので俺達は特に決まった所に集まる訳ではなく適当に居ればいいので集まっている冒険者や騎士の集団よりも少し離れたところに居る。
何故俺達が離れたところにいるのかと言うと冒険者や騎士の男達がティアーナ達に下品な視線を向けてくるので仕方なく少し離れたところに居る。俺達が離れた所にいても下品な視線を向けて来る者もいる。特に冒険者の人が多い。
それと何故か俺にもいろんな視線が向けられてくる。だが、その殆どが嫉妬や殺気などの負の視線が多いいが少しだけその逆の視線も混ざっている。何故だろう?
視線になれたはずだが、流石に多過ぎるので別のことを考えることにした。
後、5分くらいで魔物の大群がここに来るな。かなり心配だな何冒険者や騎士の半分近くは地竜との戦いで受けた怪我がまだ完全に治っていない。魔法使いの魔力が良くて8割くらいしか回復出来ていない。回復を担当していた人は今も怪我人を回復しているのでどんどん魔力が無くなっていっている。さてと、どんな魔物が来るのかそろそろわかる頃か。
そんな事を思うと魔物の姿が見えてきた。魔物との距離は大体、200メートルも無い。冒険者や騎士も魔物を見つけ皆、緊張をしているようだ。中には少し震えている者すらいる。
本当、大丈夫だろうか。自分に出来るだけの事をしよう。
俺はそう思うと腕輪から鞘に収まっている二振りの刀を出し二振りの刀を鞘から抜き鞘を腕輪にしまう。ティアーナ達も自分の武器を魔物の大群に向けて構える。パッと見俺が知らない魔物は居ないようだ。少しショックだな。ま、これだけ居るんだ一匹ぐらい居ると思う。
そして、魔物が部屋に入って来た瞬間に魔法部隊と弓部隊が魔物の大群に向けて魔法や弓を放つ。
そのお陰で何匹のも魔物が絶命したが次々と部屋に魔物が入って来る。魔法部隊が詠唱を始める。弓部隊はひたすら弓を放つ。そして、何人者冒険者、騎士が魔物に突撃して行く。だが、ある一定以上は前に出ないようにしている。理由はそれ以上進んだ場合魔法や弓が飛んでくるからだ。
俺達も突撃した者達に混ざって突撃して行く。
今のところ魔物の種類はゴブリン、コボルト、オーク、ダークウルフ、リザードマンが居る。
俺が最初に倒したのはゴブリンだった。その次もゴブリンだ。何故なら見たところゴブリンが一番多くその次にコボルト、オーク、ダークウルフ、リザードマンだった。
ティアーナ達は俺と少し離れた所で3人で固まって魔物と戦っている。
お、魔法が魔物に放たれたな。思いのほかに魔物を倒しているな。
俺もそろそろ行きますか!
俺は走り出した。そして、俺が魔物の近くを走った瞬間魔物を斬り殺す。一切スピードを落とすこと無く走り続けている。その度に魔物が次々と斬り殺されていく。
お! 凄いな地竜を倒したことによってスキルが成長? した事によってかなり強くなってるな。それにしてもスキルが大になったら一気に強くなったな。
そういえばティアーナとセレーネがかなり強くなったよな。最初に比べて。ま、オリヴィアは元から強かったけど。
今も3人共かなりの速度で魔物を倒していっているな。偶にだが、魔法も使っている見たいだし大丈夫そうだな。
よし! 俺もどんどん魔物を倒すぞ!
