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絶頂のしまづ

前回の「うわいちゃん観察日記」でも紹介した通り、しまづは持ちあがっていました。

一部、会社を辞めたいという重役もいましたが、会社自身は上り調子だったので熱気マシマシ。


特にいえひさとその息子のとよひさとその部下たちは連戦連勝だったので大盛り上がりです。


なにしろいえひさはおおともとりゅうぞうじという格上に勝った上に、その勝ち方が殲滅と総大将を倒すというとても気持ちのいい勝ちっぷりだったので笑いが止まりません。


流石に年上の副社長よしひろが浮かれすぎではないかとボソッと言いましたが、それを聞いたある女性の部下から「いえひさ様に嫉妬してるんでしょ」と小声で噂される始末でした。


元々大の慎重派である社長のよしひさは喜びながらも居心地の悪さを感じていて複雑な心境でした。

とにかく、味方が大勝利して盛り上がっているので水を差すのは無粋だという空気が会社内に充満していました。


そして、連日の宴会で社内はさらに盛り上がり、副社長のよしひろもその流れに流されて大らかな気分になっていきました。

こうしている間にもしまづは勢力を拡大していきました。


おおともとの勢力圏で争っていた場所の権益のことごとく、配下の会社がしまづになびき協力会社になりたいとひっきりなしに行列を作る有様。


また、りゅうぞうじ側も冬眠中のりゅうぞうじたかのぶの代理を務める専務のなべしまがりゅうぞうじを一つにまとめつつ、しまづの傘下としてさらに深い関係を結ぶように動いていました。


こうして、九州全体がしまづになびくことが確実な情勢となり、元々は九州制覇など考えていなかった社長のよしひさも周りの空気に流されるがごとく九州の盟主となり、さらに先の業界制覇について考えるようになりました。


それほど、しまづに吹く風は強く、勢いは何者をも敵とはならないという自信に満ち溢れていました。

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