表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/70

29

 でも結局、かげろうとよぞらはひかりと一緒に三人で同じ部屋で眠ることにした。

 ひまわり先生には正直に今、あったことを話すことにしたし、お仕置きも三人で一緒に受けることで話がまとまった。(きっととても辛いだろうけど、三人一緒なら大丈夫だと思った)

 三人が眠る部屋は水玉ひかりの部屋に決まった。

 その日、三人はひかりの部屋の床の上で、(小さなベットの中では三人一緒には眠れなかった)一枚の白いシーツを使って、三人一緒に川の字になって眠った。

 ひかりとよぞらはすぐに眠りについたようだった。(ひかりは二人がいることで安心したようだし、よぞらも気持ち良さそうな顔をしてすぐに眠ってしまった)


 でも、かげろうはなかなか眠りにつくことができなかった。

 ……今日はいろんなことがあったな。

 そんなことをかげろうは一人、ひかりとよぞらの真ん中で(その大きな目をぱっちり開けて)考えていた。

 朝になぜか、僕の頭のねじが外れていて驚いて、それから、奇跡の星を光を見てまた驚いて、学校でひまわり先生に痛いお仕置きをされて、そしてそのあとで、学校の終わりにジラさんに出会って、(またまたすごく驚いて)ジラさんといろんな話をして、最後には友達になって、……そして夜には、こうして初めて、よぞらくんとひかりちゃんと三人で一緒に眠っている。

 ふふふ。かげろうは闇の中で笑う。

 頭のねじが外れていたときはどうなるかと思ったけど、僕はまだ『正常な状態』であるみたいだし、ロストチャイルド(迷子)になるようなことは、(今のところは)ないようだし、……むしろなんだかねじが外れる前よりも、ずっと頭の中が透明になって、すごく思考が速くなったような気がするな。


 かげろうはそっと二人を起こさないようにしてシーツの中から抜け出すと、壁にかけてある自分の黄色いコートの中から、自分の頭から外れた一本の小さなねじを取り出した。

 それをかげろうはじっと、手に持って見ている。

 ……あれ?

 とかげろうは、ねじを見る。

 一度光を失ったはずのねじは、少しだけまた青白い光のようなものを、(かげろうの小さな手のひらの上で)放っていた。でも、その光は闇の中ですぐにまた消えてしまった。

 そのことを少し不思議に思いながらも、かげろうは自分の頭から外れたねじをポケットの中に戻して、シーツの中に戻ると、自分の両隣で眠っている親友の幽霊ホロウの二人と同じように……深い眠りの中に落ちて行った。

 その眠りの中で、かげろうは夢はなにも見なかった。幽霊ホロウは夢を見ることはない。それは幽霊ホロウには、『本当の心』がないからだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