そう白夜は気合を入れ直し魔物が固まっている場所に突っ込んでいく。
固まっていた魔物達に一瞬で近付き固まっていた魔物達を次々と二振りの刀を使い絶命させていく。だが、一匹だけだが攻撃を避けようと反射的に動き出そうとしていた魔物が居た。多分だが、固まっていた魔物達のリーダーみたいな存在だと思う。ま、他の魔物より少し強い程度でしか無いのだが。その後も魔物が固まっている所や他の魔物よりも強い魔物を優先して倒していった。
かなりの魔物を倒しているのだが、次から次に魔物が現れるのだしかも後衛にいる魔法部隊の殆どの人が魔力をギリギリまで使っている。それに、弓部隊も弓の数が少ないのか先程から少しずつ飛んでくる矢の数が減ってきている気がするのだ。しかも新しくやってくる魔物はゴブリンの数が少しずつ減りその代わりのようにオークやダークウルフの数が多くなって来ていた。
ティアーナ達の魔力が残り少ないようで今では武器で攻撃をしている。それに、ティアーナとセレーネはかなり疲れているようで肩で息をしている状態だ。オリヴィアも少し疲れては居るようだが、まだまだ戦えそうだ。だが、残りの魔力が少ないのだと思う。
本当、いつになったら終わるんだキリがない。それに、少しずつではあるが押されてきているのがわかる。やばいな今の状況。それに、もう1つの出入り口の方は押されてはいないものの逆に押してもいない。援軍は期待出来そうにない。
仕方ないか今よりも威力があり広範囲を攻撃出来る魔法を使うか。何故今まで使わなかったかと言うと使わないでもなんとかなると思っていたからである。
俺はまず風属性魔法で5メートル程の竜巻を作り出す。そこに、火属性魔法を使い竜巻に火を纏わせるようにして魔法を使う。そうすることによって炎の竜巻が生まれる。炎の竜巻を魔物だけが居る方向に操作する。炎の竜巻を作り出すのは良いのだが、炎の竜巻を操作するのが思いの他難しいのだ。まだ、炎の竜巻を完璧に操作する事は出来ない。今の所は大体この辺に炎の竜巻を移動させる程度にしか出来ていない。それに、やろうと思えばもっと大きくすることも出来るがこれ以上大きくすると制御出来なくなる可能性がある。要するに炎の竜巻は、まだ未完成なのだ。
魔物達は炎の竜巻から逃げるようにその場から離れていこうとするが出入り口から次々と魔物が入って来るので逃げ場が無くなり炎の竜巻によって魔物が次々と絶命していく。
炎の竜巻を見た人達は突然出来た炎の竜巻にビックリしていたが炎の竜巻によって魔物が次々と絶命していくのを見て自分の戦闘に集中する。
その姿を見て流石だと思った。
ティアーナ達は。
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セレーネが炎の竜巻を見てポツリと言葉を漏らした。
「はぁ…はぁ…流石ですね。ご主人様は」
「えぇ、そうですね……私には真似が出来ませんが!」
ティアーナは魔物をレイピアで1突きするとその魔物は眉間を突かれ絶命する。
「ですが、今は出来ることをしましょうか!」
セレーネも剣で魔物を斬る。
「そうですね!」
近ずいて来た魔物をレイピアで1突きして倒す。
「ティアーナ! そっちに魔物が行ったぞ!」
「わかりました!」
ティアーナはそう言い向かって来た魔物をレイピアで喉を刺し魔物を一撃で絶命させる。
「二人共! 今は戦闘に集中しろ!」
「わかりました!」
「はい!」
ティアーナとセレーネはオリヴィアに言われた通りに戦闘に集中する。
オリヴィアは炎の竜巻を見て改めて白夜は凄いと思った。それと同時に白夜に更に惹かれ惚れ直していた。
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流石に操作しながら戦うのが少し難しかった。なので今までは魔物が固まっている場所や強い魔物が居る場所に炎の竜巻を操作していた。操作していたと言っても思った場所よりもズレてしまったりしている。なのでこれからは細かい操作をしない事にした。簡単に説明すると前に進めだとか右に進めだとかそう言う簡単な操作をすることにしたという事だ。簡単な操作と言っても操作が難しい事には変わりがないのだが、細かい操作をするよりも全然簡単なのだ。
炎の竜巻を簡単な操作にした事によって先程よりも魔物を倒して行くスピードがあがる。
