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悪魔がウチにおりまして  作者: 長峰永地


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1206/1301

悪魔がウチにおりまして・1195

ウチには悪魔がいる。

真っ黒な目をしている悪魔が。


「カラコンです」

そんなの買う色気あったんだ。

「ニンゲンー!ボクはもうニンゲンを滅ぼすですー!」

悪魔の頭の上にスリッパを乗せて正座させる。

「なんでそんなに荒れてるのよ」

「荒れてるってわかってる相手を説教するのってニンゲンくらいですよ?」

だってアンタが荒れててももう怖くないからね。

「それはそれでボクにも威厳というものがですね」

「いげん」

有ったの?アンタに?

「もういいです……」

悪魔はスリッパを外して玄関に戻しに行った。

「で、何荒ぶってるのよ」

どうせしょうもない理由なんでしょうけれど。

「ガチャで!散財しました!」

さて、昨日仕込んでおいたクッキー生地、発酵したかしら。

「ニンゲン!?クッキーは発酵させてはいけませんよ!?」

ち、まともなツッコミをして。

「前、ガチャやり過ぎて禁止したはずだけど」

1日で30溶かして約束したというのに。

「大丈夫です、28万7千なので!」

絶妙に突っ張ったなぁ。

「で、ちゃんと凸れたの?」

「みゅう」

辞めなさい、そのゲームに課金するの!

「違うのです!すり抜けがいけないのです!」

何も違ってないんだけど?

「ニンゲンも始めません?世界かずひと偉人伝」

「わじんね」

その読み間違えはないでしょう。

「え、日本が舞台なの?」

「いいえ、空想の国オーゴンジパーンです」

それを日本と言います。

「ジパーンにゾンビが溢れかえり、凄腕ジパーンソードでのみ退治できるのです」

ありがちと言えばありがちかぁ。

「で、狙ったキャラは?」

「桃太郎です」

……いないなぁ、桃太郎。

「この桃太郎、強いのです。吉備団子をあげるとゾンビが仲間になります」

昔話通りのチート武器なんだなぁ。

「でも、ゾンビよね?」

「それが生き返ります」

それはゲームシステム破壊しませんか。

「3ターン後にまたゾンビに戻ります」

「その吉備団子がヤバいモノなんじゃ?」

「ボクも、そう思います」

「でも、凸れなかったんでしょ?」

「ニンゲン!世界を滅ぼします!」

だから辞めなさいって。


ウチには悪魔がいる。

「ニンゲン、カード追加ならいいですか?」

往生際の悪い悪魔が。

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