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57 世界の終わりはもうすぐ訪れる

 世界の終わりはもうすぐ訪れる


 かげろうが天の川銀河の街にある銀河ステーションに行くと、そこにジラの姿はなかった。

「ジラさん? ジラさん、いますか?」

 こそこそと物陰に隠れながら、かげろうはいう。

 でも、ジラからの返事はなかった。

 ……ジラさん、留守なのかな?

 かげろうはジラを探してみる。

 すると、銀河ステーションの中に止まっている古びた一台の列車の壁にかげろうはあるものを見つけた。

 そこには手紙があった。

 テープで貼っていある手紙。

 それはかげろうにあてたジラからの手紙だった。(かげろうへ ジラよりと書かれていた)

 その手紙をかげろうはもう使われていない銀河ステーションの構内にある電車を待つための椅子に座って読んだ。

 背中合わせに向かい合うようにして設置されている椅子。

 その真ん中の席にかげろうは座った。


 もし約束の時間に私がこの場所にいなかったら、あなたは私のことはすべて忘れなさい。

 私とあなたは出会ったりしなかった。

 私のことは秘密にして、今までの生活を続けなさい。

 かげろう。

 あなたと友達に慣れて本当によかった。

 初めて出会う私のことを信じてくれてどうもありがとう。

 本当に嬉しかった。


 あなたの友達 マゼンタ・Q・ジラより。


 竹田かげろうくんへ。


 その手紙を読み終えたかげろうは手紙をできるだけ丁寧に(折り目などがつかないように)自分の黄色いコートのポケットの中にしまった。

 それからかげろうはそのときに、自分の指に触れたコートのポケットの中にしまったままになっていたねじをポケットの中から取り出した。

 そのねじはぼんやりとした青白い光を放っていた。

「ジラさん」

 とかげろうは言った。

 かげろうはその大きな瞳に涙を浮かべていた。

 それからかげろうは少しの間、椅子の上でぼんやりとしていた。

 それからかげろうは(誰もいない)銀河ステーションをあとにした。

 幽霊の学校に戻ると、そこには友達の三日月よぞらがかげろうの帰りを待っていてくれていた。

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