それによって徐々にだが、俺達が押してきているように思えるが魔法での攻撃がほとんど飛んで来ていない。そのことから分かるように多分だが、魔法部隊の殆どの人がダウンしたのだろう。
そして、弓部隊の何人かが弓を捨てこちらに武器を構え向かって来ているのがわかる。多分だが、残りの矢がもうほとんど無いのだろうことがわかる。
少しして完全に魔法部隊からの攻撃が無くなった。魔法部隊の方を見ていると皆、座り込んでいたり寝転んでいたりしている。皆、完全に魔力が無くなったのだろう。
弓部隊も皆、それぞれ武器を持ち魔物と戦っている。
冒険者や騎士達はかなり疲れている。今では大体、10人以上で固まって魔物と戦っている。
ティアーナ達も3人で固まって居るのだが、先ほどよりも少し下がっている。多分だが、ティアーナとセレーネがそろそろ限界なのだろう。実際にオリヴィアが基本的に戦っている。
俺はそれを見て魔法でオリヴィアの援護をしている。それのお陰で少しずつではあるが下がっている。
下がれば下がる程、魔物の数が少なくなっているのでオリヴィアの負担が少しずつではあるが減って来ている。
それだけを聞くとヤバいくないかと思うかもしれないが少しずつではあるが魔物の数が減って来ているのがわかる。実際にこの部屋に新しく入って来ている魔物は少し前と比べると減っている。
こっち側はこのまま行けばなんとか終われそうだな。あ、炎の竜巻は今も魔物を倒し続けています。
もう1つの出入り口が心配だけど今はこっち側を早く終わらせないとヤバいからな。ま、向こう側にはギルドマスターも居る。それに、魔法部隊がいない代わりに冒険者や騎士がこっち側よりも倍以上多いからな。大丈夫だと思いたい。
魔物が最初よりもかなり減ったしそれに、炎の竜巻が今も次々と魔物を倒しているから魔物の数が目に見えて減って来ているのだが、こちらの被害もかなり出ている。実際に冒険者や騎士の2割程が魔物によって殺されている。それに、冒険者や騎士の4~5割程が魔物と戦えないと思われる程の酷い怪我をしている。その者達は魔法部隊が居る近くで寝転がされている。少しずつではあるが回復部隊によって回復をしている。
皆、何かしらの怪我をしている。勿論、ティアーナ達も怪我をしている。俺も怪我をしたのだが、すぐに怪我が治っていた。元々かすり傷だったのですぐに、治る傷だったのだが。
かなり疲れて来たな。戦闘が始まってかなり経つのだ。いくら吸血鬼の特異種だと言っても精々Aランク上位程でしかないのだ。ただ魔力量が異常なだけで。傍から見たら凄いと思うかも知れないがはっきり言って実力が足りていない。もし今の状況に俺1人だけだった場合確実に俺は死んでいるだろう。もっと実力を上げる必要がある。それに、俺は刀を扱う技術が少し上手いと思う程度でしか無いのだ。実際に俺は技術では無く身体能力にものを言わせて刀を使っているだけだからだ。なのでもっと刀を扱う技術を伸ばしていきたい。
そう言えばこの世界に来て今まで1回も刀を使っている人を見たことないな。それに、武器屋にも剣などから珍しいと思う武器や俺が見た事もない武器はあったけど刀を一切見ていない。何故だろう? この世界には刀が無いのか? それに、ティアーナ達も最初に俺の刀を見た時に初めて見たと言っていたし。最初はティアーナとセレーネが知らないだけかと思ったけどオリヴィアまで知らないとなるとこの世界に刀があるか怪しいな。勿論、オリヴィアがたまたま知らなかったと言うこともあるかもしれないが。
どうにかして刀の使い方を上手く使えるようにするしかないか。暇な時に素振りとかをしたりしているので刀を使うのが上手くなっていっている気がする。それに、魔物との戦闘を重ねる事にどんどん刀の使い方が上手くなっていっている。いい経験になっていると思う。ま、死んでしまったら終わりなんだけど。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ブックマークと評価していただけるととても嬉しいです。
アドバイスなど、してくれると嬉しいので、アドバイスよろしくお願いします。他にも何かあれば遠慮無くどうぞ。
この作品に良さそな作品名があれば教えて下さい。もしかすれば、その作品名にするかもしれませんよろしくお願いします。
これからもこの作品をよろしくお願いします。




